イギリス自閉症児協会・SPELLの法則について
日本の状況から考え,捉えてみる。
1 Structure「構造化」とはどのようなことか。
○環境設定や具体的教材をあげてみると,以下のようなことである。
「わかりやすい提示・環境づくりをするということ」
これはTEACCHの構造化と同様で,整理され,次の手段が分かりやすい場づくりを
することである。イラストや写真を提示する。必要な場所にイラストや写真を貼る。
カラービニールテープなどで範囲を確定する。箇条書きでスケジュールを示すなど
も構造化の一つである。教室にどの子も分かる仕組みを作るのである。
2 Positive「誉める」とはどのようなことか。
○どのような誉め方が適切であるのか。
「その子に伝わるやり方で誉める」
自閉症の子は弱い言葉かけでは受け取り難いところがある。強く,届く言葉で伝え
ることが有効である。「すごい!」と伝えるときはっきりとした声で目を見て言うの
である。もしくは,親指を立てたり,指でOKのサインを作ったりするなど視覚的に示
しながら,「Ok!」「グー!」と言って伝えるのも良い。触られて嫌だという触角過
敏がなければ,誉めながら頭をなでる,「できたね」と肩にぐっと手を置くなども有
効に働く。聴覚が良いか,視覚が良いか,触覚が良いか。その子に応じた伝わる誉め
方を行うことが大切である。
3 Empathy「共感」とはどのようなことか。
○自閉症の子の行動をどのようにみるのか。
「行動を否定せず,そのまま受け止める」
自閉症の子が理解しがたい行動をとったとする。それに対して,理解しようとする
のではなく,「そういう行動になるんだ」と受け止める。「そう来るのか」と「行動
特性上,致し方ない」とまず分かってあげることが必要である。その上で,正しい行
動をとるように,どのような伝え方をすればよいか,どう構造化の工夫を施せばよい
か考えていくのである。
4 Low arousal「低刺激」とはどのようなことでしょうか。
○情報をどうするとよいのか。
「情報を整理する」
環境をシンプルにして,何を見ればよいか分かりやすくすることが必要である。黒
板の周りに何も貼らない,黒板の中にも,必要な板書だけをする,ということも雑多
な刺激を減らして,低刺激にするということである。また,教室の中で教師が静かに
歩く,シーンとした学習場面を作り出す,聴覚的に過敏な子がいれば,金魚のエアー
モーターも一旦止めるなど,視覚,聴覚に合わせた低刺激を意識し,静かな環境を与
えることが必要である。
5 Links「周囲との連携」とはどのようなことでしょうか。
「信頼関係をもって共有するということ」
最後のLinkは,学校や家庭,その他の場面でも,できるだけ対応の仕方の共有化を
図るということである。しかし,自閉症の子は場面によってはできることができない
場合もある。周りの人間と信頼関係を築き,安心して行動できる関係を作ることも合
わせて必要である。
日本の状況から考え,捉えてみる。
1 Structure「構造化」とはどのようなことか。
○環境設定や具体的教材をあげてみると,以下のようなことである。
「わかりやすい提示・環境づくりをするということ」
これはTEACCHの構造化と同様で,整理され,次の手段が分かりやすい場づくりを
することである。イラストや写真を提示する。必要な場所にイラストや写真を貼る。
カラービニールテープなどで範囲を確定する。箇条書きでスケジュールを示すなど
も構造化の一つである。教室にどの子も分かる仕組みを作るのである。
2 Positive「誉める」とはどのようなことか。
○どのような誉め方が適切であるのか。
「その子に伝わるやり方で誉める」
自閉症の子は弱い言葉かけでは受け取り難いところがある。強く,届く言葉で伝え
ることが有効である。「すごい!」と伝えるときはっきりとした声で目を見て言うの
である。もしくは,親指を立てたり,指でOKのサインを作ったりするなど視覚的に示
しながら,「Ok!」「グー!」と言って伝えるのも良い。触られて嫌だという触角過
敏がなければ,誉めながら頭をなでる,「できたね」と肩にぐっと手を置くなども有
効に働く。聴覚が良いか,視覚が良いか,触覚が良いか。その子に応じた伝わる誉め
方を行うことが大切である。
3 Empathy「共感」とはどのようなことか。
○自閉症の子の行動をどのようにみるのか。
「行動を否定せず,そのまま受け止める」
自閉症の子が理解しがたい行動をとったとする。それに対して,理解しようとする
のではなく,「そういう行動になるんだ」と受け止める。「そう来るのか」と「行動
特性上,致し方ない」とまず分かってあげることが必要である。その上で,正しい行
動をとるように,どのような伝え方をすればよいか,どう構造化の工夫を施せばよい
か考えていくのである。
4 Low arousal「低刺激」とはどのようなことでしょうか。
○情報をどうするとよいのか。
「情報を整理する」
環境をシンプルにして,何を見ればよいか分かりやすくすることが必要である。黒
板の周りに何も貼らない,黒板の中にも,必要な板書だけをする,ということも雑多
な刺激を減らして,低刺激にするということである。また,教室の中で教師が静かに
歩く,シーンとした学習場面を作り出す,聴覚的に過敏な子がいれば,金魚のエアー
モーターも一旦止めるなど,視覚,聴覚に合わせた低刺激を意識し,静かな環境を与
えることが必要である。
5 Links「周囲との連携」とはどのようなことでしょうか。
「信頼関係をもって共有するということ」
最後のLinkは,学校や家庭,その他の場面でも,できるだけ対応の仕方の共有化を
図るということである。しかし,自閉症の子は場面によってはできることができない
場合もある。周りの人間と信頼関係を築き,安心して行動できる関係を作ることも合
わせて必要である。
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