貧者の一灯 ブログ

掲載しているお話は、当ブログには著作権はありません。
掲載内容に問題がある場合は、お手数ですが ご連絡下さい。

妄想劇場・THEライフ

2021年11月25日 | 流れ雲のブログ










歌:研ナオコ
作詞:中島みゆき・作曲:中島

まさかあなたが恋の身代わりを
あたしに紹介してくれるために
あとでおまえの部屋をたずねると
耳うちしたとは思わなかったから

表通りの花屋に寄って
目に映る花を買いはたいてきた
今ならわかる恋の花言葉
黄色いローズマリー 伝えてサヨウナラ












(前回の続き)

心では「どんなことがあっても娘と生き抜くぞ」  と決心していても、
私は難病の子供を抱えた  母親であると同時に、人間であり、
女です。  

たまにはゆっくりと眠りたいし、温泉にもつかってみたい。  
きれいな洋服だって買いに行きたいよ。  

悲しいかな、ふと、そう思ってしまうことがあります。  

思ってしまってから、あわてて打ち消すのですが、  
ほんの一瞬といえども、娘に対して張り巡らしている  
アンテナを曇らせる瞬間です。

すると不思議なことに、娘の容態が悪くなるのです。  

昨年の8月末もそうでした。少し体調を崩し 風邪だろうと
思っていましたが、 日がたつにつれて呼吸がゼーゼーいう
ようになり、 「何か変だ」と思ったときには呼吸困難に
陥っていました。  

救急車で長野の日赤病院に入院させましたが、 肺炎を
起こしており、すでに左の肺が真っ臼になっていました。

入院後しばらくすると、熱が41度近くまで上がり、  
脈拍も225という、とても考えられない状態になりました。

私はほとんど不眠不休で、 「頑張れ、頑張れ」と祈りながら  
娘の手を握り続けていました。  

身体中にチューブを刺され、暴れてそれを外してしまわ
ないように  両手両足を縛られた娘を見たときは、  

21年間も苦しんできて、なおそのうえにと、 なんとも言え
ない気持ちになって、

「早穂理、いままでよく頑張ったね。  もう楽になってもいいよ」  
と、思わず声をかけそうになりました。  

しかし娘の身体を見ると、彼女が生きよう、生きよう、  
としていることがわかったのです。  

まだ21歳という若い身体は、昨日吹き出た膿があっても、  
今日はそれを癒そうとしているではありませんか。  

それを見て、私はきっぱりと心を決めました。

「早穂理、  たとえあなたの肺が片方しかなくなろうとも、  
ハイハイができなくなって、  一生寝たきりになろうとも、
絶対に生き抜こうね。  

お母さんもあなたが生きていてよかった、と思えるような
生き方を必ずするからね」 と誓いを新たにしたのです。  

もし「あの世に帰ってもいいよ」と私が思ったとしたら、  
娘は帰ってしまったでしょう。  

私だって一瞬はそう思ったのですから、  

苦しむ子供を見た親がそう思ったとしても、その心情は
よくわかります。  

親と子は肉体をもってこの世で出会ったのです。  
その意味を自らなくしてしまおう ことになるの
ではないでしょうか。  

子供には、生きてこの世で愛し合えなかった  という空しさ
だけが残るのではないでしょうか。  

愛、あるいは誠がないことほど空しいことはありません。  
二か月半も入院生活を送りましたが、 元気になった娘を見て、  
私はつくづくそのように感じました。  

私がどこまで誠を尽くせるか。  私自身が成長しながら、  
同時に試され続けるのだろうと思います。 …













英製薬会社ラインファーマは、人工妊娠中絶ができる
経口薬について、12月下旬に厚生労働省に製造販売の
承認申請をする方針を固めた。

関係者が20日、明らかにした。

順調に審査が進めば1年以内に承認される見通しで、
国内初の「飲む中絶薬」となり、女性の心身への負担が
少ない方法として期待される。

申請される中絶薬「ミフェプリストン」と「ミソプロストール」

申請するのは、妊娠を維持する黄体ホルモンの働きを
抑える薬「ミフェプリストン」と、子宮を収縮させる薬
「ミソプロストール」。

二つを組み合わせて飲み、子宮の内容物を排出する。  

中絶薬は、フランスで1988年に承認され、すでに
世界70か国以上で使われている。

日本では中絶に対する否定的な考えもあり、導入の
議論が深まらず、認められてこなかった。  

同社による国内の治験では、妊娠9週までの
妊婦120人の93%が、24時間以内に中絶できた。

6割に腹痛や 嘔吐おうと などの症状がみられたが、
ほとんどが軽度か中程度だったとしている。

薬との因果関係があるとされた副作用は4割弱だった。  

日本の中絶件数は、2020年に約14万件だった。
国内の中絶はこれまで手術に限られ、

金属製の器具で子宮の内容物をかき出す「 掻爬そうは法」、
管で吸い取る「吸引法」が用いられている。

保険診療ではないため、費用は10万~20万円かかる。

一方、世界保健機関(WHO)の資料によると、
中絶薬の海外での平均価格は約740円と安価だ。  

WHOは、体への負担が少ないとして中絶薬と吸引法
を推奨。

子宮を傷つけるリスクがある掻爬法については、
「時代遅れで行うべきではない」と指摘している。




時は絶えず流れ、今、微笑む花も、明日には枯れる・…
しかし、枯れない花はないが、咲かない花はある......。