晴れ間の広まった一日だった。
ぐるっと島を一周。
原動機付き自転車、いわゆる原チャに、地味に初めて乗った。
なんだか不思議な気分だ。
無性にロードに乗りたくなってしまった。
感じる風、過ぎ去る景色、車への注意、目的地までの時間感覚。
いつもと自転車で感じているものと同じはずなのに、全く足にこない。
当然心拍も上がらない。腹も減らない。
なんなのだろう、この楽しいけど、少し後ろめたい気分は。
真面目にやっていたゲームを、途中から裏技を使って全クリした、みたいな感覚に近い。
原チャの手軽さと燃費の良さにひどく関心したけれど、まだ自分の中に自転車というものがしこりのように残っていることも確認した。そんな一日だった。
車に乗っている時は何も感じないのにな。。
西表島には大きな道路が一本しかなく、それも島の半分程度しか通っていない。
つまり、ぐるっと一周というのは嘘で、実質半周分の距離を往復したに過ぎない。
それでもなかなかの広さだった。
島のいたるところに「やまねこ注意」の標識が立てられており、道路に所々入っている連続した横線も「このあたりはヤマネコがよく出てくるから注意してゆっくりいけよ」という意味らしい。
これだけ注意喚起していても、やはりロードキルは起こってしまうようで、思っていたより頻繁に事故が発生していた。
道をなくすことはできないが、これ以上伸ばすことはないだろう。
外周を走るのが中心で、あまり森に入る時間がなかったが、一歩足を踏み入れると豊かな生態系を感じることができた。
植物は熱帯系らしく多種多様なものが、ところ狭しと生えている。背丈もバラバラで、太陽の光を最大限利用している感じが、手に取るように分かった。
動物の気配を感じることも多く、道もまだまだありそうで、もう少し歩きたかったな。
西表島の良さを端的に表現すると、人の少なさとその不便さにあると思う。
離島ライフを夢見てこの島に渡ってきた人も多いんだとか。
その土地の風土はその土地の酒を飲めば分かる。
そう思って最後の晩に一杯1000円する幻の泡盛をいただいたのだが、一口つけた後に全てこぼしてしまい、本当に幻の泡盛になってしまった。
明日は石垣島に戻ります。
Q.E.D.
水牛に乗って由布島まで渡れた
南国の象徴
色が映える
トビハゼ
よく見かけるやつ。これよりふたまわり大きいトカゲがたくさんいた。
変わったアリの巣
ありがとう