Mouton lab

Thai Paris Cairns Chendeu Siem reap

THE 日常

2015-09-05 22:55:51 | Australia

<2日目>

チャリ屋でチャリをゲット。

バイクとチャリが所狭しと並ぶ中、お兄さんが一人で店を回していた。

色々悩んだ挙句、クロスバイクとマウンテンバイクを足して2で割ったような自転車をチョイス。

2日で40豪ドル。

 

頑丈そうで何より。

平地を走る分には十分そうだ。

 

オーストラリアは自転車に対する理解がとても高く、車道には自転車レーンがあるのが基本。

それも日本のように形だけあるのではなく、ちゃんと機能している。

車も自転車が走っている前提で運転しているので、とても優しい。

 

目的地は議論を尽くしてPalm coveに決定。

海沿いにある、穏やかなリゾート地とのこと。

距離はCairnsから20kmほど。自転車で行って泳ぐには最適、というわけだ。

道中は文字通り紆余曲折あったものの、なんとか到着。

青い海と長いビーチに隣接して、色んな店が立ち並ぶ、本当に穏やかなリゾート地だった。

昼ごはんもその質と量に比べて信じられないぐらい安く、そして美味い。

こんなにうまく行って大丈夫だろうか、と不安になってしまった。

 

しばらくのんびりした後、近くに有名な動物園があるということで、大慌てで移動。

閉館間際で人気も少なく、半分放し飼い状態の動物たちと触れ合うことができた。

柵などの少ない自由度の高い空間だったため、喧嘩している動物たちも多く、「優しいせえよ」と言いつつ、園内を回った。

 

 

帰りは向かい風が辛く、かといってダラダラ走ると日が暮れてしまうので、完全なトレーニングモード。

かなりのペースを刻んだので、宿についた頃にはもうヘトヘトだった。

とはいうものの、そこからガッツリ自炊するので、今振り返ると元気だなと思う。

ちなみにこの日はカレー。

ご飯はジャポニカ米、カレー粉はなんと日本製(笑)

肉を入れすぎた説はあったが(一番少ないものでも1kgぐらいなのだ)、なんだかんだうまくいった。

オーストラリアって人参食べないんだね。

海で釣れる魚たち カンガルー放し飼い 鳥さんも

Good morning Cairns!!

2015-09-04 22:20:00 | Australia

男3人でオーストラリア、ケアンズへ。

 

出発前夜にビザをとっていないということに気づき、もう終わったかと思ったが、間一髪ギリギリセーフ。

 

宿は押さえているものの、その他はもちろんノープラン。

飛行機はもちろんLCC。

機体の発する不穏な音と共に、男たちの怪しい旅が幕を開けた。

 

 

<初日>

5:00 Cairns Airport 着

空港は思った以上に小さく、そして眠い。

機内でシートを3つ使って横に寝るという技を駆使したが、それでもなお眠い。

 

着いたところでさあ寝ようか、ともならず、かといってバスもないので、とぼとぼ歩き始めた。

宿まではざっと5km。まあ暇だし。道真っ直ぐだし。

適温だし。

 

空港からの道に歩道という概念はどうやらないらしく、広い路肩をコロコロしながら歩く。

鳥の鳴き声が耳に心地よく、朝日が目に心地よい。

自転車が通るたびに横にずれて道を譲っていたが、3人目のローディーに

“Fucking Guys! ”

と言われた。開始10分。さすがに早すぎる。

 

気にせず、いや気にはなるものの、再びとぼとぼ歩いていると、逆車線のタクシーに声をかけられた。

大人しくカモになるのも嫌なので、

「僕らは歩いて街に向かうのです」「便利だからそれでいいという訳ではないのです」

的なオーラを出したものの、目の前に回り込まれて止まられた。

仕方なく乗り込む。

道なき道を歩く努力はしたし、朝一で見知らぬ外人からクソ野郎と言われたし、もうそろそろいいんじゃないか、というのが心のどこかにあったのかもしれない。

 

とにもかくにも僕らはタクシーに乗った。

そしていくらかかるのか、ぼったくられやしないかと内心ビビっていた。

海外で値段交渉をしないでタクシーに乗るのはタブーだからだ。

少なくともインドではそうだった。マレーシアでも必ず交渉はしていた。

 

車内では運転手が何か言っているものの、あまりよく聞き取れない。

でもネイティブに向かって、「英語下手ですね」ともさすがに言えない。

唯一分かったのは、「空港から宿まで遠いのは知ってるんですが、あえて歩こうと思いまして。チャレンジです!」と後輩が嬉しそうに言った冗談が通じなかったことぐらい。

英語は通じていたものの、何をそんなに嬉しそうに喋っているのかが分からなかったんだろう。

冷静に考えると確かに意味が分からない。

 

 

「この辺でいいか」

と言われ、タクシーが止まり、さあ来い、いくらなんだ、言ってみやがれと意気込んでいると

「お金はいらないよ」と言うのではないか。

 

えっ、えっ。と思っている間に、じゃあねと言ってタクシーは行ってしまった。

ぎこちなく、サンキューとしか言いようがなかった。

 

いきなりオーストラリアに一発かまされた。

運転手さん、疑ってごめんなさい。

 

 

そんなこんなで、朝早くに街に到着してしまい、難民のようにさまよい、ホテルに12時にチェックイン。ゆっくり眠った。

再び街にでてフラフラしたところで一日が終了。

 

相変わらずノープランの中、翌日自転車を借りることだけが決まった。

 

ちなみにご飯は昼も夜も自炊。

三人寄れば文殊の知恵ではないが、それなりに役割分担ができ、男三人でも案外スムーズに行くのだ。

このまま旅もスムーズに行けばいいけど、スムーズに行ったらそれはもはや旅ではない気もする。。

街にジュゴンがいた 昼からこしらえる

幻夏

2015-09-01 21:29:21 | 詩とか

夏だなあ、暑いなあ。

そんな風に思わない夏が来るとは思ってもみなかった。

「死んでしまう!」と思って実家から慌てて持ってきた扇風機も、結局使わず終い。

日の入りも知らぬ間に峠を超え、太陽に合わせて寝ると少し早すぎるようになってしまった。

日の出に合わせて起床すると、そのうち遅刻してしまうかもしれない。

夏の暑さが好きというわけではないけれど、だらだらと汗をかき、ベッドの上で悶え苦しむ、というのが恒例の夏。

それがないというのは何というか、結構寂しい。というよりも、もはや不自然だ。

 

唯一夏を感じるチャンスだった高知は、2日とも雨。

1ヶ月以上続く調査の終盤にお邪魔した際、「今年はまだ一日しか雨が降ってないんだけど」「そういえば去年もずっと雨だったよね」と方方から言われ、雨男のレッテルを付与された。

宿のお上さんにも「また雨だね」と笑われた。

けれど、あまりに寒かったため、滅多にいかない温泉にみんなで「行こう!」となったのはきっと雨のおかげだ。

前後の二日に自転車で自走したのだが、これもいい感じに曇り。

朝5時ぐらいに走り始めたので、昼過ぎには到着して、暑さを感じることもほとんどなかった。

といっても、いきなり200km走ったので、体はボロボロになったけど。

帰りのフェリーが寒くて、まさかお風呂があるなんて思わなくて、それを知ったときには文字通り飛び込んでしまった。

 

夏の終わりに行った鳥取は、これまた曇りのち雨。

到着した夜のあまりの涼しさに、後輩と「マジ適温!」といって騒ぎ、翌日同期と海に潜って、その寒さと大量に浮いているクラゲの恐怖に震えていた。

そういえば、この時も温泉に行った。

露天風呂の外(風呂と池がつながっていた)で跳ねている魚を見て子供のように騒いだ後、魚たちがあまりに一生懸命飛び跳ねているので「お前らも大変だなぁ」と少ししんみりした。

 

 

ここまで読むと、もはや温泉を楽しむために海に行って無理をしているんじゃないかという疑惑が生じてくるが、決してそんなことはない。

僕は本当は夏と、海と向き合いたいのだ。

 

夏を感じないまま夏が終わってしまう、というのは僕とって地味に気になることのようで、鳥取からの帰りのバスで、あれこれ考え、焦っていた。

結果、今年訪れる予定の南半球に思いを馳せた。

「オーストラリアだったら、これから夏なんじゃないか!?」

一縷の望みに希望を託し、目的地の月の平均気温を調べてみたが、これまた「マジ適温」。

事実上、僕の夏は終わってしまった。

 

「もう31日!?」と思う暇もないほどバタバタしていた八月最後の一日は、夕日を見ることすらできなかった。

 

ああ、夏よ。

夏のくせに、挨拶もせずに去っていくなんて、冷たいじゃないか。

 

ああ、夏よ。

夏のない一年なんて、牛乳のないコーンフレークよりも寂しいじゃないか。

 

ああ、夏よ。

今年は、ちゃんと相手できなくてごめんな。

 

ああ、夏よ。

ちゃんと一年後、会いに来てくれると約束してくれるか?

 

 

僕は、楽しく、面白く生きたい。