
ノーベル賞の選考基準には疎い。そんな私でも村上春樹とボブ・ディランの名前くらいは知っている。日本を代表するベストセラー作家である村上と自称吟遊詩人のフォークロックで一世を風靡したディランが今年のノーベル文学賞の有力候補なのだそうだ。村上が本命でディランが続いているといわれる。
アクが強くて個性的な文学が好みだから心ひそかに詩人ディランの方を応援している。もうひとつディランを押す理由がある。ディランはノーベル賞を受賞しても変わらないように思う。村上の場合、国民作家だの大家だのとおだてられて自分が単なる物書きであることを忘れてしまいそうな気がするからだ。