初っ端で、「失業中の身であって、どうしたらいい仕事にありつけるかというような人はコンナ本を読んでる暇があったら、職業安定所にでも行って相談するほうがよろしい。易者にみてもらう方が、まだマシかもしれない。」と宣言する中島義道著「働くことがイヤな人のための本 仕事とはなんだろうか」(日本経済新聞社)を読む。
寝床で読んでいるうちに翌日になってしまって、本日は睡眠が十分にとれていない。中島義道は難しい言葉を使わない。だからよく読む。引きこもりの経験があるというのに多弁で戦闘的で無頼派だ。なにしろ「とにかく、私は働きたくないと思いつつ、長い長い(ウィーン時代を含めて16年間に及ぶ)大学生活を送りました。そして定職に就いたのは、實に37歳の時。」という猛者だ。