広島港の待合を歩いているうちに船に乗りたくなった。近場の似島に決めたのが出航の5分前だったので、待合から乗り場まで走って出航直前のフェリーにようやく乗り込むせわしさだった。乗り込んでみると似島行は乗用車を10台ほど積載できる意外に大型のフェリーだ。眼下の水クラゲや似島の島影に立つ安芸小富士をのんびりと眺めているうちに、(似島)学園前桟橋に着いた。9時30分に広島港を発って9時50分に島の桟橋だから、約20分の短い航海だった。
潮の匂いが懐かしい似島は3度目になる。1度目は20数年前に似島学園前の砂浜で釣りとバーベキューを楽しむために、2度目は15年ほど前になるだろうか、慰労のための宴会があったペンション「にのしま」を訪れた。今回はこれという予定がないので似島学園前桟橋から似島港まで歩いてみることにした。