家族魂の宿り木

およそ１５０年前から
このオンコの樹は正面玄関の前に
植えてあったらしい
おじいさんが植え
私達兄姉妹は幼い時も
この下をくぐってこられる
お客さん。友人を迎え
兄たちの嫁さんも迎えた
根室空襲の時も
この陰に身を隠し逃げた
様々な出来事想いがこの樹に
宿っている、
今。兄３人姉一人・父母・祖父たちは
魂をここに宿らせているに違いない
そう思い込んで
私はこの樹を「家族祖先の魂の宿り木」と、
することにした。

故郷の重さ

故郷の重さは
歳を重ねると深くなる
幼い時の
大家族の中で生きたことが
現在５０年在中の日々より
何倍も深く重く想いが重なる

兄の初七日に

初七日を終え
我が家の居間へ
すると
長年飼っていた
金魚が
きらびやかな金色を輝かせ
２５センチの巨体を
床に・・・・
水槽から飛び出しての死
きっと兄のお供に
逝ったに違いない
この驚き、合掌あるのみ

突然の死

朝、美味しいヒレカツ・ビーフシチュウを
作り、夕方買い物に出かけ
スーパーを出ようと
その時、・・・・
兄は倒れ、帰らぬ兄となった
合掌

s創作のひと時

創作の黙々と
自分の世界に心遊ばせ

互いに創作の世界に
心を置いて楽しげに
時をすごす。

玄関前のオンコの樹

我が家の大玄関前の
オンこの樹に逢ってきた
相変わらず威厳をもって
以前より大きく
昔の風貌を残していた
お客様はこの樹を眺め
玄関へ
空襲時には家族を
匿ってくれた樹でもあった
たわわに赤い実をつけ
この樹と戯れた
家族のすべてをいつも
玄関前で見守ってくれた
大切なオンコの樹く

通い道

この地に生まれこの地で
成人になるまで
この路を通っていた
様々な出来事が
この路で起き
この路で考え
この路で活き返った
登り切ると
家族の暖かい心が待ち
広い遊び場が広がった
私の大切な路

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寒さの中の故郷の
シンボル弁天島
昔は今頃、海は結氷
その上を渡りあるき
コマイを釣った
その姿が思い浮かばれた

冬祭り

冬祭りが始まった
ビデオカメラを
どっこいしょと
担いで・・
大きな豚串焼きを
くわえながら
カメラを回し
浮き足たった
人たちの楽しい顔を
観ながらの一日
素晴らしい雪像と氷像の
立ち並ぶ中での
楽しい一日

雪風紋

つめたいかぜが一晩中
吹き去って
今日はプラス１０の気温
土手の溜まり雪に
風が描いて行った
風の便りが
残っていた
間もなく春が来るぞ
そんな声がきこえてきた