輝きの一日

日々の輝き

春の鼓動が

2009-03-26 19:19:44 | Weblog
春陽が眩く
心浮かれて
武佐山の麓
開陽台へ
眼に入りきれない
根室台地と雪を
乗せた山々は
もう既に
春の神を迎え
忙しく脈打っていた
芽吹き・樹液は流れ出す
「おーーい」と叫んでみた
声は一瞬に吸い取られて消えた

今、薄れる姿

2009-03-23 20:07:02 | Weblog
僅かな船
煙の出ない工場
人が少ない道路
漁師が消えた港
女工さんの居ない工場
閉じられた戸の事務所
余計な防波堤が
港の思い出をふさぐ
ただ寒そうな海の小さな
うねりが春の日差しを
跳ね返す
一羽の鴎がスーーっと
空を横切った

故郷の丘

2009-03-22 20:53:32 | Weblog
丘の上に立つと
ポンポンポンポンと、
氷をわってカレイあみを
サシにいく焼玉の船が
見える

丘の上に立つと
弁当をもって
ジーーッと、漁船・船員の
動きを見ていた自分がいる

丘の上に立つと
アメリカの戦闘機が
低空で飛び交い
港の船を沈める恐怖
そこにすくんで
震える家族が浮かぶ

丘の上に立つと
汽笛と軍艦マーチと
漁旗を飾った出航を
手を振って見送る
父の姿が浮かんでくる

丘の上で見る夕日は
全て物語ってくれる
影を作ってくれる