春陽が眩く
心浮かれて
武佐山の麓
開陽台へ
眼に入りきれない
根室台地と雪を
乗せた山々は
もう既に
春の神を迎え
忙しく脈打っていた
芽吹き・樹液は流れ出す
「おーーい」と叫んでみた
声は一瞬に吸い取られて消えた
心浮かれて
武佐山の麓
開陽台へ
眼に入りきれない
根室台地と雪を
乗せた山々は
もう既に
春の神を迎え
忙しく脈打っていた
芽吹き・樹液は流れ出す
「おーーい」と叫んでみた
声は一瞬に吸い取られて消えた
僅かな船
煙の出ない工場
人が少ない道路
漁師が消えた港
女工さんの居ない工場
閉じられた戸の事務所
余計な防波堤が
港の思い出をふさぐ
ただ寒そうな海の小さな
うねりが春の日差しを
跳ね返す
一羽の鴎がスーーっと
空を横切った
煙の出ない工場
人が少ない道路
漁師が消えた港
女工さんの居ない工場
閉じられた戸の事務所
余計な防波堤が
港の思い出をふさぐ
ただ寒そうな海の小さな
うねりが春の日差しを
跳ね返す
一羽の鴎がスーーっと
空を横切った
丘の上に立つと
ポンポンポンポンと、
氷をわってカレイあみを
サシにいく焼玉の船が
見える
丘の上に立つと
弁当をもって
ジーーッと、漁船・船員の
動きを見ていた自分がいる
丘の上に立つと
アメリカの戦闘機が
低空で飛び交い
港の船を沈める恐怖
そこにすくんで
震える家族が浮かぶ
丘の上に立つと
汽笛と軍艦マーチと
漁旗を飾った出航を
手を振って見送る
父の姿が浮かんでくる
丘の上で見る夕日は
全て物語ってくれる
影を作ってくれる
ポンポンポンポンと、
氷をわってカレイあみを
サシにいく焼玉の船が
見える
丘の上に立つと
弁当をもって
ジーーッと、漁船・船員の
動きを見ていた自分がいる
丘の上に立つと
アメリカの戦闘機が
低空で飛び交い
港の船を沈める恐怖
そこにすくんで
震える家族が浮かぶ
丘の上に立つと
汽笛と軍艦マーチと
漁旗を飾った出航を
手を振って見送る
父の姿が浮かんでくる
丘の上で見る夕日は
全て物語ってくれる
影を作ってくれる