
本日、福島第1R芝1200の2歳未勝利戦で、当場生産馬のソイルトゥザソウル号が見事な差し切り勝ちを収めてくれました。
ご購買頂いた馬主様、厩舎関係者の皆様おめでとうございます。
ソイルトゥザソウルの父のローレルゲレイロも、当場生産馬です。
ローレルゲレイロの産駒は気性が勝ったところがあり、うるさい面を見せる馬もいますが、この気の強さをレース活かせれば今日のソイルトゥザソウルのような差し馬も生まれます。
同父の現役馬のなかでは、準OP馬アイライン号も差し馬ですが、両馬の共通するところはインブリード配合という点です。

ソイルトゥザソウルがCaerleon4×3、Halo4×4を持っているのに対して、アイラインはダンシングブレーヴ3×3を持ちます。
勝ち気な気性に加えて、このようなインブリード配合が直線での切れ味にアクセントを与えているのかもしれません。
配合という点では、当場では種付料の高低や繁殖牝馬の実績の有無にかかわらず、血統面や馬体面を考慮して、すべての配合に何かしらのアイデアを反映させるように努めています。
ソイルトゥザソウルも、単にCaerleonやHaloをクロスさせて生産したわけではありません。
『キングヘイロー×モガミヒメ牝系の配合~ローレルゲレイロ編~』でも書きましたが、ローレルゲレイロの血統的特長の一つとして、Drone≒Halo≒Nijinsky≒Careless Notionから成る相似クロスが挙げられます。


上記で色分けした通り、これら4つの血脈はNearoやPharamond、さらにはBull Dog=Sir GallahadやMahmoudを持つ点で共通しています。
ローレルゲレイロが持つこの血統パターンを素直に生かすために、ソイルトゥザソウルの代ではHaloをクロスさせて、さらにはNijinskyの息子であるCaerleonをクロスさせる配合にしました。
また、キングヘイロー産駒の中央勝ち馬には、
①産駒自身がNorthern Dancerクロスを持つ
②産駒の母がNasrullahの血脈を持つ
③産駒の母がNearco/Prince Roseのニックスから成る血脈を持つ
という3つのパターンのいずれか、もしくは複数に該当する血統パターンを持つことが多いことを、ローレルゲレイロの記事では指摘しました。
この血統パターンは、孫のソイルトゥザソウルの代でも継続しています。
すなわち、母ローレルディライトはNorthern Dancer4×4を持つので①の条件を満たしており、Nasrullahも4本持つので②の条件もクリアしています。
さらに、ローレルディライトはNearco/Prince Roseのニックスから成る血脈としてMill Reef、Foreseer(Caerleonの母)そしてRivermanを持つので、③の条件にも当てはまります。
結果として、ローレルディライトはキングヘイローの血を持つ種牡馬とは相性が良かったことになります。
その意味では、今日のソイルトゥザソウルは配合通りの実力を発揮してくれました。
関係者様のお話しでは、もう少し距離が伸びてもやれそうとの話しもあり、次走がどこになるのか今から楽しみにしているところです。