(有)村田牧場通信

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【セプテンバーセール №580】マヤノポルカの2019(牝 父シルバーステート)

2020年09月17日 | セール上場馬
今回は、9月24日のセプテンバーセール3日目に上場予定の自家生産馬、マヤノポルカの2019を紹介させていただきます。

なお、本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。















本馬は、当場と同じ町内の育成場である育成公社さんにセリ馴致をお願いしています。

シルバーステートの初年度産駒にあたる本馬ですが、そのシルバーステート産駒の評判は8月のセレクション・サマーセールの結果を見てもわかる通り、非常に高い評価を得ています。

シルバーステート自身は、現役時に重賞勝ちこそなかったものの、そのポテンシャルはG1級と目されていた馬です。

初年度産駒が誕生した昨年から、その産駒の出来の良さが馬産地で話題になっていました。

本馬は少し小柄ではあるものの、シルバーステート産駒らしい馬体の張りと程よく締まった体質をしています。

ここ数年の当場生産馬のなかでの比較では、先日JRAの雷光特別(1勝クラス)を快勝したクイックレス号が、その馬格や体質的に近いイメージです。

父シルバーステートが持っていた圧倒的なスピードをうまく受け継ぐ競走馬に成長してくれることを、本馬には期待しているところです。


その父シルバーステートは胴に厚みのある馬体で、その馬体から繰り出される力強い先行スピードが長所の馬でした。

本馬もその父の特徴を受け継いだ馬体をしていますが、これはシルバーステートの母父Silver Hawkの馬体的特徴が出ているように思えます。

シルバーステートの血統を見ると、Silver Hawkさらに言えばその父Robertoの血がキーポイントになっているように感じます。

具体的には、シルバーステート自身がRobertoの父Hail to Reasonを4×4で持っていること。

さらに、シルバーステートの母シルヴァースカヤが、Nashua(Robertoの母父)≒Nantallahの相似クロスを持っている点にも注目しておきたいです。





上記のことから、シルバーステートにとってRobertoは重要な血であるという推測のもと、本馬の配合においてはそのRobertoを4×4で直接クロスさせる形にしました。

また、本馬はNijinsky5×5を持ちますが、Nijinskyの母父Bull Pageは、Robertoの父Hail to Reasonの母Nothirchanceと相似クロスを形成します。





いずれも、Bull Dog=Sir GallahadとBlue Larkspurを持つ点で共通しています。

このように、本馬が近い世代で持つRobertoやNijinskyのクロスは、世代を遡れば血統的共通点が多いというのが本馬の血統的長所です。

RobertoやNijinskyが伝える力強いスピードや底力という特徴は、シルバーステートが祖先から色濃く受け継いだ能力だと思いますが、これが本馬にも伝わってくれればと考えています。


シルバーステート産駒はセールでも人気なので、本馬もその流れに乗って、セール当日には多くのお客様に評価していただけることを期待したいと思います。