当場からサマーセールへ上場予定の1歳馬4頭のうち、最後に紹介させていただくのは№897ハーランズワンダーの2021(牝、父マジェスティックウォリアー)です。
本馬はサマーセール4日目の8月25日に上場予定です。
なお、本馬の牝系解説文についてはこちらをご参照ください。
【8月13日現在】体高153cm 胸囲181cm 管囲18.8cm 馬体重468kg
本馬は、セリ馴致をお願いするために地元の育成公社さんに預かってもらっています。
母ハーランズワンダーは小柄な馬体でしたが、本馬は母の同時期より大きな馬体をしています。
小柄な繁殖牝馬に対して馬格のある種牡馬を種付するのはセオリーとも言える配合であり、本馬の場合においても、父マジェスティックウォリアーが立派な馬格をしている種牡馬なのでハーランズワンダーと配合した経緯があります。
また本馬は、牝馬にしては筋肉量が豊富で馬体重も十分にあって、これは母が小柄ながらも北米血脈らしい筋肉質の馬体であり、さらにそこに北米血脈の父を配合することで両親のダート向きの体質を受け継いだ結果でしょう。
加えて、A.P.Indy系種牡馬らしい父の馬体の伸びも程よく受け継ぐことで、本馬は体高だけでなく母以上に伸びもある馬体に成長しそうです。
父マジェスティックウォリアーの上位活躍馬には、交流G1勝ち馬のベストウォーリアやG2東海S勝ち馬エアルマスなど、Mr.Prospectorクロスを持つ産駒が多いという特徴があります。
本馬の母ハーワンズワンダーはMr.Prospector4×5を持ち、さらにそのMr.Prospectorの3/4同血であるMarshua's Dancerの血が6代目に位置しているので、本馬の血統はマジェスティックウォリアー産駒の成功パターンに該当します。
父マジェスティックウォリアーの血統的特徴という点では、彼自身が持つ名馬Secretariatのインブリード3×4が挙げられるでしょう。
Secretariatの血は柔軟性のあるスピードや高い心肺機能を伝えるイメージがありますが、本馬の2代母で米G1で2着しているハーランズルビーもまたSecretariat5×5のクロスを持っています。
また、これはSecretariatの血を絡めた組み合わせになりますが、マジェスティックウォリアーの2代母で米G1勝ち馬Spinning Roundと、母ハーランズワンダーが持つ名種牡馬Storm Catの血を組み合わせた相似クロスも意識しました。
このSpinning Round≒Storm Catによる相似クロスは、当場生産馬で今年の新馬戦を勝ったバグラダス(父マジェスティックウォリアー)の配合でも用いています。
どちらの血脈も2代父がNorthern Dancerであり、母父がSecretariatである点で共通しています。
母ハーランズワンダーがG2日経新春杯勝ち馬で当場生産馬のモズベッロの半姉であることからも、血統的にご注目いただいているようで、預託先の育成公社さんからも下見のお客さんが多いと伺っております。
本馬も含めて、当場から上場する1歳馬4頭に是非ご注目ください。
なお、本馬に興味のある方は、当場HPからご連絡いただくか、当ブログに連絡先を添えてコメント欄にご記入下さるようお願いいたします。(表示はされません)
当場から折り返し連絡させていただきます。
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