(有)村田牧場通信

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【サマーセール №357】アルレガーロの2019(牝 父トビーズコーナー)

2020年08月07日 | セール上場馬
当場からは、今月開催予定のサマーセール第1日目(8月25日)に3頭の上場を予定しております。

今回は、その1頭目として№357アルレガーロの2019(牝、父トビーズコーナー)を紹介させていただきます。

本馬の牝系解説文はこちらからご参照ください。















本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】161cm 【胸囲】181cm 【管囲】20.2cm 【馬体重】490kg  ※8月5日現在

現在は同じ町内の育成場である育成公社さんに預けて、本馬のセールに向けて馴致をしていただいてます。

母アルレガーロがスペシャルウィーク産駒にしてはそれほど体高がないことを考えると、本馬の馬格は父トビーズコーナーの影響を受けたものでしょう。

本馬はトビーズコーナー×スペシャルウィーク牝馬という血統ですが、これにはモデルがあり、それが当場生産馬で現3勝のソリストサンダー号です。





ソリストサンダーは2016年のオータムセールで現在の馬主様に落札していただいた馬です。

8月7日現在、ソリストサンダーはトビーズコーナー産駒のなかでは最多獲得賞金の馬なのですが、彼もトビーズコーナー×スペシャルウィーク牝馬の配合から生まれています。

父のトビーズコーナーは、いわゆるアウトブリードの血統をしています。





そして、こういう血統の種牡馬は、往々にして5代内にクロスを持つ繁殖牝馬と相性が良いものです。

例えばソリストサンダーの場合、母ラヴソースウィートが4×4のクロスを2本持っています。





また、本馬の母アルレガーロはスペシャルウィーク産駒にしては短距離を主戦場とした馬でしたが、彼女もまた5代内にNorthern DancerとBuckpasserという2本のクロスを持っています。





ソリストサンダーのように、トビーズコーナー産駒においては母方に強めのクロスが入っていると活躍傾向にありますが、もう一つトビーズコーナーの血統で指摘しておきたいのが直父系にあたるChief's Crownの存在です。

Chief's Crownは、私がこのブログでしばしば取り上げている「Northern Dancer+Nearco/Prince Roseの組み合わせ」から成る血脈なのですが、この血を強化する配合にすると活躍傾向にあるようです。

ソリストサンダーの場合は、母方にあるCaerleonが「Northern Dancer+Nearco/Prince Roseの組み合わせ」から成る血脈に該当します。

また、トビーズコーナー産駒の獲得賞金上位馬のなかには母父キングヘイローや母父コマンダーインチーフの名前を見つけることができます。

この2つの血に共通するのは、それぞれの父がダンシングブレーヴという点で、このダンシングブレーヴもまた「Northern Dancer+Nearco/Prince Roseの組み合わせ」から成る血脈です。

そして、本馬アルレガーロの2019の血統においては、母方にあるStorm Catの血がこれに該当し、Chief's Crownとの間に血統的親和性をもたらします。





2つの血脈を比較すると、Northern Dancerのほかに、Nearco/Prince Roseの組み合わせを持つSecretariatを持つ点でも共通しているのがわかります。

このように、本馬はトビーズコーナー産駒の活躍パターンに当てはまる血統をしています。

トビーズコーナー産駒らしく160cmを超える体高の牝馬で、馬体重も490kgあって十分な馬格ですが、これから馬体に幅が出てくるとさらに雰囲気が良くなるでしょう。


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当場から折り返し連絡させて頂きます。