連休中、梅雨の合間に、家族で近くの山のほうの公園へ。
右上に一匹、求愛するオス(ぶれている)、左下に一匹、求愛拒否するメス
湧水の小川で次男が遊んでいると、スジグロシロチョウがヒラヒラ3匹飛んでいるのが見えた。
よく見ると、そのうちの一匹の様子が変だ。他の2匹が近づくと、地面に伏せて、というか、背中を地面につけているから寝ころがる感じで腹を上げている。
右上に一匹、求愛するオス(ぶれている)、左下に一匹、求愛拒否するメス
もしかして?と調べると、オスの求愛を拒否しているメスなんだそうだ。特に既に交尾が済んでいる場合、行われる行動らしい。
先日読んだ、宮竹貴久「したがるオスと嫌がるメスの生物学」、衝撃的(?)なタイトルでついつい図書館で手にとってしまい、借りて(ちょっと恥ずかしかったが)読んだが、とても面白かった。より多くの精子をばら蒔きたいオスと、より質のよい精子を選びたいメス。この時、オスとメスで繁殖戦略が違ってしまうという「性的対立」と「対抗進化」の話だった。
このスジグロシロチョウのオスが何を基準に争っているのか、またメスが何を基準にオスを選んでいるのかわからないが、メスは地面にへばりついて拒否しているように見えて、実は下から眺めながら先ほど交尾した相手と比べてしたたかに厳選し、よりよい相手がいれば対応しようとしているのかもしれないなと思った。昆虫の世界に貞節の観念があるわけではない。