むすんで ひらいて

YouTubeの童話朗読と、旅。悲しみの養生。
ひっそり..はかなく..無意識に..あるものを掬っていたい。

白馬の滞在記

2016年09月17日 | 日記

半年に一度訪れる長野県白馬村に、9月半ば一週間滞在した。

東急ホテルのテラスの朝食が子供の頃から大好きで、もう寒くて出られないかと気をもんだけれど、天気のいい日ならまだ長袖とひざ掛けがあれば澄んだ空気と一緒に楽しむことができた。

顔見知りになったホテルの方たちと再会するのも懐かしく、同じ期間泊まっていらした宿泊者の方とロビーやレストランで会話を交わすのも素敵だった。

まだ今ほど観光化されていないバリ島の海辺などもそうだったけど、百年単位で生きている大木や畏怖を感じさせる山脈に囲まれていると人のエゴが薄まるせいか、見知らぬ同士でも道ですれ違うと挨拶をしてほほ笑む。 街の常識をとっぱらい、自由な子供に戻ってつながれる瞬間。 そんな雰囲気の中で何度か顔を合わせたその方は両親と同世代、20年前にホテルが立て直される前からの常連さんで、よく似ていた。  

 

今回は父の病気療養もあって、ソフトな山歩きや村落巡りをする。

と、両親は若い頃からここ白馬に山登りやスキーに通っていたくらいなのに、今年初めてホテルの近くに樹齢千年を越える杉がそびえる神社を発見。

真ん中に写っている女の子ふたりの右側に立っている。 長い時を脈々と生き続け、緑を茂らせて。 

幹を抱きしめて、階段を下りてきた女の子たちは、一人が近くのホテルで働く日本語の上手な台湾の子で、マカオから来た友達を案内していた。

 

 

  
 

                                                           つづく

 

今から、昨日産地直売で買ってきた南瓜に栗にさつまいも、林檎に梨、柿、新鮮野菜を盛り込んだ秋の晩ごはんを作ります

 

 

                           かうんせりんぐ かふぇ さやん     http://さやん.com/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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海と本と映画

2016年08月30日 | 日記
雨上がりの庭を虫の音がやさしく包んでいます♪
少し暑さが和らいできましたね。
 
ほっとしたところで、この夏出かけた旅のアルバムを整理してみようと思います。
 
 
7月は伊勢志摩へ二度行くことになりました。 その後半は、初めて泊まるビーチ沿いのホテルへ
 
部屋のソファーの背後の壁には一面メロンを半分に割ったような円い石が組み込まれていて、あちこちにアフリカ製のランプや木彫り、象牙などが飾られ、低くて幅の広い段差を二つ上ったところにある奥のベッドルーム、タイル張りのリビング、一部白く塗られた壁はギリシャのサントリーニ島で泊まった室内を思わせる異国情緒たっぷりの空間でした。
 
 
鳥羽から伊勢志摩周辺は、なんといっても新鮮な魚介が豊富。 中でも名産の伊勢海老は、この辺りの宿で毎晩お造りや鬼殻焼き、お味噌汁などになって出されます。 イタリアでロブスターを食べたことを思うと、一尾分の値段で手の込んだ会席料理が振る舞われるなんて、日本のホテルはすごいなぁと、いつ行っても感動しちゃいます。
 
味付けで思うのは、三重は全体的に甘辛め。 何軒か宿に泊まって地元色の濃いところほどそう感じることが多かった。 もし素材を落ち着いた雰囲気で楽しむなら、わたしはやっぱりよく利用する鳥羽国際ホテルをおすすめします。
 
ちなみに帰りに立ち寄る街中の喫茶店でも、生クリームたっぷりのコーヒーゼリーや(ちょうど半々くらい!)これまたクリーム盛りもりのワッフルやトーストを頼んでいる人たちを東京や名古屋に比べたくさん見かけます。 そもそも、メニューにそういう盛大な甘味が並んでること自体に土地柄が滲んでいて、それはちょっと、何も言わずに注文したお茶やコーヒーがお砂糖入りで出てくる南アジアにいる時の感覚に似てるなぁと思う 
 
そしてこんな文化の新鮮な一要素に接する度、そこに身を浸してみたら自分の未知な部分が呼び覚まされるんじゃないか、それってどんな感じのものだろう!と、いつも淡いドキドキを抱いてしまう。  
 
 
 
部屋のバルコニーから。 手前はビーチになっていて、夜と早朝は釣り人がちらほら。
 
 
 
四日間、温泉とプチ海水浴と地元スーパー探検ショッピングとの合間に、潮騒を聴きながらアーノルド・ミンデルさんの「身体症状に「宇宙の声」を聴く―癒しのプロセスワーク」を読みました。 少し前、彼の「ドリームボディ・ワーク」に懐かしい高揚感のようなものを覚えて手に取った二冊目でしたが、こちらも最初こそとっつきにくかったものの、だんだん身体のこわばりが解放されていく興味深い内容。 今もこの本を開くと、耳の奥にあの時のザバーン、ザバーン!という音が響いてきそう
  
 
その後、帰ってきてから観た「ヤング・アダルト・ニューヨーク」という映画は、監督ノア・バームバックの人間を見る目の温かさに心安らぎました。 今のアメリカでリアルタイムを生きる20代と40代の夫婦の交流が描かれていて、それぞれの世界観の違いや、真実とは何か?について思いを馳せ、後から自分の周りを見渡すと、「あの時、苦い思いと感じたことは、相手の状況に視点を広げたら全然別の景色かも」と、違う見方に気づくきっかけとなりました まるで物語がささやいて、いつの間にか感情が刻んでしまったわだかまりを解き、ラクにしてくれたみたいに。
 
日々似たような行為を繰り返してくその中で、要らなくなった想いやクセを捨て、望むものがはっきりしていくと、なかなか廻りがいもあるじゃない、と思ったりもします 
 
 

 

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後の温もり

2016年06月01日 | 日記

六月になりましたね

あちこちで、あじさいがぽってり咲いているのを見ると、なぜだかホッとします。

 

日も長くなり、今夜19時をちょっと回った公園で友人との電話を終えた時は、ようやく蒼いうす闇が広がりだしたところでした。

帰りに公園入口にある石垣の脇を通りかかり ―― そこは小学生の頃、登校時の集合場所だったので ―― 「一年生の時は、ここによじ登って待ってたなぁ」と懐かしく思い、今ではみぞおちほどの高さになった石に触れてみると、まだ日中の太陽の温もりが残っていました。

途端、いつか西表島で夕陽を見送った後、座ろうとした堤防の熱さにおどろいた時と同じように手を離すのが名残惜しくなってしまいました。

 

思えばご飯を冷凍したり、おかずを冷蔵庫にしまおうとする時、まだほんのりとでも温かければ、「ああ、もうちょと冷めてから。。」と思うだけだし、コーヒーがぬるくなるのにも、電源を落とした後のパソコンが熱を持っているのにも、すっかり慣れていてこんな感じはしないのに・・・

 

たぶんそれは、夜に向かって冷めていく太陽の熱が自分で手の加えられない自然だからで、以前家で飼っていたコリーが横になって寝ている時、そっと触れた薄くてやわらかな桃色のお腹の皮ふの温もりまで思い出して、できるならそのまま、大事にとっておきたい衝動に駆られるのでした。

 

 

東京の森に、これから咲き始めるあじさいたち。

 

 

庭にも

 

 

しっとり、やさしい日々を

 

 

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新緑の木立

2016年04月20日 | 日記

月曜日。 西東京の森は、花と木漏れ日と静寂をたたえていました。

 

こちらは週末に読み、生活を丁寧に、思い込みを減らして透明な心で生きたいと刺激を与えられた本です。

限りなく透明に凜として生きる―「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光  佐藤 初女(著)

 

 

  

 

 

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桜の井の頭公園ぐるり

2016年04月14日 | 日記

井の頭公園の桜をはじめて見たのは、大学の入学式の帰りでした。

それからほぼ毎年、お花見のにぎわいに身をひたしてきたけれど、今年は外国の人がひときわ多くて観光地の高揚感も入り混じっていました

 

前日の雨でぬかるんでいる土をよけ、池の方へ。 

 

 

ベンチが並び、噴水の水音に落ち着くスペース。 

 

庭の縁を彩るジャガの花、ここにも、こんなに!

 

 

 

 

 

 

ふわぁーっと風が吹いて、一面夢のような花吹雪に。 

両手を広げて見上げるひと、くるくる回るひと、やわらかな歓声。

 

 

 

 

 

吉祥寺駅につながる細い道には、これから夜桜を楽しむひとの流れが続いていました

 

 

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