ガザ攻撃によるパレスチナ人の死者はついに1000人を超えました。負傷者は
5000人に近づいています。その多くは、手足を吹き飛ばされたり、全身に砲弾の破片を浴びたりしている重傷者です。
数字の魔力は、想像力をマヒさせます。殺された人、ひとりひとりにその人生があったということを忘れさせます。両親が居て、兄弟姉妹があり、友人がいたということを。
日本の新聞も、連日の紙面でガザ攻撃のことを詳しく報道しています。邦字各紙をていねいに読むだけでも、いま何が起きているか、かなりのことを知ることができます。ただ、気になるのが、ハマースの枕詞としてつかわれる「イスラム原理主義組織」とか「イスラム過激派」という表現です。
それなら、イスラエルの前になぜ、「ユダヤ教原理主義国家」「ユダヤ人至上主義国家」とか「過激派国家」という形容詞を付けないのか。このような批判があっても不思議ではありません。
事情に詳しくない読者が多いわけですから、「イスラエル」は知っていても「ハマス」は知らなかった人が少なくない。だから、「ハマス」にはなんらかの形容詞を付けたほうがわかりやすいのは確かでしょう。しかし、偏見を助長するような形容詞は避けるべきです。とくに「イスラム過激派」はやめていただきたい。
各紙編集責任者の皆さん、もう少し妥当な形容詞を考えてください。たとえば、TBSテレビのニュース番組では、「対イスラエル強硬派」を使っています。
■■イスラエル軍、ガザ市街地締め付け ■■
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イスラエル軍は、15日、ガザ市に向け、ガザ地区攻撃開始以来もっとも激しい砲撃を浴びせた。逃げ場を失った人口密集地で砲弾が炸裂、戦車から発射される機関銃音が響いた。戦闘は、テル・アル・ハワ地区に集中、住民の一部は徒歩で逃亡、一部は息をひそめている。戦車隊は同地区の国連本部がある中心部へ向け圧力を強めている。
空軍は、14日夜から15日早朝にかけ、ラファハのモスクを含む約70の目標を攻撃。軍当局は、モスクにはハマースがロケットなどを貯蔵しているとしている。
ハマースのガザ政府保健省によると、15日朝までに少なくともパレスチナ人1024人が殺された。
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ガザ地区からイスラエル南部へは、15日、ロケット14発が発射されたという。
14日カイロ入りしたバン・キムン国連事務総長は、15日、イスラエル側の指導者と会談を予定。14日、エジプトと協議したハマースの代表は、原則的にエジプト調停案に合意したという。
(15日のHaaretzによると、エジプト案は、イスラエル軍の停戦と撤退を謳っているが、ガザ地区封鎖解除の時期をその後の交渉に委ねており、ハマースにとっては、きわめて不利な内容。イスラエル指導部内では、アメリカの大統領が交代する20日以前、戦況が有利なこの時期に停戦すべきとの意見が強まっているという。)
15日のBBCによると、イスラエル軍が制圧したいくつかの地域で、避難しようとする子どもや女性を含む非武装の市民に対し、イスラエル兵が意図的に射撃、死傷者を出している。BBC記者や人権団体「ベツェレム」が電話などで聴いた証言では、15日、ガザ地区南東部のフーザ村で75人の村民のうち4人が殺されたほか、類似のケースが報告されているという。(詳しくは、 "Israelis' shot at fleeing Gazans"
http://news.bbc.co.uk/2/hi/middle_east/7828536.stm)
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> (以上、Reuters, BBC, Haaretz)
――「自由ガザ運動」の救援船を攻撃――
ガザ地区封鎖に抗議する国際人道団体「自由ガザ運動」(本部=アメリカ)は、15日、イスラエル海軍が救援船を妨害、危険にさらしたとの記者発表をおこなった。
これによると、「自由ガザ運動」は、医療資材が払底しているガザ地区の医療機関に約1トンの医薬品を届けるため、"Spirit of Humanity" 号を14日キプロスを出港させた。15日午前1時(グリニッジ標準時)にガザ海岸から100マイルのところで、5隻のイスラエル海軍艇に取り囲まれ、銃砲撃の脅しを受けて引き返したという。
「自由ガザ運動」によれば、この船には、医師、ジャーナリスト、人権活動家らが乗り組み、事前にキプロス当局に乗船名簿を提出、船内捜索のうえ出港許可を得ていた。公海上でのこのような脅迫と妨害は、国際海洋法違反だと、「自由ガザ」は抗議。
同グループのガザ救援船は、12月30日にも、イスラエル海軍に阻止されている。
(1/15 Free Gaza 詳しは http://www.freegaza.org/en/home/688-israel-threatens-to-shoot-unarmed-civilians-aboard-mercy-ship)
《注》記事の文末(カッコ)内は、主たるニュース源です。各記事は、必ずしも、それらの全訳や部分訳ではありません。
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