<国鉄分割民営化の目的>
2005年11月20日放送 NHK総合テレビ インタビュー
アナ :中曽根さんは、国鉄の分割民営化が、55年体制を終末に導く大きな役割を果たした。こういうことを本の中で書いておられますが、この場合ですね、結果としてそういう役割を果たしたのか、或いはもう最初からそういう意識で民営化に取り組んでおられたのか、どちらなのでしょうか。
中曽根:それは意識的です。
アナ :意識的に。
中曽根:国鉄労働組合っていうのは、総評の中心だから、いずれこれを崩壊させなきゃいかん。それで総理大臣になった時に、国鉄の民営化ということを真剣にやった。それで皆さんのおかげでこれが出来た。国鉄の民営化が出来たら、一番反対していた国鉄労働組合が崩壊した、国鉄労働組合は総評の中核帯にあった、それが崩壊したもんだから、総評が崩壊した、総評が崩壊したら社会党が崩壊して現在みたいな社会党になった~
アナ :それで55年体制は崩壊した
中曽根:
そうです。
アナ :そこのところは見通しておったことですか
中曽根:一念でやったわけですね。
{この中曽根の言葉は、私たちがずっと言い続けたことが、はっきりと本人の口から表明されたということと、まんまとこいつに過半数以上の議席を与えた有権者がいたということで、憤りを禁じえなかった。}
<慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話>
いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。
{いわゆる河野談話と言われるものである。右翼からは国賊扱いなのだが、言っていたことは正論だと思う}
<慰安婦問題アメリカ下院決議2008年7月31日> 要旨
慰安婦制度は1930年から第二次世界大戦にかけて、日本政府によって若い女性を性的な奴隷状態に置き、強制的な売春(性奴隷制度)である。この制度の残虐性と規模は前例が無く、20世紀最悪の人身売買事件のひとつである。
日本政府は歴史的な明確な形で公式に認め受けいれるべきであり、日本国首相は公式な謝罪をすべきである。もし首相が公式の謝罪声明を出せば、日本の誠意と、従来の声明の位置づけに対する一向にやまない疑念を晴らすのに役立つであろう。
最近、日本の教科書の中には慰安婦の悲劇などを軽視しようとするものがあり、また日本の官民の要職にあるものが1993年の河野談話の内容を弱めるか撤回して欲しいと要求しているが、日本政府はこれに対して慰安婦が奴隷状態に置かれた事実は存在しなかったとする主張に明確に反論すべきである。
日本政府は元慰安婦への国際社会の声に耳を傾ける必要がある。ただし日米同盟はアジア太平洋地域の安定と繁栄の基礎である。(他に、カナダ、オランダ、EU議会も決議)
{1999年が日本の分岐点だったかもしれない}
<周辺事態法>
第1条(目的)
この法律は、そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態(以下「周辺事態」という。)に対応して我が国が実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項を定め、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)の効果的な運用に寄与し、我が国の平和及び安全の確保に資することを目的とする。
第2条(周辺事態への対応の基本原則)
① 政府は、周辺事態に際して、適切かつ迅速に、後方地域支援、後方地域捜索救助活動その他の周辺事態に対応するため必要な措置(以下「対応措置」という。)を実施し、我が国の平和及び安全の確保に努めるものとする。
② 対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。
③ 内閣総理大臣は、対応措置の実施に当たり、第4条第1項に規定する基本計画に基づいて、内閣を代表して行政各部を指揮監督する。
④ 関係行政機関の長は、前条の目的を達成するため、対応措置の実施に関し、相互に協力するものとする。
第3条(定義等)
① この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
・1 後方地域支援 周辺事態に際して日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行っているアメリカ合衆国の軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)に対する物品及び役務の提供、便宜の供与その他の支援措置であって、後方地域において我が国が実施するものをいう。
・2 後方地域捜索救助活動 周辺事態において行われた戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)によって遭難した戦闘参加者について、その捜索又は救助を行う活動(救助した者の輸送を含む。)であって、後方地域において我が国が実施するものをいう。
・3 後方地域 我が国領域並びに現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる我が国周辺の公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。以下同じ。)及びその上空の範囲をいう。
② 後方地域支援として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供は、別表第1に掲げるものとする。
③ 後方地域捜索救助活動は、自衛隊の部隊等が実施するものとする。この場合において、後方地域捜索救助活動を行う自衛隊の部隊等において、その実施に伴い、当該活動に相当する活動を行う合衆国軍隊の部隊に対して後方地域支援として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供は、別表第2に掲げるものとする。
<日朝ピョンヤン宣言、要旨>
日朝正常化交渉の再開の確認(交渉は91年以来11回行われてきたが00年から中断)
植民地支配によって多大な損害と苦痛を与えた歴史への痛切な反省と心からのお詫びの上にたった経済協力。
日朝は互いの安全を脅かす行動をとらない。共和国は、日朝の不正常な関係の中で生じた日本国民の生命と安全に関わる懸案問題について適切な措置をとる。(拉致・不審船問題等の解決)
東北アジア地域の平和と安定を維持、強化するため核、ミサイル問題等の安保上の問題の解決。
<防衛白書 平成13年度版>
民間防衛
わが国に対して万一侵略などがあった場合、国民の生命、財産を保護し、被害を最小限にとどめる上で、国民の防災や救護、避難のため、政府、地方公共団体と国民が一体となって民間防衛体制を確立することが必要である。このような民間防衛の努力は、国民の強い防衛意思の表明でもあり、侵略の抑止につながり、国の安全を確保するため重要な意義を有するが、現在、わが国においては民間防衛に関してみるべきものがない。今後、国民の合意を得ながら、政府全体で広い観点から慎重に検討していくべきであると考えている。
<武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律>
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、武力攻撃事態等(武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態をいう。以下同じ。)への対処について、基本理念、国、地方公共団体等の責務、国民の協力その他の基本となる事項を定めることにより、武力攻撃事態等への対処のための態勢を整備し、併せて武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備に関する事項を定め、もって我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定める
ところによる。
一 武力攻撃 我が国に対する外部からの武力攻撃をいう。
二 武力攻撃事態 武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫し
ていると認められるに至った事態をいう。
三 武力攻撃予測事態 武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予
測されるに至った事態をいう。
2002年5月16日 衆院有事法制特別委員会、福田康夫官房長官発言
「わが国を攻撃するためと認められる軍事施設の新たな構築」をある国が行っている場合
六 指定公共機関 独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共的機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、政令で定めるものをいう。
七 対処措置 イ 武力攻撃事態等を終結させるためにその推移に応じて実施する次に掲げる措置
(1) 武力攻撃を排除するために必要な自衛隊が実施する武力の行使、部隊等の展開その他の行動
(2) (1)に掲げる自衛隊の行動及びアメリカ合衆国の軍隊が実施する日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)に従って武力攻撃を排除するために必要な行動が円滑かつ効果的に行われるために実施する物品、施設又は役務の提供その他の措置
(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか
(1)警報の発令、避難の指示、被災者の救助、施設及び設備の応急の復旧その他の措置
(2) 生活関連物資等の価格安定、配分その他の措置
(武力攻撃事態等への対処に関する基本理念)
第三条 武力攻撃事態等への対処においては、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならない。
4 武力攻撃事態等への対処においては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならず、これに制限が加えられる場合にあっても、その制限は当該武力攻撃事態等に対処するため必要最小限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われなければならない。この場合において、日本国憲法第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
5 武力攻撃事態等においては、当該武力攻撃事態等及びこれへの対処に関する状況について、適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるようにしなければならない。
6 武力攻撃事態等への対処においては、日米安保条約に基づいてアメリカ合衆国と緊密に協力しつつ、国際連合を始めとする国際社会の理解及び協調的行動が得られるようにしなければならない。
(国の責務)
第四条 国は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、武力攻撃事態等において、我が国を防衛し、国土並びに国民の生命、身体及び財産を保護する固有の使命を有することから、前条の基本理念にのっとり、組織及び機能のすべてを挙げて、武力攻撃事態等に対処するとともに、国全体として万全の措置が講じられるようにする責務を有する。
(地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、当該地方公共団体の地域並びに当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産を保護する使命を有することにかんがみ、国及び他の地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、必要な措置を実施する責務を有する。
(指定公共機関の責務)
第六条 指定公共機関は、国及び地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、その業務について、必要な措置を実施する責務を有する。
(国と地方公共団体との役割分担)
第七条 武力攻撃事態等への対処の性格にかんがみ、国においては武力攻撃事態等への対処に関する主要な役割を担い、地方公共団体においては武力攻撃事態等における当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産の保護に関して、国の方針に基づく措置の実施その他適切な役割を担うことを基本とするものとする。
(国民の協力)
第八条 国民は、国及び国民の安全を確保することの重要性にかんがみ、指定行政機関、地方公共団体又は指定公共機関が対処措置を実施する際は、必要な協力をするよう努めるものとする。
第十五条 内閣総理大臣は、国民の生命、身体若しくは財産の保護又は武力攻撃の排除に支障があり、特に必要があると認める場合であって、(中略)関係する地方公共団体の長等に対し、当該対処措置を実施すべきことを指示することができる。
<武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律>
(目的)
第一条 この法律は、武力攻撃事態等において武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、並びに武力攻撃の国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることの重要性にかんがみ、これらの事項に関し、国、地方公共団体等の責務、国民の協力、住民の避難に関する措置、避難住民等の救援に関する措置、武力攻撃災害への対処に関する措置その他の必要な事項を定めることにより、武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号。以下「事態対処法」という。)と相まって、国全体として万全の態勢を整備し、もって武力攻撃事態等における国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施することを目的とする。
(国民の協力等)
第四条 国民は、この法律の規定により国民の保護のための措置の実施に関し協力を要請されたときは、必要な協力をするよう努めるものとする。
2 前項の協力は国民の自発的な意思にゆだねられるものであって、その要請に当たって強制にわたることがあってはならない。
<改正自衛隊法103条>
(防衛出動時における物資の収用等)
第103条 第76条第1項の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該自衛隊の行動に係る地域において自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基き、病院、診療所その他政令で定める施設を管理し、土地、家屋若しくは物資を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対してその取り扱う物資の保管を命じ、又はこれらの物資を収用することができる。ただし、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、防衛大臣又は政令で定める者は、都道府県知事に通知した上で、自らこれらの権限を行うことができる。
2 第76条第1項の規定により自衛隊か出動を命ぜられた場合においては、当該自衛隊の行動に係る地域以外の地域においても、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基づき、自衛隊の任務遂行上特に必要があると認めるときは、防衛大臣が告示して定めた地域内に限り、施設の管理、土地等の使用若しくは物資の収用を行い、又は取扱物資の保管命令を発し、また、当該地域内にある医務、土木建築工事又は輸送を業とする者に対して、当該地域内においてこれらの者が現に従事している医療、土木建築工事又は輸送の業務と同種の業務で防衛大臣又は政令で定める者が指定したものに従事することを命ずることができる。
3 前2項の規定により土地を使用する場合において、当該土地の上にある立木その他土地に定着する物件が自衛隊の任務遂行の妨げとなると認められるときは、都道府県知事は、第1項の規定の例により、当該立木等を移転することができる。この場合において、事態に照らし移転が著しく困難であると認めるときは、同項の規定の例により、当該立木等を処分することができる。
4 第1項の規定により家屋を使用する場合において、自衛隊の任務遂行上やむを得ない必要があると認められるときは、都道府県知事は、同項の規定の例により、その必要な限度において、当該家屋の形状を変更することができる。
第124条 第103条第13項又は第14項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者は、20万円以下の罰金に処する。
第125条 第103条第1項又は第2項の規定による取扱物資の保管命令に違反して当該物資を隠匿し、毀棄し、又は搬出した者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
ティム・ワイナー 日本語版の『CIA秘録(上)』文藝春秋社2007年
●岸信介に関して
岸信介は、児玉と同様にA級戦犯容疑者として巣鴨拘置所に三年の間収監されていた。東条英機ら死刑判決を受けた7名のA級戦犯の刑が執行されたその翌日、岸は児玉らとともに釈放される。 釈放後岸は、CIAの援助とともに、支配政党のトップに座り、日本の首相の座までのぼりつめるのである。(p.178)
岸信介は日本に台頭する保守派の指導者になった。国会議員に選出されて四年も経たないうちに、国会内での最大勢力を支配するようになる。そしていったん権力を握ると、半世紀近く続く政権党を築いていった。(p.178)
他にも岸と同じ道をたどったものがいた。戦時内閣の大蔵大臣を務めていた賀屋興宣である。戦犯として有罪となり、終身刑の判決を受けていた。1955年に保釈され、58年に赦免された。その後、岸に最も近い顧問となり、自民党外交調査会の主要メンバーになった。賀屋は、1958年に国会議員に選出された直前もしくは直後からCIAの協力者になった。(p.183)
賀屋とCIAの断続的な関係は、賀屋が佐藤栄作首相の主要な政治的助言者だった一九六八年に頂点に達した。その年、日本国内での最大の政治問題は、米軍がベトナム爆撃の重要な後方基地として利用し、核兵器の貯蔵場所ともなっていた、沖縄の巨大な米軍基地の問題だった。〈中略〉CIAは選挙を自民党側に有利に動かそうと秘密工作を展開し、賀屋はその活動で重要な役割を果たしたが、その試みはわずかの差で失敗した。沖縄自体は1972年に日本の統治に返還されたが、沖縄のアメリカ軍基地は今日まで残っている。
〈中略〉「われわれは占領中の日本を動かした。そして占領後も長く別のやり方で動かしてきた」。CIAの東京支局長を務めたホーレス・フェルドマンはそう述懐した。「マッカーサー元帥は元帥なりのやり方でやった。われわれはわれわれなりの別のやり方でやった」。(p.184)
●佐藤栄作
巻末「著者によるソースノート」の「日本語版編集部による注釈」(412Pー415P)
大蔵大臣で岸首相の弟である佐藤栄作氏から申し出があったため、私(カーペンター一等書記官)は(1958年)七月二十五日に氏に会った。会見は、報道機関に知られるのを避けるため、東京グランドホテルで行われ、出席したのは佐藤氏と私だけであった。
佐藤氏は非常に腹をわった話を、しかも極秘で行いたいとのことだった。佐藤氏は、現在東京で行われている二つの会議は、岸内閣率いる日本政府及び自民党が直面している問題を象徴しているものだと指摘した。その二つの会議とは、ひとつは共産党大会、もうひとつは、総評大会である。
佐藤氏は、日本共産党は①日本国内に反米感情を醸成すること、そして②政府転覆のために革新諸勢力を糾合、強化するという二つの目的をもっているのだと語った。総評の組織内では、共産党と密接な関係にある高野派(編集部注・高野実ー総評を設立した全国金属労働組合出身の組合活動家)が、同じこの二つの目的のために活動している。幸いにも高野派は総評内では少数派だが、それでも日本の労働者層にかなり不穏な動きを生み出しうる立場にある。
また過激派勢力の主導する日教組は、勤務評定制度をめぐって政府との間で激しい闘争を展開している。六都道府県ではこの闘争は非常に激しく、それ以外の十七の都道府県でも、同じ問題が存在する。政府はこれら過激派諸勢力との戦いに最善を尽くしているが、十分な資金源を利用できないため限界がある。自由民主党も可能な限り手を尽くしてはいるが、やはり資金面の限界という点では同様である。この問題に対処する一策として、自民党は日本の実業界、財界トップからなる非政府グループを設立した。これは秘密組織であるため、その結成についても行動についても報道はされていなし。
佐藤氏によれば、先の選挙で自民党は実業界・財界に、企業献金、個人献金の形で大きな負担をしてもらったと言う。来年には参議院選挙を控えており、自民党は同じ個人・企業にまたも哉資金援助を要請せざるをえないだろうが、共産主義との戦いのためにこうした資金源からさらに資金援助を期待することは、不可能ではないにしても非常に難しいと言うのである。
佐藤氏は、「ソ連や中国共産党が、日本の共産勢力に対し、かなりの資金援助を行っているのは確実だ」と指摘した。こうした外国からの支援があるため、日本の共産主義勢力は日本政府にとっては深刻な問題を引き起こせるだけの力がある。こうした状況を考慮して、佐藤氏は、共産主義との闘争を続ける日本の保守勢力に対し、米国が資金援助をしてくれないだろうかと打診してきたのである。佐藤氏によれば、もし米国がこの要請に同意この件は極秘扱いとされ、米国には何の迷惑もかけないように処理すされるとのことであった。
佐藤氏はこの資金工作の受取人として川島清次郎幹事長の名をあげた(He mentioned
Mr.KAWASHIMA as a possible channel.)。佐藤氏には、こうした要請の可能性については、佐藤氏との会談以前にマッカーサー大使と協議済みであると話した。マカッサー大使は岸氏や保守勢力を可能な限り援助しようと常に尽力している。日本における共産主義勢力の影響に対する保守党の憂慮は大使も十分共感するところだし、可能であれば保守党に対する援助には前向きではある。だが、大使個人の意見としては、米国がその目的のために資金援助を提供するのは難かしいと伝えた。私は、もしそうした援助がアメリカから行われ、マスコミに知れた場合、日本の内政に対する干渉であると直ちにアメリカが非難を受けるであろうと指摘した。 佐藤氏は、大使の考えはよく理解できると語り、この件によって彼本人や岸氏が大使を悪く思うことは決してないと私に保証した。彼は、現在の日本の問題について、随時私と自由に意見を交わしていと語った。私は、いつでも喜んで佐藤氏と会うと彼に言った。
●秘密会談から四日後の1958年7月29日にマッカーサー駐日大使が国務省にあてた公電(1990年6月16日に機密扱い解除)には、この「佐藤ーカーペンター会談覚書」が添付され、「あなたもハワード・パーソンズも興味をそそられている」と述べている。
<<(親愛なる) ジェフ
岸の弟・佐藤栄作(岸政権下の大蔵大臣)が、「共産主義と戦うためにアメリカからの財政援助を願い出ていること」については、あなたも、ハワード・パーソンズも興味をそそられていることと思います。佐藤の申し出は私たちにとってさほど意外ではありません。というのも、彼は昨年にも大略同じような考えを示唆していましたし、
最近彼と話した際にもそうした様子を抱いているようだったからです。同封いたしましたのは、佐藤とスタン・カーペンターとの会話についての覚え書きであり、もちろん省内では、極秘で扱われるべきものです。この九月にワシントンに着きましたら、この件についてさらに詳しくお知らせ致します。 敬具
国務省極東国務次官補 J・グラハム・パーソンズ様
1958年7月29日
東京・アメリカ大使館 ダグラス・マッカーサー二世 >>
<教育基本法改正>
前文
我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。我々は、
この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。
(教育行政)
第16条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
<1947年教育基本法前文>
われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。
第十条 (教育行政) 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。
教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。
最後の教育基本法の改悪を許してしまってから、あからさまに『法律に則って』行政による教育介入がおおっぴらに行われている。現状を変えるには取り戻すしかない。
2005年11月20日放送 NHK総合テレビ インタビュー
アナ :中曽根さんは、国鉄の分割民営化が、55年体制を終末に導く大きな役割を果たした。こういうことを本の中で書いておられますが、この場合ですね、結果としてそういう役割を果たしたのか、或いはもう最初からそういう意識で民営化に取り組んでおられたのか、どちらなのでしょうか。
中曽根:それは意識的です。
アナ :意識的に。
中曽根:国鉄労働組合っていうのは、総評の中心だから、いずれこれを崩壊させなきゃいかん。それで総理大臣になった時に、国鉄の民営化ということを真剣にやった。それで皆さんのおかげでこれが出来た。国鉄の民営化が出来たら、一番反対していた国鉄労働組合が崩壊した、国鉄労働組合は総評の中核帯にあった、それが崩壊したもんだから、総評が崩壊した、総評が崩壊したら社会党が崩壊して現在みたいな社会党になった~
アナ :それで55年体制は崩壊した
中曽根:
そうです。
アナ :そこのところは見通しておったことですか
中曽根:一念でやったわけですね。
{この中曽根の言葉は、私たちがずっと言い続けたことが、はっきりと本人の口から表明されたということと、まんまとこいつに過半数以上の議席を与えた有権者がいたということで、憤りを禁じえなかった。}
<慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話>
いわゆる従軍慰安婦問題については、政府は、一昨年12月より、調査を進めて来たが、今般その結果がまとまったので発表することとした。
今次調査の結果、長期に、かつ広範な地域にわたって慰安所が設置され、数多くの慰安婦が存在したことが認められた。慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり、慰安所の設置、管理及び慰安婦の移送については、旧日本軍が直接あるいは間接にこれに関与した。慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。また、慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった。
なお、戦地に移送された慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本人たちの意思に反して行われた。
いずれにしても、本件は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題である。政府は、この機会に、改めて、その出身地のいかんを問わず、いわゆる従軍慰安婦として数多の苦痛を経験され、心身にわたり癒しがたい傷を負われたすべての方々に対し心からお詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討すべきものと考える。
われわれはこのような歴史の真実を回避することなく、むしろこれを歴史の教訓として直視していきたい。われわれは、歴史研究、歴史教育を通じて、このような問題を永く記憶にとどめ、同じ過ちを決して繰り返さないという固い決意を改めて表明する。
なお、本問題については、本邦において訴訟が提起されており、また、国際的にも関心が寄せられており、政府としても、今後とも、民間の研究を含め、十分に関心を払って参りたい。
{いわゆる河野談話と言われるものである。右翼からは国賊扱いなのだが、言っていたことは正論だと思う}
<慰安婦問題アメリカ下院決議2008年7月31日> 要旨
慰安婦制度は1930年から第二次世界大戦にかけて、日本政府によって若い女性を性的な奴隷状態に置き、強制的な売春(性奴隷制度)である。この制度の残虐性と規模は前例が無く、20世紀最悪の人身売買事件のひとつである。
日本政府は歴史的な明確な形で公式に認め受けいれるべきであり、日本国首相は公式な謝罪をすべきである。もし首相が公式の謝罪声明を出せば、日本の誠意と、従来の声明の位置づけに対する一向にやまない疑念を晴らすのに役立つであろう。
最近、日本の教科書の中には慰安婦の悲劇などを軽視しようとするものがあり、また日本の官民の要職にあるものが1993年の河野談話の内容を弱めるか撤回して欲しいと要求しているが、日本政府はこれに対して慰安婦が奴隷状態に置かれた事実は存在しなかったとする主張に明確に反論すべきである。
日本政府は元慰安婦への国際社会の声に耳を傾ける必要がある。ただし日米同盟はアジア太平洋地域の安定と繁栄の基礎である。(他に、カナダ、オランダ、EU議会も決議)
{1999年が日本の分岐点だったかもしれない}
<周辺事態法>
第1条(目的)
この法律は、そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態(以下「周辺事態」という。)に対応して我が国が実施する措置、その実施の手続その他の必要な事項を定め、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)の効果的な運用に寄与し、我が国の平和及び安全の確保に資することを目的とする。
第2条(周辺事態への対応の基本原則)
① 政府は、周辺事態に際して、適切かつ迅速に、後方地域支援、後方地域捜索救助活動その他の周辺事態に対応するため必要な措置(以下「対応措置」という。)を実施し、我が国の平和及び安全の確保に努めるものとする。
② 対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。
③ 内閣総理大臣は、対応措置の実施に当たり、第4条第1項に規定する基本計画に基づいて、内閣を代表して行政各部を指揮監督する。
④ 関係行政機関の長は、前条の目的を達成するため、対応措置の実施に関し、相互に協力するものとする。
第3条(定義等)
① この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
・1 後方地域支援 周辺事態に際して日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行っているアメリカ合衆国の軍隊(以下「合衆国軍隊」という。)に対する物品及び役務の提供、便宜の供与その他の支援措置であって、後方地域において我が国が実施するものをいう。
・2 後方地域捜索救助活動 周辺事態において行われた戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)によって遭難した戦闘参加者について、その捜索又は救助を行う活動(救助した者の輸送を含む。)であって、後方地域において我が国が実施するものをいう。
・3 後方地域 我が国領域並びに現に戦闘行為が行われておらず、かつ、そこで実施される活動の期間を通じて戦闘行為が行われることがないと認められる我が国周辺の公海(海洋法に関する国際連合条約に規定する排他的経済水域を含む。以下同じ。)及びその上空の範囲をいう。
② 後方地域支援として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供は、別表第1に掲げるものとする。
③ 後方地域捜索救助活動は、自衛隊の部隊等が実施するものとする。この場合において、後方地域捜索救助活動を行う自衛隊の部隊等において、その実施に伴い、当該活動に相当する活動を行う合衆国軍隊の部隊に対して後方地域支援として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供は、別表第2に掲げるものとする。
<日朝ピョンヤン宣言、要旨>
日朝正常化交渉の再開の確認(交渉は91年以来11回行われてきたが00年から中断)
植民地支配によって多大な損害と苦痛を与えた歴史への痛切な反省と心からのお詫びの上にたった経済協力。
日朝は互いの安全を脅かす行動をとらない。共和国は、日朝の不正常な関係の中で生じた日本国民の生命と安全に関わる懸案問題について適切な措置をとる。(拉致・不審船問題等の解決)
東北アジア地域の平和と安定を維持、強化するため核、ミサイル問題等の安保上の問題の解決。
<防衛白書 平成13年度版>
民間防衛
わが国に対して万一侵略などがあった場合、国民の生命、財産を保護し、被害を最小限にとどめる上で、国民の防災や救護、避難のため、政府、地方公共団体と国民が一体となって民間防衛体制を確立することが必要である。このような民間防衛の努力は、国民の強い防衛意思の表明でもあり、侵略の抑止につながり、国の安全を確保するため重要な意義を有するが、現在、わが国においては民間防衛に関してみるべきものがない。今後、国民の合意を得ながら、政府全体で広い観点から慎重に検討していくべきであると考えている。
<武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律>
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、武力攻撃事態等(武力攻撃事態及び武力攻撃予測事態をいう。以下同じ。)への対処について、基本理念、国、地方公共団体等の責務、国民の協力その他の基本となる事項を定めることにより、武力攻撃事態等への対処のための態勢を整備し、併せて武力攻撃事態等への対処に関して必要となる法制の整備に関する事項を定め、もって我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定める
ところによる。
一 武力攻撃 我が国に対する外部からの武力攻撃をいう。
二 武力攻撃事態 武力攻撃が発生した事態又は武力攻撃が発生する明白な危険が切迫し
ていると認められるに至った事態をいう。
三 武力攻撃予測事態 武力攻撃事態には至っていないが、事態が緊迫し、武力攻撃が予
測されるに至った事態をいう。
2002年5月16日 衆院有事法制特別委員会、福田康夫官房長官発言
「わが国を攻撃するためと認められる軍事施設の新たな構築」をある国が行っている場合
六 指定公共機関 独立行政法人、日本銀行、日本赤十字社、日本放送協会その他の公共的機関及び電気、ガス、輸送、通信その他の公益的事業を営む法人で、政令で定めるものをいう。
七 対処措置 イ 武力攻撃事態等を終結させるためにその推移に応じて実施する次に掲げる措置
(1) 武力攻撃を排除するために必要な自衛隊が実施する武力の行使、部隊等の展開その他の行動
(2) (1)に掲げる自衛隊の行動及びアメリカ合衆国の軍隊が実施する日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(以下「日米安保条約」という。)に従って武力攻撃を排除するために必要な行動が円滑かつ効果的に行われるために実施する物品、施設又は役務の提供その他の措置
(3) (1)及び(2)に掲げるもののほか
(1)警報の発令、避難の指示、被災者の救助、施設及び設備の応急の復旧その他の措置
(2) 生活関連物資等の価格安定、配分その他の措置
(武力攻撃事態等への対処に関する基本理念)
第三条 武力攻撃事態等への対処においては、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならない。
4 武力攻撃事態等への対処においては、日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならず、これに制限が加えられる場合にあっても、その制限は当該武力攻撃事態等に対処するため必要最小限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われなければならない。この場合において、日本国憲法第十四条、第十八条、第十九条、第二十一条その他の基本的人権に関する規定は、最大限に尊重されなければならない。
5 武力攻撃事態等においては、当該武力攻撃事態等及びこれへの対処に関する状況について、適時に、かつ、適切な方法で国民に明らかにされるようにしなければならない。
6 武力攻撃事態等への対処においては、日米安保条約に基づいてアメリカ合衆国と緊密に協力しつつ、国際連合を始めとする国際社会の理解及び協調的行動が得られるようにしなければならない。
(国の責務)
第四条 国は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つため、武力攻撃事態等において、我が国を防衛し、国土並びに国民の生命、身体及び財産を保護する固有の使命を有することから、前条の基本理念にのっとり、組織及び機能のすべてを挙げて、武力攻撃事態等に対処するとともに、国全体として万全の措置が講じられるようにする責務を有する。
(地方公共団体の責務)
第五条 地方公共団体は、当該地方公共団体の地域並びに当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産を保護する使命を有することにかんがみ、国及び他の地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、必要な措置を実施する責務を有する。
(指定公共機関の責務)
第六条 指定公共機関は、国及び地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、その業務について、必要な措置を実施する責務を有する。
(国と地方公共団体との役割分担)
第七条 武力攻撃事態等への対処の性格にかんがみ、国においては武力攻撃事態等への対処に関する主要な役割を担い、地方公共団体においては武力攻撃事態等における当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産の保護に関して、国の方針に基づく措置の実施その他適切な役割を担うことを基本とするものとする。
(国民の協力)
第八条 国民は、国及び国民の安全を確保することの重要性にかんがみ、指定行政機関、地方公共団体又は指定公共機関が対処措置を実施する際は、必要な協力をするよう努めるものとする。
第十五条 内閣総理大臣は、国民の生命、身体若しくは財産の保護又は武力攻撃の排除に支障があり、特に必要があると認める場合であって、(中略)関係する地方公共団体の長等に対し、当該対処措置を実施すべきことを指示することができる。
<武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律>
(目的)
第一条 この法律は、武力攻撃事態等において武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、並びに武力攻撃の国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるようにすることの重要性にかんがみ、これらの事項に関し、国、地方公共団体等の責務、国民の協力、住民の避難に関する措置、避難住民等の救援に関する措置、武力攻撃災害への対処に関する措置その他の必要な事項を定めることにより、武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律(平成十五年法律第七十九号。以下「事態対処法」という。)と相まって、国全体として万全の態勢を整備し、もって武力攻撃事態等における国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施することを目的とする。
(国民の協力等)
第四条 国民は、この法律の規定により国民の保護のための措置の実施に関し協力を要請されたときは、必要な協力をするよう努めるものとする。
2 前項の協力は国民の自発的な意思にゆだねられるものであって、その要請に当たって強制にわたることがあってはならない。
<改正自衛隊法103条>
(防衛出動時における物資の収用等)
第103条 第76条第1項の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該自衛隊の行動に係る地域において自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基き、病院、診療所その他政令で定める施設を管理し、土地、家屋若しくは物資を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対してその取り扱う物資の保管を命じ、又はこれらの物資を収用することができる。ただし、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、防衛大臣又は政令で定める者は、都道府県知事に通知した上で、自らこれらの権限を行うことができる。
2 第76条第1項の規定により自衛隊か出動を命ぜられた場合においては、当該自衛隊の行動に係る地域以外の地域においても、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基づき、自衛隊の任務遂行上特に必要があると認めるときは、防衛大臣が告示して定めた地域内に限り、施設の管理、土地等の使用若しくは物資の収用を行い、又は取扱物資の保管命令を発し、また、当該地域内にある医務、土木建築工事又は輸送を業とする者に対して、当該地域内においてこれらの者が現に従事している医療、土木建築工事又は輸送の業務と同種の業務で防衛大臣又は政令で定める者が指定したものに従事することを命ずることができる。
3 前2項の規定により土地を使用する場合において、当該土地の上にある立木その他土地に定着する物件が自衛隊の任務遂行の妨げとなると認められるときは、都道府県知事は、第1項の規定の例により、当該立木等を移転することができる。この場合において、事態に照らし移転が著しく困難であると認めるときは、同項の規定の例により、当該立木等を処分することができる。
4 第1項の規定により家屋を使用する場合において、自衛隊の任務遂行上やむを得ない必要があると認められるときは、都道府県知事は、同項の規定の例により、その必要な限度において、当該家屋の形状を変更することができる。
第124条 第103条第13項又は第14項の規定による立入検査を拒み、妨げ、若しくは忌避し、又は同項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をした者は、20万円以下の罰金に処する。
第125条 第103条第1項又は第2項の規定による取扱物資の保管命令に違反して当該物資を隠匿し、毀棄し、又は搬出した者は、6月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
ティム・ワイナー 日本語版の『CIA秘録(上)』文藝春秋社2007年
●岸信介に関して
岸信介は、児玉と同様にA級戦犯容疑者として巣鴨拘置所に三年の間収監されていた。東条英機ら死刑判決を受けた7名のA級戦犯の刑が執行されたその翌日、岸は児玉らとともに釈放される。 釈放後岸は、CIAの援助とともに、支配政党のトップに座り、日本の首相の座までのぼりつめるのである。(p.178)
岸信介は日本に台頭する保守派の指導者になった。国会議員に選出されて四年も経たないうちに、国会内での最大勢力を支配するようになる。そしていったん権力を握ると、半世紀近く続く政権党を築いていった。(p.178)
他にも岸と同じ道をたどったものがいた。戦時内閣の大蔵大臣を務めていた賀屋興宣である。戦犯として有罪となり、終身刑の判決を受けていた。1955年に保釈され、58年に赦免された。その後、岸に最も近い顧問となり、自民党外交調査会の主要メンバーになった。賀屋は、1958年に国会議員に選出された直前もしくは直後からCIAの協力者になった。(p.183)
賀屋とCIAの断続的な関係は、賀屋が佐藤栄作首相の主要な政治的助言者だった一九六八年に頂点に達した。その年、日本国内での最大の政治問題は、米軍がベトナム爆撃の重要な後方基地として利用し、核兵器の貯蔵場所ともなっていた、沖縄の巨大な米軍基地の問題だった。〈中略〉CIAは選挙を自民党側に有利に動かそうと秘密工作を展開し、賀屋はその活動で重要な役割を果たしたが、その試みはわずかの差で失敗した。沖縄自体は1972年に日本の統治に返還されたが、沖縄のアメリカ軍基地は今日まで残っている。
〈中略〉「われわれは占領中の日本を動かした。そして占領後も長く別のやり方で動かしてきた」。CIAの東京支局長を務めたホーレス・フェルドマンはそう述懐した。「マッカーサー元帥は元帥なりのやり方でやった。われわれはわれわれなりの別のやり方でやった」。(p.184)
●佐藤栄作
巻末「著者によるソースノート」の「日本語版編集部による注釈」(412Pー415P)
大蔵大臣で岸首相の弟である佐藤栄作氏から申し出があったため、私(カーペンター一等書記官)は(1958年)七月二十五日に氏に会った。会見は、報道機関に知られるのを避けるため、東京グランドホテルで行われ、出席したのは佐藤氏と私だけであった。
佐藤氏は非常に腹をわった話を、しかも極秘で行いたいとのことだった。佐藤氏は、現在東京で行われている二つの会議は、岸内閣率いる日本政府及び自民党が直面している問題を象徴しているものだと指摘した。その二つの会議とは、ひとつは共産党大会、もうひとつは、総評大会である。
佐藤氏は、日本共産党は①日本国内に反米感情を醸成すること、そして②政府転覆のために革新諸勢力を糾合、強化するという二つの目的をもっているのだと語った。総評の組織内では、共産党と密接な関係にある高野派(編集部注・高野実ー総評を設立した全国金属労働組合出身の組合活動家)が、同じこの二つの目的のために活動している。幸いにも高野派は総評内では少数派だが、それでも日本の労働者層にかなり不穏な動きを生み出しうる立場にある。
また過激派勢力の主導する日教組は、勤務評定制度をめぐって政府との間で激しい闘争を展開している。六都道府県ではこの闘争は非常に激しく、それ以外の十七の都道府県でも、同じ問題が存在する。政府はこれら過激派諸勢力との戦いに最善を尽くしているが、十分な資金源を利用できないため限界がある。自由民主党も可能な限り手を尽くしてはいるが、やはり資金面の限界という点では同様である。この問題に対処する一策として、自民党は日本の実業界、財界トップからなる非政府グループを設立した。これは秘密組織であるため、その結成についても行動についても報道はされていなし。
佐藤氏によれば、先の選挙で自民党は実業界・財界に、企業献金、個人献金の形で大きな負担をしてもらったと言う。来年には参議院選挙を控えており、自民党は同じ個人・企業にまたも哉資金援助を要請せざるをえないだろうが、共産主義との戦いのためにこうした資金源からさらに資金援助を期待することは、不可能ではないにしても非常に難しいと言うのである。
佐藤氏は、「ソ連や中国共産党が、日本の共産勢力に対し、かなりの資金援助を行っているのは確実だ」と指摘した。こうした外国からの支援があるため、日本の共産主義勢力は日本政府にとっては深刻な問題を引き起こせるだけの力がある。こうした状況を考慮して、佐藤氏は、共産主義との闘争を続ける日本の保守勢力に対し、米国が資金援助をしてくれないだろうかと打診してきたのである。佐藤氏によれば、もし米国がこの要請に同意この件は極秘扱いとされ、米国には何の迷惑もかけないように処理すされるとのことであった。
佐藤氏はこの資金工作の受取人として川島清次郎幹事長の名をあげた(He mentioned
Mr.KAWASHIMA as a possible channel.)。佐藤氏には、こうした要請の可能性については、佐藤氏との会談以前にマッカーサー大使と協議済みであると話した。マカッサー大使は岸氏や保守勢力を可能な限り援助しようと常に尽力している。日本における共産主義勢力の影響に対する保守党の憂慮は大使も十分共感するところだし、可能であれば保守党に対する援助には前向きではある。だが、大使個人の意見としては、米国がその目的のために資金援助を提供するのは難かしいと伝えた。私は、もしそうした援助がアメリカから行われ、マスコミに知れた場合、日本の内政に対する干渉であると直ちにアメリカが非難を受けるであろうと指摘した。 佐藤氏は、大使の考えはよく理解できると語り、この件によって彼本人や岸氏が大使を悪く思うことは決してないと私に保証した。彼は、現在の日本の問題について、随時私と自由に意見を交わしていと語った。私は、いつでも喜んで佐藤氏と会うと彼に言った。
●秘密会談から四日後の1958年7月29日にマッカーサー駐日大使が国務省にあてた公電(1990年6月16日に機密扱い解除)には、この「佐藤ーカーペンター会談覚書」が添付され、「あなたもハワード・パーソンズも興味をそそられている」と述べている。
<<(親愛なる) ジェフ
岸の弟・佐藤栄作(岸政権下の大蔵大臣)が、「共産主義と戦うためにアメリカからの財政援助を願い出ていること」については、あなたも、ハワード・パーソンズも興味をそそられていることと思います。佐藤の申し出は私たちにとってさほど意外ではありません。というのも、彼は昨年にも大略同じような考えを示唆していましたし、
最近彼と話した際にもそうした様子を抱いているようだったからです。同封いたしましたのは、佐藤とスタン・カーペンターとの会話についての覚え書きであり、もちろん省内では、極秘で扱われるべきものです。この九月にワシントンに着きましたら、この件についてさらに詳しくお知らせ致します。 敬具
国務省極東国務次官補 J・グラハム・パーソンズ様
1958年7月29日
東京・アメリカ大使館 ダグラス・マッカーサー二世 >>
<教育基本法改正>
前文
我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。我々は、
この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。
(教育行政)
第16条 教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきものであり、教育行政は、国と地方公共団体との適切な役割分担及び相互の協力の下、公正かつ適正に行われなければならない。
<1947年教育基本法前文>
われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。
第十条 (教育行政) 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。
教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行われなければならない。
最後の教育基本法の改悪を許してしまってから、あからさまに『法律に則って』行政による教育介入がおおっぴらに行われている。現状を変えるには取り戻すしかない。