元旦に 着かねど送る 年賀状
毎度すみません。
(シリーズ前回記事の水彩色鉛筆の話題から
少し逸れますが、タイトルには沿ってると
思うので許してちょ。)
今回は折角ひと月も早くから買っておいた
年賀状を直前に紛失するという痛恨の極み。
探している間に年始年末が過ぎ、諦めて
再購入を決断。
それからの作業となった為、徹夜したまま
再び夜を迎えての投函。
どうかしてるぜ!
毎年詫びとして命をごっそり削りながら
作ってます。暗黒絵師。
闇属性というか病み属性とか言わないで(笑)。
現在手描き派かパソコン派かと問われると、
最終的にはパソコン派ってことになりますな。
子供の頃は完全に手描き派だった。
辰年の時は親の分までやって200枚分の龍の
絵を描いた。
今思えば狂気の沙汰だ。
今だったら絶対断る。
あの頃は親や送り先に褒められることが
嬉しかったんだと思う。
純粋だったな。
午年の時は木の板に天馬を彫って版画を刷った。
そう、200枚。恐ろしい。
やがて超アナログの時代は終わり、少し楽が
できる文化に変わっていった。
紙に描いた手描き原稿に色をつけ、ワン
タッチで刷れるプリントゴッコという道具は
正直今も恋しい。
使用感は版画に近いが、板を彫る手間が省け、
一番描くのが楽なペン画を一つ作ればあとは
色を版に塗り分けていくだけだったので、
大変画期的だった。
その後長いことプリントゴッコで年賀状を
作る時代が栄えた。
しかしそんな栄華もパソコン文化のトレンド
化に押されるようにして廃れていった。
信じられないスピードで。
あんなに直感的に使えてラクだったプリント
ゴッコが遂に滅んでしまったのだ。
(厳密には今もスクリーンインクは販売され
ています。)
そうやってスピード印刷の時代が家庭にも
持ち込まれて標準化していったのです。
そう、今なら印刷自体はプリンターを使えば
大変早いです。
プリントゴッコは刷り終わった後、しばらく
乾かす時間が必要でした。
また完全に手描きで描いていた頃は、水彩
絵の具で描いていたので同じく。
そして何より手描き・手彫りしている間の
時間は下書き段階なども含めると相当時間が
掛かります。
しかしパソコンでCGとして作る時もやはり
それなりに時間がかかります。
一部省略できる作業もあるとはいえ、画面
を見ながらデザインを考え、線を引き、
色を付け、微調整、修正を繰り返すのです。
楽になった部分もある反面、表現できる幅が
広がった為、その分こだわって手の込んだ
ものを作りたくなってしまう。
結果、手描きでなくてもオリジナル作品を
追求する故、時間がかなりかかってしまい
ます。
CGのメリットは、直線や図形など、規則的な
表現をする部分を描いたり、複写したい対象
がある時、定規を当てて線を引いたり、
見ながら自力で模写することなく、一度
描いたものをコピーしたり、あらかじめ
用意された円や四角形など規則的な図形を
選んでサイズや角度を変えたり、マウスの
クリック一つで色を変えたり塗りつぶしたり、
様々な効果を加えることにより手描きだけ
では時間のかかりそうな表現もある程度でき
てしまう、という点にあると思います。
社会人成り立てからしばらくは、デザイン
ソフトに慣れるための練習ということもあり、
全てパソコン上で作る手法を取っていました。
しかし、逆にちょっとしたニュアンスなら
手描きの方が早く直感的に表現できてしまう
場合もあります。
最近では完全にパソコン上だけで一から
作るか、手描きして水彩毛筆などで色付け
を済ませた原稿をスキャンして丸々印刷
するだけという手っ取り早い方法で作る
ことが続いていました。
一番お粗末だったのは、普通の黒い筆
ペンで描いたデザインを水性ペンと色鉛筆
で色付けし、コンビニでカラーコピーした
時のもの。
一番時間かかってなかったかも。
確かそんな時期にパソコンが丁度壊れてて
全く頼れなかった為、奥の手として使った
んだったと思います。
あの時ほどプリントゴッコを切望した日は
ないですね(笑)。
しかしかりそめのデザイン業を経て当時と
比べもう少しだけ使い方を覚えた私は、
今年から一部手描き部分を活かした上で
デザインソフトで色をつけたり、ソフト上
でデザインした内容と合成して、双方を
補うような使い方で年賀状を作ることを
試みることにしました。
今後はCGに取り込んでも手描き部分を
もっと多くした内容で、年賀状以外の作品
も作ってみたいな。
水彩色鉛筆で描いたイラストも取り入れ
られるだろうし、考えとこう。