天よりのインフルエンザ休暇かな

2016年02月29日 | 俳句
2/8
料峭や網目模様の大樹立つ


料峭や大樹網目となりしまま


春寒しすきまの目立つ欅かな


兄よりの蜜柑みごとに美味かりし


2/9
永遠に繋がる空や息白し


赤い実の季節や今朝は雪催


冴え返る緩みし心叩くごと


一月のカレンダーもう破りけり


一月の暦は過去に沈みけり


鮮やかな一月すでに遠のけり


2/12
大切に抱えし記憶冬ざれて


戴きしセーターの暖かきこと


2/14
春一番庭に残りし水溜り


春一番向きが替りて北風かな  ※北風(ならい)


柔らかな熱き豚カツ梅の里


誕生日メール二通や梅白し


新刊に傍線強く春入日


木の間より仕事帰りの春夕焼


空は澄み風は肌刺す春夕焼


2/16
やまやまはまどろみながら春を待つ


春浅き道に小雪の舞ひにけり


2/17
梅二月みんなの好きな社食かな


梅二月サウナの後の紹興酒


ほどほどに飲んで喋って梅二月


梅白し心浮き立つサウナ会


忘られし巨人の墓に北風吹けり  ※北風(きた)


思ひ出は良い事づくめ草青む


ロンドンデリーエアーらし飛騨の冬


青函を結び雪掻く宇宙人


2/20
長すぎる人生序章冴え返る


2/21
怪我の子のにこにこ帰る春の風


順調に剪定進みお茶とする


えごの木の枝伐り終えて春の風


2/22
冴え返る雲より洩れる日差なく


冴え返る芽吹き数ミリちぢまれり


オープン戦に気をもむ事もなかりせば


剪定の明くる日足の痛みけり


丁寧にやりたき仕事鳥雲に


鳥雲にこれほど長く生きてなほ


2/23
ひとり住む娘インフルエンザなり


我もまた風邪欠勤の憂き目かな


何度でも体温計る風邪の床


どくだみや煉瓦倉庫の裏の土手  ※記憶句 どくだみ(夏)


2/28
流感と気付かぬままの四日かな


寝室に四日目となる風邪籠


オープン戦連敗なれど水温む

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