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九州は雨。
梅雨入りして、晴れると気温は30度。雨の日の気温は20度ほど。
この気温差は体に堪える。
インフルやコロナほかいろいろなウイルスなどがじわじわ広がっているようだ。
さまざまな見えなかったものが見えてきている社会情勢。
今一度、情報の整理の必要を感じる。
★結果発表★ 2回に分けて発表
六月の風にのりくるバグパイプ 瞳人
〇(楊子)さあ夏ですよーと行進のバグパイプが聞こえてきます。
○(アネモネ)バグパイプの音色が梅雨空を吹き飛ばしそう。
◯(道人)六月とバグパイプは合いそう。梅雨時の微妙な「風」が佳い。
アートカフェに時は流れて金盞花 カンナ
○(幹夫)金盞花の花言葉「別れの悲しみ」「悲嘆」「寂しさ」「失望」に適っている。
◯(道人)アートカフェの紡ぎ出す時空に金盞花はピッタリ。
◯ (アゼリア) 金盞花でしょうか?私はガーベラと思ってしまいました。
夏干潟耳を貝語にそばだてて 宙虫
〇(藤三彩)「貝の耳」ジャン・コクトー 「私の耳は貝の殻 海の響を懐かしむ」
◎(瞳人)アジシオを振られて、穴から飛び出すマテ貝、あいつ、どんな悲鳴を上げているのでしょ
〇(春生)「貝語」にまで想像を膨らませるとは見事。
〇(珠子)遠くから流れ着いた巻貝の昔話かもしれません。
○(餡子)貝掘りは無心になってしまいます。貝の息だけを聞く様子が分かります。
◯(道人)「夏干潟」はやや苦しいが、中七下五が旨い。
○(仙翁)無口の貝が、貝語を話す、いいですね。
◎(まきえっと)「貝語」に焦点を当てたところがいいですね。
草石蚕抜く頭上を鳥の旋回す 春生
○(泉)「草石蚕(ちょろぎ)」珍しい季語ですね。
◎(ちせい)餌を狙っている鳥なのかもしれません。巣が近くにあるかもです。
宮島の潮干に首脳挙りけり 幹夫
〇(瞳人)世界の首脳に来てもらって、そのあとのあほな親ばか子ばかぶりが出て来てなんと申しますか
夏の浜長靴抜くのに難儀する ちせい
驟雨去る非常出口に煙草の香 めたもん
○(幹夫)所謂夕立と煙草の香との取り合わせが適っています。
〇(珠子)非常口の外の喫煙所。雨が上がってよかった。
◯(道人)何かドラマがありそうな「煙の香」
〇(カンナ)雨宿りをしていた人が立ち去ったのでしょうか?想像が膨らみます。
〇(まきえっと)喫煙者は肩身が狭いですね。
〇(あき子)いまにも物語が動き出しそう。
○(ちせい)思わずくせものがと思ったのかもしれません。驟雨が去り煙草の香。
◯ (アゼリア) ここで一服していたのでしょうか?喫煙者は肩身が狭くなりましたね。
○(宙虫)閉塞感と解放感の境・・・・。
蝦蛄の穴くすぐるおとこ子は五人 楊子
◎(春生)五匹捕獲しなければなりませんね。がんばるぞ!
〇(珠子)下五が要らない情報であり、しかし面白い情報でもあります。がんばれお父さん。
◎(めたもん)沢山の子供を引き連れて、一生懸命蝦蛄を採っている男の姿。愉快で何となく哀しいところがいいと思います。
蝦蛄掘りのいよいよ無口忘れ潮 珠子
〇(カンナ)中七が良いですね。季語も良いと思います。
〇(楊子)〇(楊子)竿釣りのようにぼーっとはしていられません。真剣に筆を上げ下げしないと漁れません。「忘れ潮」はつきすぎかとも思いました。今年は不漁らしい。
○(餡子)よく分かります。ただただ掘るのみ。
〇(まきえっと)夢中になると無口になりますね。集中しているんですね。
〇(あき子)「いよいよ無口」に、無心の心境が現れているようです。
◎(アゼリア) 忘れ潮の季語が素敵です。
(選外)(道人)季重なりが残念だが、有明海の干潟での蝦蛄掘りの雰囲気はよく出ている。
青葉濃しレトロの礼讃豆を挽く 藤三彩
ワラスボを漁る生計(たつき)や梅雨晴間 道人
◎(泉)「ワラスボ」有明海の魚ですか。珍しい魚ですね。
〇(藤三彩)ワラスボ?何?ハゼ科で有明海のみに分布して食べられるサカナだそうだ。
○(幹夫)ワラスボは、日本では有明海のみに分布し、食用に漁獲されるそうですね。素敵な俳句です。
〇(楊子)藁素坊(わらすぼ)釣りは趣味ではなく季節ものの臨時収入です。ずばり詠まれました。
○(餡子)ワラスボとは有明海にしかいない魚類とか。 日本最大の干潟有明海。「生計」が只の貝掘りとは違う一面を感じさせてくれました。
○(アネモネ)ワラスボ、一度食べてみたいと思ってます。
〇(まきえっと)一瞬マテ貝かと思いました。
夕焼けて最短距離の帰巣かな あき子
○(仙翁)後ろを振り向かず、飛んでいる様子ですね。
○(ちせい)椋鳥や鳩や雀や鴉など、寝所へ帰ると言う感じですね。
白鷺の自在の白や天の画布 餡子
○(泉)「天の画布」が面白い表現だと思います。
○(幹夫)晴天の大空を飛ぶ白鷺の見事な景が詠まれる。
◎(カンナ)白鷺の静止画からの発想の飛躍が良いと思います。
〇(楊子)読みが大きいし気持ちがいいです。
◎(あき子)白鷺の白の「自在」は多様な解釈が可能。天の画布のイメージと共に、救い、許しという言葉が思い浮かびます。
〇(めたもん)伸びやかに空を飛翔する白鷺。ゆったりとした動きが浮かんできます。
○(宙虫)白い浮遊感がのびやかでいい。
白鷺の残す航跡白き夏 仙翁
泥沼に支えられ咲く蓮の花 泉
〇(瞳人)〽どぶ川にぃ…花の咲くう…の右門がお気に入りなのですが
○(幹夫)その通りのことだが、そのことが佳い。
◎(仙翁)確かに、蓮は泥の中に咲きます。意味は深い。
引き潮の沖へ傾く夏帽子 まきえっと
◎(幹夫)中句が佳い。
◎(珠子)中七の力を抜いたさりげなさが魅力的です。
○(アネモネ)「沖へ傾く」に味があります。
◯(道人)両掛かりの「沖へ傾く」に詩情あり。
○(仙翁)傾いていく帽子、面白い表現ですね。
〇(あき子)さりげない景色を心地よいリズムで丁寧に捉えていて、惹かれます。
〇(めたもん)夏帽子の傾きと海。中七が想いを遠くへ運んで、雰囲気のある句だと思います。
○(ちせい)麦藁帽子だったのかもしれません。ビーチには桜貝が。
◯ (アゼリア)海なし県に住むせいか、私もついつい海を眺めてしまいます。
◎(宙虫)青春も見えるような、躍動感あるドラマが始まりそう。
ガーベラ一輪フェルメールとふ画廊喫茶 アゼリア
◎(藤三彩)ガーベラの季節は三夏。「光の魔術師」といわれるフェルメールの名の画廊喫茶店。「真珠の耳飾りの少女」が壁に掛っている景が見える。
〇(珠子)わが隣町にも、各テーブルに一年中ガーベラ一輪活けてあるおしゃれな喫茶がありました。オーナーはゴールドディスクを持つ超有名ロックバンドのドラマー。亡くなられましたが。
つづく
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