こんばんは。お待たせいたしました。
あ~、都会はどんななんだろうと思いながら、在宅勤務でパソコンに向かっている毎日です。
少し背伸びをして深夜放送を聞き始めた頃のラジオパーソナリティも去年ぐらいからライブツアーを最後にすると日本各地を回っているのですが、中止・延期。どうぞ早く再開されますように。「結果オーライ♪」
兼題:根
紙風船つぶして水をやる毛根
風邪模様大根おろしが効く噂
根掛りの縺れ極まる鶏蹴合
息の根の先にありけり春の水
根無し草大地を知らず春に舞う
走り根の辺り上座に花の宴
花に酔う根明根暗も共々に
根の国へ往復切符鳥雲に
春苗木根元を結わえられて立つ
大根の花袴の妣の通学路
やわらかに尾根青みゆく巣立ち鳥
菊根分け数カ月後の先を見て
すっと抜く春大根に疵一つ
蓬餅根っこの同じ友といて
遠き日の根室の別れぼたん雪
人影に逢わねど谷根千花の陰
休校の花壇に教師菊根分け
沈下橋根元蝌蚪もね芝感知
春泥や根が露出して脈をなす
鎮魂の青空万の木の根開く
テーマ:空
足跡の上を足跡鳥帰る
クーと鳴き被災地の空白鳥引く
春雷や大地に生まれ空に消え
しゃぼん玉ふわりと受胎八週目
空耳か自粛自粛と春の風
現世哉一切皆空飛花落花
行春や棚々空に目に泪
樹木葬の若木一本春の雲
春の空鳥影に差す飛機の影
空っぽの学舎すり抜け花の風
つり橋の空をゆらゆら木の芽山
春の日が居坐る列車無人席
青空の隅っこ探す葱坊主
設計は丹下健三風光る
空箱を潰す春夜の新任地
朝寝しておはると呼ばふ夢の中
二十度が春の霙となる落差
播州の海は空色桜鯛
浮くんかな過度の荷長閑な関空
落ちてくる天使がきらり鱒跳ねて
雑詠
囀や五足並べて旅仕度
目に見えぬ思惟を咥えて鳥帰る
埋められぬまま三月十一日の欄
墓守の南部牛追い唄余寒
馬蛤貝め買うのは農家姪が手間
大石忌カレー饂飩の昼餉かな
一族の記念撮影花こぶし
ぎくしゃくと動く背凭れ鳥雲に
人間は持ちつ持たれつ春を恋う
春愁やあの世かの世のすさびうた
ゆきやなぎなだれて魔女の背が縮む
一二合あたり朧のそれで好し
春雨や帽子目深な訪問者
宿坊の低き看板春の雪
語り継ぐ火の空と街大樹の芽
原稿はなかなか書けず桜餅
競輪場行きのミニバス山笑ふ
休日を出勤日とす春愁い
感染検査遠くでもなく春炬燵
ニーチェもサガンも遥か蓬摘む
★選句要領
★選句数
6句選(うち特選1)
選外のコメントも受け付けます。
★締切
3月22日(日)24時
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス)
makietto@nifty.com
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