小麦句会 on blog

俳句「麦の会」の句会のひとつです。 ネット句会を月二回行っています。 この句会は誰でも参加できます。

麦「句会報」への掲載句(11月分)

2017年12月03日 16時45分38秒 | 俳句雑誌「麦」

インターネット小麦句会(11月分)

おひとり一句を『麦』句会報に掲載しています。

11月分は以下のとおりです。

 

出稼ぎの宿に届きし里の柿   アゼリア

芒原揺れて地球の呼気吸気  餡子

朝飯は新米ですと木賃宿  泉

稜線のあけぼの葱の根を洗う   あちゃこ

秋晴れを知らず眠れる穴の中   仙翁

落葉の村で根を張るものとなる       宙虫

ふた葉より育て上ぐるも渋柿(しぶ)に候ふ   瞳人

大根の辛みこよなし走り蕎麦   アネモネ

顔面にぷふぁっと蜘蛛の残り罠  敏

黄落やレンズに手繰る旅の空  珠子

素泊まりの旅館持ち込む月あかり   藤三彩

木枯の故郷に帰る術のなし   道人

減りしもの残る今年と吊るし柿  多実生

べろりんと塩舐る牛小六月  春生

些かも傷めぬやうに蓮根掘る 幹夫

根の国へ片手かざして日向ぼこ  ルカ

火事もらう磨かぬ鏡裏文字か 吾郎

楠の根に躓いて落葉踏む        瑠璃

根を張れば冬の蛹を固定する  ちせい

本館に続く回廊鰯雲    まきえっと



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