こんばんは。 |
日差しが恋しい毎日です。 |
兼題:盛 |
盛り付けが大事な夏の和食かな |
盛土に建つはずの街梅雨さなか |
影という影押し込めて日の盛 |
酒盛りよメジ剝き酢締めよりも嵩 |
どんぶりのご飯山盛り月見草 |
日盛りの交互通行あと5秒 |
赤富士や盛りの遠火いとほしみ |
影ゆるく曳き日盛りの揚羽蝶 |
プール開きどこかむなしい盛り上がり |
梅雨寒や明日も飯盛る手の齢 |
盛蕎麦を食べ参道に汗を掻く |
盛り場のビルの屋上蛍舞う |
並びゐてゲームのふたり吼ゆ盛夏 |
大匙の目盛り正しく茹小豆 |
天こ盛りしっかり食べて田草取り |
目礼を交わす目と目の日の盛 |
日盛りや影纏いつく靴の先 |
荒梅雨や維盛塚の傾きて |
酒蔵の盛衰見つむ夏椿 |
紫陽花の大輪盛んなる過去は |
泡盛や漢同士の愚痴を聞き |
盛り塩を供え開店月涼し |
テーマ:郵便 |
遠雷や真一文字にポストの口 |
ぎこちなき恋文の束夕涼み |
合歓の花宛名の滲む青インク |
ヒース咲くヨークシャーから航空便 |
ポストまで少し息切れ麦茶飲む |
遠青嶺丸ポストまだ残る辻 |
苦瓜の蔓絡みつく郵便受 |
空蝉のまだ木に揺れていたき風 |
いま密な感じ美人か夏見舞い |
言ひわけの手紙の軽さ蝉時雨 |
古き文の煙となりて夏の山 |
黒揚羽逢えませんかと書くかしこ |
集配が日一の村は青田波 |
申請書投函したのに蟻の列 |
正確に届く手紙や雲の峰 |
速達に不足してをり薔薇の花 |
同胞へ小字略して夏見舞 |
日光黄菅むかし郵便馬車の道 |
便箋が一枚足りず花おくら |
夕立の中から赤い郵便車 |
冷酒や生くる退屈なしと伝て |
縹色の切手七月七日雨 |
雑詠 |
サングラスかけて見事に反社会 |
またしても帰省出来ぬと書く手紙 |
水際で遊ばせる足夏帽子 |
夏闇の腹腔(おなか)隈なく覗かれて |
ミニトマト序列どおりに赤くなる |
案じるは米作そして球磨焼酎 |
王手への手筋一気に男梅雨 |
夏月や記憶の奥の上限に |
絵日傘を翳し夢二の少女めく |
金婚の共同作業南瓜切る |
血の色のトマト売られる夜の街 |
災害が忘れずに来る梅雨末期 |
水満々終わりの色となる紫陽花 |
庭石に野良の親子の夕涼み |
夏痩せの父母痩せさせて姉の恋 |
琥珀神祀る夜妻磨く箱 |
田をやめて豆にしたよと暑の便り |
日の暮れて向日葵の背後に宇宙 |
浮いてこい我は昔の我ならず |
風鈴の揺らぎ切手の無い便り |
万緑や育児放棄はいけませぬ |
楸邨忌森深く日の差しこめり |
★選句要領 |
★選句数 |
6句選(うち特選1) |
選外のコメントも受け付けます。 |
★締切 |
7月22日(水)24時 |
★当番はまきえっとです(投句先メールアドレス) |
makietto@nifty.com |
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