連休の後半はずっと雨。
人ごみの中には出かけなかったので世間の様子はわからなかった。
さほど車が渋滞しているわけでもなさそうだった。
あれほど強く降るようでは・・・・。
熊本の今朝は青空が広がって、行楽日和だ。
さて、通算500回目の小麦句会結果発表。
今回も二回に分けて。
結果発表
老いを知り無理なく生きてつつじ咲く 泉
○(藤三彩)無理なく日々を過ごしたいのに家電は壊れる家は傷む。
この町にいつか根をはり花つつじ あき子
〇(瞳人)町を愛する人ですね
〇(楊子)知らぬ間に満開となる躑躅が自分の知らない間に存在感を出しています。「あ、あの家ね」と。
◎(幹夫)今の時季街路には躑躅が咲き誇ります。素敵な語り口だ。
〇(珠子)私も「この町」に半世紀以上。まさにあのヒラドツツジのごとくたくましく根を張っている…つもり…です。
○(あちゃこ)上五中七は既視感がありますが、さりげない叙情がいいですね。
〇(カンナ)ご自身と季語を重ね合わせ上手く詠まれている。
(選外)(卯平)句意は伝わる。季語の「花つつじ」も予定調和を感じつつもなるほどとは思う。但し中七「いつか根をはり」が緩慢ではないか。
山躑躅盛土に水の抜ける穴 珠子
〇(春生)盛土対策がしっかりできているようですね。山躑躅がきれいです。
○(ちせい)深謀遠慮を感じます。山躑躅の栄光ある孤立みたいな感じもいいです。躑躅燃えと言う感じがします。
躑躅落ち川で踏まれる機会無し ちせい
機上より復興の街新樹光 アゼリア
○(藤三彩)三陸鉄道「リアス線」も豊肥本線もようやく復興開通した。
〇(あき子)とても気持ちの良い響きの言葉がならんで、雲の間から復興の街が見えてくるようです。
○(餡子)熊本地震から7年。丁度今日の新聞に、熊本城や益城町、阿蘇神社などの空からの復興の様子が載っていて、この句を実感。新樹光の季語が生きている。
〇(春生)復興の街のの緑は希望ですね。
異国より尋ぬる人や春の雷 卯平
風薫る健吟健句五百回 藤三彩
◎(アネモネ)これはもう大特選です!
◎(珠子)お世話係のお二方あってこその500回です。本当にありがとうございます。平和に俳句を作っていられる現在の状況にも感謝。これからもよろしくお願いいたします。
○(餡子)おめでとうございます。お当番の宙虫さん、まきえっとさん、有難うございます。最初は5人くらいのときもありましたね。確か平成14年あたりが第1回かなと思いますが・・・。
〇(めたもん)今回はこれですね!500回おめでとうございます。参加させて頂いていることに、ただ感謝。その気持ちと共鳴するいい句です。
〇(春生)ますます力が入ってきますね。季語「風薫る」に心が入っています。
◯(道人)お祝い句としてピッタリ。小麦句会500回おめでとうございます。
(選外)(宙虫)ありがとうございます。そして、参加の皆さん、おめでとうございます。選句メールにもたくさんのお祝いの言葉が届いています。次は600回目指して・・・。4年後ですね。
毛氈のやうに敷きつむ花つつじ アネモネ
花水木B29の過る空 カンナ
〇 (多実生) 田舎の狭い空でも応戦出来ない高さに毎日B29でした。
○(仙翁)東京大空襲は3月でしたね。花水木は咲いていたのかも。
○(卯平)花水木の由来が「B29」を導いた。少々理が先行するが歴史のギャップは感じる。
◯ (アゼリア) 本当にきな臭い世の中ですよね。
アンカレジ経由パリ行き五月来る 道人
〇(瞳人)そういう時代が懐かしい
○(泉)花のパリ。パンフレットを眺めて旅行気分。
○(アネモネ)懐かしいルート。
〇(まきえっと)パリと五月が合っています。
○(藤三彩)アンカレジではビーフジャーキー、スモークサーモンとビールを買うエコノミー席
〇(珠子)パリはそろそろマロニエの花の咲くころでしょうか。お気をつけて!
〇(あき子)季語の取り合わせに参りました。力強さが魅力です。
〇(カンナ)無駄な言葉がない上五と中七、季語も良いと思う。
○(卯平)巴里祭へ導かれる。以前はアンカレッジは海外旅行へ行く最初の経由地。実際この地を経由した事はないが寂しい場所だったと言う。五月来るが巴里祭だけではなくケからハレの地へ誘う。
〇(めたもん)ちょっとおしゃれな句の構成が内容とマッチしていて、気持ちがいい。「行く」と「来る」の配置もさり気なくていいと思います。
◎ (アゼリア) 久しぶりに遠くへ行きたいです。
○(ちせい)待望の旅行か、留学か、転勤かと空想して見ました。
○(宙虫)兼高かおるさんが出てきそうな・・・・。
虎造の啖呵聞ゆる此ノ新茶 瞳人
〇 (多実生) 廣澤虎造の十八番次郎長伝、名調子と新茶の香り。
飛行機の影を落として余花の町 春生
〇(楊子)余花という微妙な花の存在感が影と相まって詩を醸し出しています。
〇(まきえっと)情景が目に浮かびます。
○(幹夫)立夏後若葉の中に咲き残る桜の花を「余花」と言う。リズムが佳い俳句だ。
〇(珠子)低空飛行の影。余花の町は基地の町でもあるのでしょう。
○(仙翁)飛行機の影と地上の花、面白いと思います。
朱のアポロ乗せて五月のローリー車 めたもん
うら若い機長挨拶春の空 楊子
○(泉)操縦は慎重にお願いします。
〇(まきえっと)到着地の天気など言ってくれたりしますね。うら若いなので緊張している声が想像できます。
○(餡子)機乗すると暫くして機長のご挨拶が有りますが、声だけではみな若く聞こえます。溌剌とした気持ちの良い声に楽しいフライトになりそうです。
◯ (アゼリア)若い頃はパイロットやフライト-アテンダントが皆の憧れの職業でした。
落ちぬれど同じ形(なり)して躑躅燃ゆ 幹夫
○(あちゃこ)そうではないかも知れませんが、そうありたいとの願いかもしれません。
南溟に吸い込まれし機花は葉に 餡子
◎(藤三彩)ようやく墜落ヘリが引き上げられた。フライトレコーダーから何がわかるのかな?
◎(あき子)南溟という言葉を初めて知りました。「吸い込まれし機」が南方の戦争に散った機なのか、いろいろに想像させます。
〇(めたもん)特攻機の飛び立っていった「南溟」の空。旅客機が消えていく同じ空。季語から静かに想いが伝わります。
◯ (アゼリア) 自衛隊機の事故を思い出しました。
(選外)(卯平)写俳としてはかなり練られた句。しかし溟とこの季語の関係に違和感。更に「吸い込まれ」が説明的ではないか。
演説の声にうんざり躑躅燃ゆ まきえっと
花曇り海豚は越える国境線 アダー女
○(泉)思えば国境線は人間だけのもの。戦争は人間の本質かも。
〇(楊子)そうかもしれないという、なぜか納得があります。
○(仙翁)イルカとは、何かの象徴でしょうが、面白いですね。
◎(卯平)中七下五の景が明確。花曇で輪郭が明確になった。花曇りは「花曇」として観賞。
○(宙虫)自由な海豚の世界。人間だけが国境にこだわる。
大胆で身の程知らずさつき咲く あちゃこ
○(アネモネ)ほどほどに笑
つづく
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