着ぶくれて君が来るまで読む乱歩 泉
◯(アネモネ)まだ来ないで欲しいと思いつつ。
○(幹夫)待つ時間が苦になりませんね。季語「着ぶくれて」も適っています。
◯(ルカ)乱歩を読むだけで、一票。
○(アダー女)寒くてカフェの中でもすぐにはコートも脱ぎたくない。ましてハラハラドキドキで乱歩を読んでいる。「お待たせ〜」と彼女が来たら先が気になってもすぐ本から目を離して笑顔で迎えないとダメですよ。
○(餡子)乱歩かあ。 どんな方との待ち合わせ?ドラマの筋書きが想像されます。
◎ (多実生) 乱歩は面白く、待人を忘れる位です。
○(卯平)弛緩的な句。動詞が二つあるからだろう。
〇(めたもん)冬の街角で待ち合わせの時間に読むのは文庫本でしょうか。乱歩が渋くていい感じです。
〇(まきえっと)待つ楽しみが伝わってきます。
〇(ちせい)特選でもいいと思った句でした。江戸川乱歩に言及した「読む乱歩」がいいと思いました。
〇(春生)作者の恋人を待つ心情が出ました。
〇(宙虫)昭和な感じがいいです。暖房も効いてないし。
立春大吉三秒間の死角かな 卯平
〇(藤三彩)目出度くもありお神籤を引いたら凶が出てくる感じ
焙煎の豆はジャマイカ日脚伸ぶ アネモネ
〇(まきえっと)「ジャマイカ」と日脚伸ぶが合っていますね。思わず踊りだしたくなります。
〇(ちせい)季語の日脚伸ぶ的なゆとりが伝わって来る句だと思いました。。
バリスタの赤いネクタイ春隣 餡子
◎(アネモネ)赤いネクタイに焦点を当てたところが上手い。
〇(珠子)空が明るくなるとこんな所にも春を感じます。
◯(ルカ)いかにも春が来そうです。
○(あちゃこ)赤いネクタイが明るい春を予感させます。
○(敏)ドリップした珈琲の色とマスターの赤いネクタイが絶妙に繋がっており、印象的です。
〇(まきえっと)赤いネクタイが春の訪れを待っている感じがいたします。
〇(宙虫)赤が効いていてこだわりも感じる。
モーニングコーヒー常緑樹の冬木の芽 ちせい
〇 (多実生) 常緑樹の冬芽を良く注目しました。
珈琲道極めし店主風光る アゼリア
◎(瞳人)むかし可否道という小説があった、獅子文六だけど、この歳になっても味が分からない、エスプレッソはわかるけど
○(泉)「珈琲道」ですか。日本では何事も「道」が付きますね。生真面目なのかな・・・?
○(敏)茶道と同じように珈琲にも「道」があるのですね。季語の斡旋が的確と思いました。
如月のカフェから木遣歌の声 楊子
○(卯平)上五にキレを入れて中七下五を整理すれば詩情が伝わるのでは。
春めくやドリップポットの細き首 珠子
◯(アネモネ)美味しいコーヒーが出来そう!
〇(楊子)白鳥の首のようなあの細いカーブは春でしょう。
◯(ルカ)美味しいコーヒー、春はもうすぐ。
○(餡子)確かに、春の気配を感じます。繊細な感覚!
○(仙翁)確かに細い首ですね。
◎(まきえっと)「細き首」が春めいている雰囲気を醸し出しています。
待春やしゅるるマシュマロ溶け無音 あちゃこ
〇(めたもん)マシュマロの舌触りや明るさ、軽やかさを伝える「しゅるるマシュマロ」が独創的。
〇(メイ)待春の臨場感に溢れていて楽しい。
〇(春生)「しゅるるマシュマロ」が耳に残る。
変わらない珈琲の味日脚伸ぶ まきえっと
あとがきをまず読む女冬林檎 ルカ
〇(藤三彩)女(ひと)は共感を得られるかどうかで感じるものがありそう。
◯(アネモネ)わたしもそうです。同じく解説も。
◎(幹夫)句材に共感、季語「冬林檎」もいいですね。
○(アダー女)私は絶対あとがきを先には読まないなあ。でもいますよね、こういう人。後書きではなく小説の最後を途中で読んだりする人も。気持ちはすごくわかるけどやっぱ、どうなるんだろうと想像しながら読むほうが絶対楽しい!
〇 (多実生) 私もあとがきや解説などを先に読んでしまいます。
◎(卯平)この句にはドラマがある。後書きから読むのは多くの読書家の習性。ここではその主人公が女性。季語からすればうら若き乙女か(詠み手がそうとは限らないが)。そのタートルネックの女性(冬林檎の位置からの想像)、眼鏡を上にずらし林檎片手に先ずは後書きを読んでいる景。若さを感じると共に何処か滑稽さもある。
〇(めたもん)このような女性は(男性にも)よく居ますね。季語「冬林檎」の懐が深いせいか女性像にもやもや感が残り、そこに味わいがあります。
○(敏)この写真から「女」と「冬林檎」を読み取った力業に感心。
〇(ちせい)人の性質が冬林檎と共に詠まれている。主客の一致も感じられると思いました。
〇(春生)喫茶店の雰囲気が出ました。
◎(宙虫)冬林檎とあとがきの取り合わせが面白い。
(選外)(道人)思わせぶりな「冬林檎」に惹かれる。
珈琲の香に足止まる冬の過ぐ 仙翁
嘘の如光る珈琲冬の雨 めたもん
○(アダー女)確かに濃いコーヒーの表面はとろりとしそうな黒光りがしていますね。「嘘の如」がカウンターの上のミステリー小説とピタリ。外は冷たい冬の雨が・・・濃い珈琲を口にしながらミステリーの世界にはまって行く。
〇(春生)しっかり対象を把握しています。
珈琲で対話出来ない冬過ごす 多実生
〇(瞳人)珈琲一杯でだれかと会話のできる人、うらやましい
マスターは聞き上手春へモカ薫る あちゃこ
〇(まきえっと)今のご時世では会話ができないですが、一日も早く会話のできる日が来るといいですね。
〇(ちせい)モカコーヒーの蒸気までが思い浮かぶようでした。
流氷接岸珈琲の三分間 藤三彩
○(泉)意味不明ですが、ミステリアスな俳句だと思います。
◎(あちゃこ)三分間の思念に様々な想像が生まれる。流氷接岸との意外性も面白いですね。
冬ざれを本屋喫茶の指定席 道人
〇(珠子)私なら遠くの隅っこが落ち着きます。
○(あちゃこ)そんな日もあったなぁ。こんなご時世なので、外で本を読む事も贅沢に思えます。
〇 (多実生) 最寄りの駅の本屋喫茶、緊急事態でなければ?
つづく
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