梅雨入り。
これからまた災害をことに心配する日々が続くのだろう。
何度もこの時期を過ごし、何度もこういったコメントを続けている。
天気予報が最大ニュースになる時期だ。
★投句一覧
六月の風にのりくるバグパイプ
アートカフェに時は流れて金盞花
夏干潟耳を貝語にそばだてて
草石蚕抜く頭上を鳥の旋回す
宮島の潮干に首脳挙りけり
夏の浜長靴抜くのに難儀する
驟雨去る非常出口に煙草の香
蝦蛄の穴くすぐるおとこ子は五人
蝦蛄掘りのいよいよ無口忘れ潮
青葉濃しレトロの礼讃豆を挽く
ワラスボを漁る生計(たつき)や梅雨晴間
夕焼けて最短距離の帰巣かな
白鷺の自在の白や天の画布
白鷺の残す航跡白き夏
泥沼に支えられ咲く蓮の花
引き潮の沖へ傾く夏帽子
ガーベラ一輪フェルメールとふ画廊喫茶
キッチンに酢の匂ひ満ち梅雨入りかな
非常口の緑の彼方夏の海
父の日の父と競ひて貝を採る
夏空や希望に向かって飛び立たむ
梅雨に入る山中の家のテレワーク
梅雨空へ溶けゆく鷺の羽白し
皐月波掴みコンドル飛びにけり
雲の峰過去置き去りの非常口
がらがらのカフェに薄暑の非常口
白鷺の死者万来の地に飽きて
ぎゅると鳴く青鷺の空ジュラ紀めく
マフィンにするカフェはまるごと青梅雨で
冷奴三十年後逢ったきみ
あらがえぬ別れ来たりぬ竹落葉
夏空を抜ける白鷺ひとり旅
男らの背にある悲哀蟹の穴
明易し瞼に昨夜の采あはれ
★選句要領
選句数6句(うち特選1句)
締切 6月7日(水)24時
選句コメントをつけて送ってください。
選外のものでもコメントしたい句がありましたら、コメントを受け付けています。
★当番は宙虫です(選句送付先メルアド)
★★
俳句「麦の会」ブログ更新中。
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