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『馬子(まご)にも衣装(いしょう)』
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馬子のような身分が卑(いや)しい者でも、衣装によっては立派に見えるということ。つまらない者でも外面を飾れば立派に見えるものだということ。
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類:●姿は作り物●猿にも衣装●鬼瓦にも化粧
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出典:「好色芝紀島物語」
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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最高責任者の孤独
組織の最高責任者の立場に立つと、部下はもちろん、それまで同僚として一緒に働いてきた人びとの自分に対する見方が変わってきます。自分は変わらなくとも、周りでは見方が変わり、ほんとうのことを言ってくれる親友というものは、地位が上になればなるほど少なくなるというのが現実ではないでしょうか。そういう意味で、最高責任者は好むと好まざるとにかかわらず、心の上にいろいろなさびしさが出てきて、いわば孤独な立場になるということが言えます。だからこそ、いわゆる声なき声というものに耳を傾ける謙虚さというものが、トップに立つ者にとってはきわめて大切だと思うのです。