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『身(み)から出た錆(さび)[=出した錆]』
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自分の行為の報いとてして禍災を蒙(こうむ)る。自分の悪行が元で、結果として自分が苦しむこと。
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類:●自業自得●因果応報●天に唾す●仇も情も我が身より出る●錆は鉄より出でて鉄を腐らす
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参考:「法句経-第二百四十番」「錆は鉄より生ずれど、その鉄を傷つくるが如く、穢れある人は己の業により悪処に導かれん」
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出典:法句経(ほっくぎょう) 原始仏教の経典。パーリ原典は423の詩から成る。釈迦の教えとされる。現実の深い洞察の上に、人間の真実の生き方を平易に説く。中国では、呉の支謙ら訳2巻があり、また、初唐の偽経「仏説法句経」がある。「ダンマパダ」=パーリ語Dhammapada、真理の言葉の意味。
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<松下幸之助一日一話> PHP研究所編
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努力を評価しあう
販売に当たる人が、一つの商品について技術、製造の人の開発の苦心を思い、逆に技術、製造にたずさわる人は、販売する人の努力に感謝し、心をこめて製品をつくりあげる。また経理の人は1円のお金にも、それが利益となって生まれてくるまでの技術、購買、製造、販売、その他すべての部門の人の汗の結晶というものを考え、それを最大限に生かしてゆく。というように、お互いの一つ一つの懸命な努力を、いわば目頭を熱くするような思いで理解し、それを生かしあってゆく。そして、そこに生まれた成果をお互いに喜びあっていく。そういうものがあってはじめて全体の発展も生まれてくるのではないだろうか。