第3節 東アジアの戦力 台湾 1990年代 2
台湾空軍も1990年代以前は旧型戦闘機を配備するだけであり、その戦力は非常に低いものであった。
しかし、中国が着実に空軍力を向上させていった事態に対して、
まず1992年前半にフランスから
ダッソ-・ミラージュ2000-5戦闘機
(初飛行1978年、自重7490kg、推力95,1kN×1)
を60機導入する。
1992年秋にはアメリカのブッシュ大統領がテキサス州フォート・ワースのロッキードの戦闘機工場においてF-16戦闘機の売却を認め、
台湾空軍はF-16A/Bブロック20ファイティング・ファルコン戦闘機
(F-16Aブロック20戦闘機、自重8627kg、推力129kN×1)
を150機導入することになった。
第4世代戦闘機を210機導入した2005年の台湾の空軍力は一流のものとなった。
台湾空軍はこれら輸入した第4世代戦闘機210機に加え、
アメリカの支援を得て開発された国産の
F-CK-1経国戦闘機
(自重6386kg、推力41,1kN×2)
130機、
ノースロップF-5EタイガーⅡ戦闘機
(初飛行1972年、自重4410kg、推力22,2kN×2)
も150機配備しており、
中国軍の攻勢に対抗しているが、中国の大幅な軍拡の前に依然苦境に立たされている。
また台湾の防空システムはレーダーによる警戒網、高度な情報通信システム、グラマンE-2Tホーク・アイ早期警戒機などで構成される。