ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

9月6日、ミンスクで10万人以上参加のデモ行進

2020-09-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月6日、ベラルーシ各地でデモ行進が行われました。

 ミンスクでは10万人以上が参加したと見られています。

 再び独立会館(大統領府)に向かって行進は進みました。

   今日も朝から警察や治安部隊が広場などを封鎖しました。地下鉄も6駅が閉鎖されました。

 今日は天気が悪かったのですが、傘をさしての行進となりました。

 グロドノやブレスト,ビテプスクでも大規模なデモがあり、また治安部隊が身柄拘束をしたりと、かなり混乱があったようです。

 ゴメリでは留置所の前で、すでに身柄拘束された人を早く解放するよう訴えました。

 

 今日も100人が拘束されたようです。240人という報道もあります。

 昨夜、団地など住宅街でこじんまりとしたデモ集会をした場所が多かったことを受けて、団地の中を治安部隊がうろうろ警備している住宅街が増えました。

 

 大統領府の前では治安部隊が柵を作って、それ以上デモ行進が進まないようにしていましたが、今日はデモ参加者もすぐ近くまで行って、その柵に手にしていたプラカードを貼り付けたりしました。

「辞任せよ」といった落書きも書かれました。

 治安部隊と話し合おうとする人もいました。

 デモ参加者に向かって催涙弾、あるいはペッパーガスがまかれたという報道もありますが、未確認です。

 

 この日、政府支持派も国旗をつけた車でドライブするといった集会を行なっています。

 反政府デモ集会は29日間連続で行われました。明日で30日目に入ります。

 

   ベラルーシ内務省は今日1日だけで全国633人が身柄拘束されたと発表しました。

 


ベラルーシの新聞

2020-09-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ベラルーシの新聞「ナロドナヤ・ヴォーリャ」(直訳すると「民族の意志」)はすでにベラルーシ国内で印刷を拒否されるようになりました。

 それでも何とか印刷を続けましたが、通常なら販売している新聞スタンドやキオスクなどで販売することも禁止されてしまいました。

 新聞社の人でしょうか。1週間ほど前、地下鉄の出入り口のところ、新聞スタンドが営業している前で、若い女性がこの新聞を立ち売りしていました。けっこう売れていました。

 どうやらそれも禁止されたようです。

 先週の金曜日、私が帰宅するとマンションの一階の郵便ポストのそばに束になってこの新聞が置いてありました。

 もうただで住宅に配り、読みたい人は自由に取ってください、という方式に変えたようです。

 一度にたくさん取って、知り合いに配ろうとしているマンション住民もいました。

 

 今日、この新聞のサイトがブロックされました。ネット上で記事を読むことができなくなっています。

 

 ベラルーシ内務省の公式サイトに続き、9月4日から内務省アカデミーのサイトもハッカー攻撃を受けました。

 これは日本で言うところの防衛大学のことです。

 その公式サイトを開くと「ここは嘘つき、乱暴者、人殺しの養成を行なっている学び舎です。」という文章が表示されるようになりました。

「8月9日から12日にかけて、将校たちにより暴力や拷問を受けた人々の血で、軍服の名誉を汚した。 犯した犯罪について国民に説明しなければならない。」という文章も表示されました。

 今はこのサイトは閲覧できないようになっています。

 

 9月5日からはベラルーシ商工会議所の公式サイトがハッカー攻撃を受けたらしく、アクセスができなくなっています。

 犯行声明も出されており、「サイバーパルチザン」と名乗っています。

これ(サイバー攻撃)は「パルチザンによる戦争」だとも表明しています。

 パルチザンが何なのか知らない日本人の方は「赤軍パルチザン」「ソビエトパルチザン」で検索してください。

 ベラルーシのパルチザンは有名です。(戦争映画のおかげかもしれませんが。)

 

 

 

 

 

 

 


マスコミの報道の仕方で印象を操作される

2020-09-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 昨日、9月5日の書き込みで、このような内容の記事を書きました。

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 独立広場で女性たちがデモ集会をしているときに治安部隊が来たので、デモ参加者は治安部隊員にあれこれ話しかけて、考えを変えるよう訴えていました。そこへスーパーのレジ袋をぶら下げた女性(40歳ぐらい?)が一人近づいてきて、

「あんたたち何歳? 投票用紙が盗まれたとか言ってるけど、本当に投票権のある年齢なの? 自由を自由をって。あんたたちは一体何をしているの? 治安部隊の後ろをついて回ったりして。バカ女の集まりね! あんたたちのことが世界中でニュースになっているわ。恥ずかしい! あんたたちが大勢町の中にいるから怖くてどこにも行けなくなったじゃないの! みんな治安部隊が怖いんじゃない。あんたたちのことを怖がっているのよ!」

 言われたほうの女性たち(100人近く)は一斉に反発。

 この女性がまた何か言おうとすると、デモ集会参加者は一斉に、

「挑発者! 挑発者! (その手には乗らないわよ!)」

とシュプレヒコールを上げました。すると40歳ぐらいの女性は、みんなに向かって「くるくるパー」のジェスチャーをしましたが「挑発者! 挑発者!」コールをやめなかったので、一番近くにいた若い小柄な女性がしていたマスクを小突きました。若い女性もその40歳ぐらいの女性の手を押し返しました。するとまた手を押し返し・・・

 周りにいた大勢の人は「挑発者! 挑発者!」コールをやめませんでした。このようすをもちろんスマホで撮影している人がたくさんいて、動画がネットで流れ、この女性の言動が世界に発信されていきます。

・・・・・

 今日になってベラルーシの国営テレビ局が「平和的なデモ?」というタイトルのニュースを流しました。それは上記の動画をこのように編集してありました。

・・・・・

 独立広場で女性たちがデモ集会をしているときにスーパーのレジ袋をぶら下げた女性(40歳ぐらい?)が一人近づいてきて、

「あんたたちが大勢町の中にいるから怖くてどこにも行けなくなったじゃないの! みんな治安部隊が怖いんじゃない。あんたたちのことを怖がっているのよ!」

 言われたほうの女性たち(100人近く)は一斉に反発。

 この女性がまた何か言おうとすると、デモ集会参加者は一斉に、

「挑発者! 挑発者! (その手には乗らないわよ!)」

とシュプレヒコールを上げました。すると40歳ぐらいの女性は、みんなに向かって「くるくるパー」のジェスチャーをしました。

 一番近くにいた若い小柄な女性がその40歳ぐらいの女性の手を押しました。

・・・・

 40歳ぐらいの女性が先に手を出し、若い小柄な女性のマスク、つまり口元を「黙れ!」とばかりに小突いたシーンはカットされていました。 

 若い小柄な女性だけが40歳ぐらいの女性の手を押し返している様子だけが報道され、アナウンサーが「これが平和的なデモと言えるでしょうか。」とコメントを述べています。

 

 動画の編集の仕方によって印象が変わってしまいますね。

 ネットで独立系マスコミのサイトを見るのではなく、国営テレビのニュースしか見ていない人は、国営テレビの言っていることを鵜呑みにするでしょう。

「これは平和的なデモではない。無法者の集まり。だから厳しく取り締まってよい。」という考えにつながるでしょう。

 

 今日のデモでは、地下鉄ネミーガ駅近くで治安部隊が拘束するため近寄ってきたので、あわてて逃げた参加者のうち、数人が近くの営業していたカフェに逃げ込みました。

 カフェは入り口のドアを閉めました。治安部隊はドアを開けろと言いましたが、カフェの従業員は開けませんでした。

 すると治安部隊は警棒でカフェのドアガラスを割って壊しました。

 逃げ惑う人を殴って、倒れて全く動けなくなっているところを繰り返し警棒で殴りました。

 女性も警官に植え込みの中に突き飛ばされました。

 

 これが平和的でないデモ集会に参加した人に対する適切な対処方法のようです。

 ガラスを割られたカフェには損害賠償を内務省が支払ってくれるといいですね。

 それとも無法者をかくまったということで、このカフェも悪者にされてしまうのでしょうか。

 このカフェで偶然コーヒーを飲んでいた人も、巻き添えで拘束されたそうです。

 

 


ベラルーシのコロナウイルス感染者72859人。死者数711人

2020-09-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月6日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は72859人になりました。1日の新規感染者巣は196人です。

 死者数は711人です。

 71864人が回復しました。

 158万件の検査数となりました。