ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

バチカンの国務長官がベラルーシ外務大臣と会談

2020-09-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月11日、バチカンの国務長官がミンスクを訪問し、ベラルーシの外務大臣と会談しました。

 8月31日、ベラルーシのローマカトリック教会の長、タデウシュ・コンドルセヴィチ大司教がポーランドからのベラルーシへの入国を説明なしに拒否されたことについてコンドルセヴィチ大司教がベラルーシ国籍を持っていることから、法律違反であると指摘しました。

 この件についてベラルーシ大統領は、「大司教はポーランド側からの任務を受けたからベラルーシ国内に入国できなかった。」と以前話しています。

 司教団は「ベラルーシ当局の一連の言動は、バチカンとベラルーシのカトリック教会の間の建設的な関係を築くことに寄与しない。社会の深い分断を克服するのに役立たない。」と述べました。

 予想通りの物別れな会談ですが、わざわざバチカンの国務長官(ローマ教皇に近いところにいる立場の大司教)がベラルーシに来て外務大臣を会談をしたことが重要だと思います。

 

 ベラルーシ外務省はローマ教皇のベラルーシ訪問を正式に招待しました。もちろん今のベラルーシにローマ教皇が訪問するかどうか分かりません。

 

 このようにバチカンから国務長官が来たというのに、今日も赤いカトリック教会(聖シモンと聖ヘレナ教会)の入り口に治安部隊が立ちふさがり、中に入ろうとしたデモ参加者の女性を後ろからも挟み撃ちにして、一人の女性を男性3人で引きずって、教会の真ん前に止めた護送車の中に次々と押し込んでいます。

 女性たちは悲鳴を上げて、抵抗していますが、治安部隊を止めようとした女性も護送車へ。落とした白赤白の旗は治安部隊に踏まれたり、丸められて回収されています。

 

 9月11日夜、ポーランドのワルシャワで、「ベラルーシのために演奏しよう!」コンサートがベラルーシ人アーティストとポーランド人アーティストにより行われています。

 ベラルーシからはリャボンとトーダル、クリヴィが出演していました。(リャボンとトーダルは今、ポーランドにいるんですね。無事ベラルーシへ戻って来られますように。)

 コンサートの様子はユーチューブで視聴できます。


ベラルーシのコロナウイルス感染者73784人。死者数738人

2020-09-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月11日の書き込みです。

 ベラルーシのコロナウイルス感染者数は73784人になりました。1日の新規感染者数は193人です。

 死者数は738人です。

 72369人が回復しました。

 162万件の検査数となりました。


9月11日、朝から身柄拘束始まる

2020-09-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 9月11日朝、ミンスク州裁判所で、ベラルーシカリでストライキを起こした従業員の裁判が始まりました。

 取材しようとしていた独立系テレビ局のスタッフが拘束されました。

 また被告の家族か知人でしょうか。裁判所の前に集まっていた女性が拘束されました。この女性は激しく抵抗しましたが、3人の治安部隊に護送車に押し込まれました。

 少なくとも6人が拘束されたようです。

 午前、国立ゴメリ技術大学の助教が一人でベラルーシカリでストライキを起こした従業員への裁判に反対して、大学の前でたった一人プラカードを掲げていたら、警察が来て、あっという間に護送車に押し込まれて身柄を拘束されました。

 午後、それに抗議する学生が今、大勢「先生を解放せよ!」というプラカードを持って、大学前でデモ集会を開いています。

  

 野党調整評議会幹部メンバーですでに逮捕されたコレスニコワ氏の弁護士も逮捕されました。

 

 ロシアのテレビ局RTが、32人のロシア人スタッフが、ベラルーシのテレビ局で解雇されたベラルーシ人スタッフの代わりに働いていることを認めました。

 

 ベラルーシ青年劇場がストライキに入りました。

 

 ベラルーシの検事総長が解任されました。すでに新しく任命されています。

 前の検事総長の息子は、今年の3月までIT企業「パンダ・ドク」のマネージャーをしていました。

 

 ベラルーシ大統領は9月14日にモスクワでロシア大統領とベラルーシ情勢について協議することが決定しました。(モスクワではなくソチだという報道もあります。)

 


在ベラルーシ・スウェーデン大使館にベラルーシ人が逃げ込む

2020-09-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ミンスクにある在ベラルーシ・スウェーデン大使館に二人のベラルーシ人(ビテプスク市民だそうです。)が亡命したいとやってきました。

 二人は父子で、9月6日ミンスクで行われたデモ集会に参加したときに催涙ガスをまかれ、拘束されそうになりましたが、何とか逃げて4日間身を隠していたそうです。

 そしてスウェーデンへの亡命を求めて大使館まで来たのですが、外国の大使館の警備をするのは、大使館がある国の警察が担当するので、スウェーデン大使館の警備をしていたベラルーシ警察は、中に入れてくれませんでした。

 それでこの二人は塀をよじ登って、大使館の敷地内へ。これでベラルーシの中にありながら、ベラルーシの法律のおよばない場所に入ることができました。

 この二人は今スウェーデン大使館内にいますが、本当にスウェーデンに亡命できるかどうかはまだ分かりません。スウェーデン大使館も何もコメントしていません。

 今日、スウェーデン大使館の出入り口には覆面姿の男二人が張り付いており、近くにも警察が見張っていてる状態です。

 ここでこのベラルーシ人親子が一歩でもスウェーデン大使館の敷地から出たら、その場で逮捕されるでしょう。

 これからどうなるのでしょうか。

 


消防士が不当解雇される

2020-09-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報

 ミンスク市内の高層マンションの間に住民がロープを張って、白赤白の旗を吊り下げると、それを警察が取り外したのですが、高すぎるので消防署に依頼してはしご車を使って外させる、しかしまた住民がロープを張って、旗を吊り下げるということの繰り返しが起きています。

 先日、また消防署にはしご車出動の要請が来たのですが、消防士の一人マクシムさんが、出動前にマンション住民に「またそちらへ行って旗を取り外すよう出動要請があったので、今から向かいます。」と事前に連絡しました。

 その後、マクシムさんは退職願を出すよう強要されたのですが、拒否。その結果解雇され、消防隊員の寮から三日以内に出るよう言われました。

 マクシムさんには幼い息子と妊娠中の妻がいます。

 マクシムさんは解雇命令を取り消すよう訴えるとして、弁護士と相談中です。

 このことがニュースになると、マクシムさんに「よかったらうちに住んでください。」と住居提供の申し入れが300件ぐらいきました。また、これをしばらくの生活費に使ってください、と寄付金を渡そうとする人も大勢現れました。

 マクシムさんは、支援に感謝しましたが、とにかく裁判が終わるまでは引っ越さないし、寄付金も受け取らないと話しています。必ず裁判でこれは不当解雇だと決めるとしています。