ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年3月7日。ウクライナ侵攻から377日目

2023-03-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月7日。

 先月26日にミンスク近郊マチューリシチ空軍基地で起きたとされるロシア早期警戒機A-50が破壊された事件について、今日ベラルーシ大統領はウクライナの特殊部隊のメンバーや協力者ら20人以上を拘束したと発言しました。
 事件発生後、こんな事件が起きたこと自体、本当にあったのかどうかはっきり公表していなかったベラルーシ政府なのですが、今日、こんな発言が大統領からあったということは、ロシア軍機が破壊されたことをついに認めたということか、と思いました。
 しかし、よく見るとロシア軍機破壊未遂事件の容疑者たち、となっていました。つまり破壊されていないということです。
 一方で、ベラルーシは他の早期警戒機をロシアから移送するよう要請しています。
 完全に破壊されなかったけど、使えない状態なのかもしれません。
 ベラルーシ大統領は、当ロシア軍機に重大な損傷はなく、機体に傷や穴ができたが任務には影響を及ぼさないと述べています。
 さらにこの事件(工作)を「テロ行為だ」と批判し、ウクライナ大統領の同意を得て実行されたと主張しました。管制機は損傷したが「職務を遂行できる」とも述べています。
 また首謀者の1人はロシアとウクライナのパスポートを持っているロシア人で、クリヴォログで生まれ、クリミアに住んでいたことがある男性で、ITのスペシャリスト。ウクライナ政府の特別機関に採用された(テロのプロ)だそうです。
 ラトビアからロシアに入国し、さらにミンスクに入ったと調べもついたそうですが、
「残念ながらロシアの国境警備隊は彼を見過ごした。」
とベラルーシ大統領はロシアを批判しています。また、今回の出来事にCIAも関与したと主張しています。
 また破壊に使用されたドローンは小型のものだったので、飛来してきたときに気がつかず、迎撃することはできなかった(止められなかった)もう大型のドローンだったら、すぐに気がついて、止めることができたはずだ、と説明しました。ロシア側からこのような質問をされて、同じように回答しているのでしょう。


 政治的な理由により国外へ出国したベラルーシ人に対し、国籍を剥奪するなど対応する姿勢を示していたベラルーシ政府が、新しい法律を作って「悔い改めます。」と宣言するなら、帰国するのを許す(でも刑事責任を負ってもらう可能性はある。つまり逮捕され、裁判にかけられる可能性はある。)として、希望者の申請を受け付け始めましたが、今日、その数が現時点でたったの23件だったと発表されました。
 弾圧を恐れて出国したベラルーシ人が何十万人もいるのに対してこの数字です。
 念のために言っておきますと、2020年以降出国したベラルーシ人全員が反政権派というわけではなく、仕事や留学の関係で出国したベラルーシ人も大勢います。大部分は経済的な理由です。