ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2023年3月25日。ウクライナ侵攻から395日目

2023-03-25 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2023年3月25日。

 ロシア大統領は、ロシアがベラルーシ国内に戦術核兵器を配備することでベラルーシ側と合意したと明らかにしました。
 今回の配備が核不拡散条約(NPT)に違反しない形で実現されると強調し、さらにロシアはベラルーシに核兵器を渡すわけではなく、あくまで配備だとしています。
 また今年7月1日までにベラルーシ国内での核兵器保存施設の建設が完了する予定です。核兵器を搭載できる軍機のベラルーシ人パイロット養成もロシアが始めています。
 ロシア大統領はベラルーシ側が以前からロシアの核兵器の配備を求めていたとも明らかにしました。つまり、ベラルーシから頼まれたから、ロシアとしても配置することにしたという立場を強調しているのです。
 実際には対ウクライナや対NATOとしてベラルーシに配備しておきたいというのがロシアの思惑でしょう。
 それに配備するといっても、これは譲渡ではないと強調しています。
 ベラルーシ領内にロシアの核兵器を配備し、ベラルーシ人パイロットを使い、しかし核兵器そのものはベラルーシの保有ではなく、あくまでロシアの兵器にしておくということです。
 まるでロシアがベラルーシを利用しているかのようですが、実際はベラルーシに核兵器を持たせると、ある日突然その矛先がロシアに向けられる可能性も少しはあると、ロシア側が考えているのではないでしょうか。可能性は少ないけれどゼロではないと怪しんでおり、同盟国とは言えベラルーシを完全に信用していないことの表れかもしれません。
 一方でベラルーシ大統領は、ベラルーシは欧米諸国を攻撃する予定はないので、核兵器は保有する必要はないと説明しています。ロシアが仮に核兵器を使用したとしても、それはベラルーシのものではないので、責任取らなくていいですね。