ベラルーシの部屋ブログ

東欧の国ベラルーシでボランティアを行っているチロ基金の活動や、現地からの情報を日本語で紹介しています

2022年12月18日。ウクライナ侵攻から299日目

2022-12-18 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月18日。
 今日はミンスクは晴れていました。雲がないと寒気が地上に降りてくるので寒かったです。

 ベラルーシの独立系軍事監視団体ガユンによると、ベラルーシ軍がネマン川を渡りポーランド国境近くで戦闘準備をしていることが確認されました。
 ポーランドはNATO加盟国なので、それをベラルーシ軍が刺激すると事態が深刻化します。
 明日、ロシア大統領がベラルーシ入りするのも気がかりです。
 両国大統領が対面会談するときは、ベラルーシ大統領がロシアへ行くことがほとんどなのですが、ロシア大統領自らベラルーシへ行くとということは、電話会談ではできないことでベラルーシでできることをしようとしているということです。ロシア大統領自らベラルーシ国内の軍事関連施設を視察するのかもしれません。
 今月3日、ロシア国防相がベラルーシ入りしたときにも、おそらく「我が国の大統領がもうすぐベラルーシへ行きたいと言っているのでよろしく。」と言われていただろうし、またベラルーシ外相が急死したことからロシア外相のベラルーシ訪問が延期されたことも関係しているでしょう。外相が行けなくなったので、大統領自らベラルーシ入りすることにしたのかもしれません。
 

 ロシア国防省は今日、国防相が、特別軍事作戦の前線をヘリコプターに乗って視察したと発表しました。公開された動画では、ヘリコプターの下の大地に草が生えており、雪が積もっていないので、いつどこで撮影された動画なのかよく分かりません。



 ロシア国防省が前線の兵士の心理的サポートのため、オペラ歌手やサーカス団員らによる「慰問団」を設けると発表しました。


 ベルギーの正教会で、嫌がらせが続いています。教会の壁にロシアに対するヘイト発言が赤のペンキで落書きされています。ベルギーに住んでいる正教徒全員がロシア人とは限らないし、戦争支持者とは言えないのですが、どこでもこのような差別が起こってしまいますね。


 ロシアのベルゴロド州で爆撃です。9回の爆発音が響き、死傷者5名。養鶏場が被害を受けたそうです。養鶏場は軍事施設ではないですね。


 チェチェン共和国首長カディロフ氏が投稿した画像で、なぜか中国語(文章)でイスラム世界はNATOに対抗せよと呼びかけました。
 私にはよく分かりません。ムスリムで中国語ができる人向けのメッセージなのでしょうか。そのようなムスリムは少ないと思うんですけど。
 
 
 

2022年12月17日。ウクライナ侵攻から298日目

2022-12-17 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月17日。

 モルドバ当局は、6つのロシア語チャンネルのライセンスを一時停止しました。 理由は、ウクライナでの特別軍事作戦について、不適切な報道をしたためだそうです。 モルドバ大統領は支持。ロシア外務省報道官は政治的検閲をおこなっていると批判しています。


 ロシア大統領は16日のほぼ一日中、ウクライナでの軍事作戦を指揮するロシア軍の作戦本部を訪問したことを公表しました。
 国防相や参謀総長からウクライナでの軍事作戦の進捗状況について報告を受けました。
 ロシア大統領は「当面の課題についての提案を聞きたい」と問いかけたそうですが、つまり部下に提案させ、それで失敗したら、提案した者の責任にして、自分は失敗していないことにするのだろうと思います。


 ルハンシク州知事は同州にあるロシアの傭兵組織「ワグネル」の本部で爆発が起きたと述べました。
 この模様を捉えた画像がオンライン上に流れており、甚大な被害が生じたようです。


 ロシア下院は、ロシアが一方的に併合したウクライナ東・南部4州での犯罪行為に関し、ロシアの国益にかなうことが立証されれば免責とする刑法改正案の審議を本格化させています。
 これで併合後のあらゆる犯罪も事実上免責になりますね。つまり犯罪行為を行っても罪に問われない人が多く出てきます。

 今日は特にベラルーシのニュースがありませんでしたね。それはいいニュースなのだとみなさん思ってください。

2022年12月16日。ウクライナ侵攻から297日目

2022-12-16 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月16日。
 今日も雪の一日でした。町中は除雪が間に合っていない感じです。

 今月19日、ロシア大統領はミンスクでベラルーシ大統領と会談します。同盟プログラムについて話し合われるもようです。
 と聞いてつまりは両国の軍が合同でいよいよウクライナに攻め入る計画を立てようとしているのではないかと思っている人が多いと思うのですが、今日のベラルーシ大統領の発言では、この同名プログラムについて、「ベラルーシの主権と独立は揺るぎない。」「同盟プログラムには、ベラルーシの主権と独立を脅かす可能性はない。」「ベラルーシは
ロシアと共にある。(しかし)主権を持つ独立国家として(ある)。」
と力説。
 どうしてこんなことを力説するのか。ロシア軍といっしょにウクライナにベラルーシ軍が特別軍事作戦をするとは一言も言っていません。代わりにベラルーシが一国としての国としてあることを今国民に対してくり返し言うのでしょう。 


 キーウやハルキウなどで今日、ロシア軍による攻撃があり、各地で断水や停電が起きました。


 アメリカ国商務省は、ベラルーシの航空会社ベラヴィアに対する輸出制限を延長したと発表しました。
 機体に対する部品の交換などケアができなくなってしまうので、フライトに不具合が出る可能性が高くなります。


 ロシア外務省の不拡散・軍備管理局次長は、同国は生物兵器を使用しないと明言しました。


 昨日の投稿にも書きましたが、ストルブツィの図書館へ壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」を寄贈しに行ってきました。
 この図書館にはポーランド文学コーナーがあったのですが、今年夏の成人図書館と児童図書館が統合した結果、ポーランド文学は全て閉架書庫に保管されることになってしまいました。
 来年になりますが、グロドノ市立図書館にも「二十四の瞳」を寄贈する予定で、部数など調整中なのですが、図書館司書で担当の方と話しているときに、グロドノ市立図書館の一つだったポーランド文学図書館がすでに閉館されたことを聞きました。
 日本文学は今も受け入れてもらっているのでありがたいことです。
 

壺井栄ロシア語訳作品集をストルブツィ図書館に寄贈しました

2022-12-15 |   壺井栄
 ミンスクから約70キロ離れたところにあるストルブツィ市の図書館に壺井栄ロシア語訳作品集「二十四の瞳」を2部寄贈しました。
 ストルブツィはベラルーシの国民的文学者ヤクプ・コーラスが生まれたところとして有名です。
 街自体は小じんまりとしていて図書館も一つしかないのですが、歴史を紐解けば、かつてはポーランド領で、ユダヤ系住民も多く、ベラルーシ人と他の民族が共存共栄していた国際的な町だったそうです。
 このような長い歴史を持ち、文学のイメージがある町の図書館に壺井栄の本を寄贈することができて光栄なことです。
 寄贈式には地元の中学生や近所の障碍者生活支援センターの方々が来てくださいました。
 司書の方のお話によると、日本文学の本はあまり所蔵されていないそうで、書店では売られていない本訳書の寄贈をとても喜んでおられました。
 きっと大切にストルブツィ市民のみなさんが読んでくれると思います。



 
 

2022年12月15日。ウクライナ侵攻から296日目

2022-12-15 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月15日。
 今日も雪の日でした。

 ベラルーシの独立系軍事監視団体ガユンは昨日、ロシア軍のA50空中警戒管制機や軍用車両約60台などが、ここ数日の間にベラルーシ入りしたと明らかにしました。
 またロシア軍がベラルーシ領内からウクライナ方面へ飛行するのだろうという憶測が流れています。
 一方で、ウクライナとの国境近くに集結していたベラルーシ軍ですが、国境から離れている軍事基地に戻りました。
 ベラルーシ軍がウクライナへ進軍するのでは?と懸念されていましたが、その可能性はまた低くなったようです。
 ベラルーシ国防省とガユンによる情報なので確かでしょう。


 ベルガスプロムバンクの顧客41900人分の個人情報が漏洩しました。
 またネットショップのNLSTARの顧客8万5000人分の個人情報も漏洩しました。
 ハッカーによる被害だそうです。


 バチカンのローマ教皇庁は今日、ウクライナに侵攻したロシア軍の中で少数民族のチェチェン人やブリャート人が「最も残虐だ」と以前述べていたフランシスコ・ローマ教皇の発言について、ロシアに謝罪したことを認めました。
 

 ポーランド国家警察本部で14日午前7時50分、ウクライナ政府高官からの贈り物が爆発しました。長官が軽傷を負って病院に搬送。もう一人の職員も軽症を負いました。
 長官は今月11~12日にウクライナを訪問して警察庁や国家非常事態庁の幹部と会談。その幹部の一人から贈り物を受け取り、ポーランドへ帰国。14日朝に長官室の隣の部屋で開けたところ爆発したそうです。
 何が爆発したのでしょう? そんな危険物をウクライナ政府高官がポーランドの警察長官にあげるわけがないのですが・・・。ポーランドはウクライナ側に説明を求めています。その結果が気になるところです。


 ウクライナ高等反汚職裁判所は昨日、2014年の政変で大統領職を解かれロシアへ逃亡したヤヌコビッチ元大統領の全財産を押収し、国有化することを決定しました。
 豪邸のある敷地内に動物園も作っていたと暴かれていましたね。


 ロシア国防省軍事医療部門はテレビ番組でのインタビューで、ウクライナへの特別軍事作戦に参加したロシア兵負傷者について、怪我の種類などを発表しました。
 それによると、負傷者で治療が必要だった者の70%は地雷の爆発によるもので、10%は銃創による負傷、10%は病気、残る10%も(その他の理由による)負傷だそうです。
 ロシア兵の多くが地雷のために負傷していることがよく分かりました。
 また死に至ったケースでは、応急手当が遅れたことによる出血が原因であることがほとんど(呼吸ができなくなっり死亡したというケースは稀だそうです。)なので、軍関係者は自分の近くに負傷して出血している兵士を見つけたら早急に止血処理をすることが最も大事だということです。
「止血帯を使い、止血剤で傷を塞ぎ、包帯を巻き、麻酔をすること」が応急処置なのだそうです。
 はあ、なるほど分かりましたと思いましたが、10月にロシアが部分的動員を発令したとき、この止血帯すら、動員兵側が自腹で用意しなければならす、前線には「何もない」ということでしたよね。
 止血剤とか麻酔は自腹で用意するのは難しいので、ロシア軍側が自国兵士のためにちゃんと用意しておいてほしいです。


2022年12月14日。ウクライナ侵攻から295日目

2022-12-14 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月14日。
 すっかり夜が長くなりました。

 前から審議されていましたが、ベラルーシ議会は今日、過激主義者のベラルーシ人に対して、国籍を剥奪できる法案を可決しました。
 例えば、国家転覆を図ったとされるベラルーシ野党メンバーやその支持者は多くが国外に出国したか、服役中ですが、ベラルーシ国籍を剥奪されて、無国籍者になってしまうという法案です。
 チハノフスカヤ氏やノーベル平和賞を受賞したビャリャツキ氏などもこのケースに当てはまりますので、無国籍者になってしまうかもしれません。


 ウクライナ大統領は今日、
「けさ、ロシア軍によるドローン攻撃があり、13機を防空システムで迎撃した。」
と明らかにしました。AP通信によると、住宅など5つの建物が被害を受けましたが、けが人はいないということです。


 ロシア大統領報道官は今日、ウクライナ側からクリスマスや新年の休暇期間中の戦闘停止に関する提案は受けておらず、停戦の議論はないと明らかにしました。
 ロシアは1月1日から7日(正教クリスマス)まで連休が続くのです。来年は8日が日曜日なので、さらに連休が伸びています。ロシアのカレンダーは赤い数字が続くのですが、ベラルーシは公休は1月1日と2日、そして7日だけ。ベラルーシ人のほうが明らかにロシア人より働き者ですよ。
 しかし今年は休みなく戦闘を続けるようです。

 
 ウクライナの首相は、国内にある四つの原子力発電所に、IAEAの専門家を常駐させることで合意したと明らかにしました。
 常駐させられるIAEAの担当者は大変だと思いますが、第三者が常駐していれば、原発が攻撃されるのを防ぐことができそうです。

2022年12月13日。ウクライナ侵攻から294日目

2022-12-13 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月13日。

 ベラルーシ国防省は今日、大統領の命令に基づき、抜き打ちの軍事演習を開始したと発表しました。
 抜き打ち検査ということになっていますが、実際にはすでに予告されていました。国防省は、軍装備や人員の輸送を計画しており、特定の公道や地域で民間人の動きが制限されると発表していました。
 いよいよ今日始まったという感じです。こ演では、各部隊ができる限り早く指定場所にたどり着くことが求められ、安全と防御手段を確保しつつ、ネマン川とベレジナ川に橋を架けることが課題です。
 いきなり橋を架けないといけないんですね。けっこう難題では・・・と思いました。一応テロ対策も兼ねています。
 

 ベラルーシで新しい人事です。
 急死したマケイ外相の後、外務省第一次官を務めていたセルゲイ・アレイニク氏が新たに外相に任命されました。  また空軍および防空軍の副司令官だったアンドレイ・ルキャノビッチ氏は、空軍の司令官に任命されました。

 NATO加盟を目指しているフィンランドのアンティ・カイコネン国防相は育児休暇を取得しました。
 フィンランドでは、今年の8月1日に、性別に関係なく、育児休暇や社会保障を含む子供の世話をする権利を平等にする法律が施行されました。
 両親それぞれに 160日の育児休暇が取得でき、そこから最長63日まで他の配偶者に譲渡することができるそうです。
 フィンランド中央党議長は1月5日から2月28日まで続くカイッコネンの休暇中にマイク・リンティル経済相を後任に指名する意向であるとメディアの取材で語りました。
 国防相が育児休暇中に経済相が国防相の後任になるんですね。日本では考えられないですね。ベラルーシでもありえないですね。


 エストニア当局は、来年から鉄道会社オペレイルによるロシアとベラルーシの貨物の輸送を禁止します。
 ベラルーシ運輸省はこれに対し、この決定はエストニアのオペレイルにのみ悪影響を及ぼし、ベラルーシ側の利益には影響しないと述べました。

 

2022年12月12日。ウクライナ侵攻から293日目

2022-12-12 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月12日。
 今日も積もった雪を踏みながら出勤です。

 日付が今日に変わる頃、政治学者でベラルーシ大統領のプロパガンダ役だったニコライ・シチョキン氏が50歳の誕生日6日前に死去しました。死因などは公表されていません。


 ロシア大統領報道官は今日、プーチン大統領による毎年恒例の年末の記者会見を今年は行わない予定だと公表しました。会見をしない具体的な理由は明らかにしなかった。
「戦争はいつ終わるのですか。」という質問に答えられないからではないかなどと推測されています。体調が悪いのでは?と私は何となく思いました。


 モスクワのショッピングモールでまた火災です。戦争と関係があるのかどうかは分かりません。怪我人は出ましたが死者はなし。火災による損害は、100 億ロシア ルーブルに達っする可能性があるそうです。

 
 12月11日にウクライナから発信された情報によるとルハンシク州カディフカ市に本部を置く民間軍事会社ワグネル・グループが攻撃によって壊滅的な被害を受けました。
 ルハンシク州知事によると、ワグネルが拠点にしているホテルがウクライナ軍に攻撃され、グループに属する民間軍事請負業者の被害は大きく、半数が死亡する見込みだということです。
 ワグネルの責任者であるエフゲニー・プリゴジン氏は、攻撃の後、自分も息子のパベルはホテルにいなかったとしています。まずは自分と家族の安全確認なんですね。


 ロシア軍がベラルーシ国内で行っている演習は、少なくとも12月19日まで続くことになりました。

 EUは、ベラルーシに住む北朝鮮人に対して制裁を課しました。
「核計画、および弾道ミサイルやその他の大量破壊兵器に関連する計画のための資金と材料の提供に直接関与している。」
と指摘しています。
 これはつまり、ベラルーシにやってきた北朝鮮人が、秘密裏に軍事計画に加担しているということですが、この計画を誰が立てているのでしょう。ベラルーシが? 信じたくないのですが。

2022年12月11日。ウクライナ侵攻から292日目

2022-12-11 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月11日。
 ミンスクは朝からずっと雪。横殴りの風が吹いている大荒れの天気です。
 フライトレーダーで世界の飛行機の運行をチェックしている趣味の人が「今日はベラルーシでフライトがない。何か起きているのか?」と心配しているのですが、事件や事故や戦争がベラルーシで起きているのではなく、単に悪天候で滑走路が使用できない状態になっているだけだと思います。


 ウクライナのニュースメディア「RBCウクライナ」によると、10日の夜、クリミア半島の北部ジャンコイから南東約15キロ地点にあるロシア軍の兵舎が大規模な火災を起こし、2人が死亡しました。
 兵舎にいた兵士は約200人。動員兵が集められていたそうです。10月に動員されて、クリミアに連れてこられ、火事で死ぬという運命ですか・・・。
  その後、ウクライナ人と先住民族タタール人のパルチザンを名乗る団体「アテシ」が声明を出し「計画に成功した」と主張しました。アテシは「ロシア軍を内部から破壊し続ける」と警告しました。 
 ウクライナの一部メディアは火災について「ドローン攻撃が原因」と報道。親ロ派は「フェイク」と否定しています。


 ウクライナと国境を接するロシアのクルスク州の知事は今日、州内で12日から来年1月末まで、住民の安全と平穏のため花火の販売や打ち上げを禁止すると明かしました。
 ベラルーシでも花火の打ち上げが禁止されるかなと思っていたのですが、(2020年の大統領選挙後は花火の販売自体が禁止されていました。)火事や火傷に注意しましょうという通達があっただけで、禁止されないことが決定しました。


 政治アナリストでもあり、2018年からイスラエルに亡命している元クレムリンのスピーチライター、アッバス・ガリャモフは、信頼できる情報筋からの情報として、ロシア政府がウクライナとの戦争で敗北した場合の大統領や側近の逃亡計画、その名も「ノアの方舟作戦」を春から練っており、ベネズエラに逃亡する計画も含まれていると明かしました。
 ベネズエラはロシアからの観光客も受け入れていますからね。ウクライナでは凍えている市民も大勢いるのに、最近の海外リゾート地ではロシア人が行きにくくなったので、ベネズエラが受け入れてくれる観光地としてロシア人に人気だそうです。
 ベネズエラも観光ビジネスによって儲けないといけないし、ちょうど良い関係なのでしょう。そしていざとなったらロシア大統領も亡命先になるようです。


 ベラルーシの日本大使館もようやくベラルーシ人向けの観光ビザ、ビジネスビザの発給を再開しました。ロシア人には夏から観光ビザを出していたのに、ベラルーシ人にはコロナを理由に発給してくれず、ベラルーシ人の間から不満の声が上がっていたのですが、やれやれですね。もう観光シーズンではなくなっていますが、日本へ仕事に行きやすくなりました。
 

2022年12月10日。ウクライナ侵攻から291日目

2022-12-10 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月10日。
 
 ノルウェー・オスロで今日、行われたウクライナ、ロシア、ベラルーシ3カ国での人権活動をたたえる今年のノーベル平和賞授賞式。
 戦争が終わっておらず、しかも当事国三国の関係者が同時受賞とあって、笑顔もなし。
 ベラルーシの人権活動家ビャリャツキ氏は刑務所に収監中のため、妻のナタリア・ピンチュクさんが受賞演説を代読。
「人々(ベラルーシ人)の自由への渇望は止められない。」
というメッセージを世界に発信しました。またピンチュクさんは演説で、
「ベラルーシでは抑圧された人々の声がかき消されている。」
と語りました。

 ロシア人権団体「メモリアル」代表はBBCとのインタビューで、ロシア当局から平和賞を受け取らないよう勧告されたと明かしました。ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの人権団体など、共同受賞する団体・人物が「不適当」だという理由だったそうです。

  ノルウエー在住のウクライナ人ら約20人がオスロのロシア大使館前に集まり、「ロシアはテロリスト」「ウクライナの子どもたちを殺すのをやめろ」と侵攻に抗議の声を上げました。


 ロシア大統領は紛争において核兵器を先制使用しないという軍事ドクトリンを正式変更する可能性を示唆しました。


 日産はロシアとベラルーシの市場からの撤退を発表しました。ペテルブルグで組み立てた車をロシアやベラルーシで販売していたのですが。
 ベラルーシのディーラーは、日産の車の整備は継続することを約束した。


 ベラルーシの国境警備隊が、ラトビア国境近くで意識不明の難民を発見しました。
 難民はシリアのパスポートのコピーを所持。凍傷を起こしており、すぐベラルーシ国内の病院の集中治療室へ。
 糖尿病患者であるとベラルーシの病院側は判断。今も入院しています。
 ラトビアがベラルーシ側へ難民を追放した(越境しようとしたのを追い返した)とベラルーシ側は非難しています。


 複数のウクライナ当局者は今日、ロシアがイラン製ドローンを使ってエネルギー関連施設2カ所を攻撃し、オデーサで電力供給が途絶したと明らかにしました。150万人以上が電力供給を受けられない状態だとウクライナ大統領が語っています。復旧まで数カ月かかる可能性もあるそうです。

 

ニコライ・ヤポンスキー教会に浮世絵の提供。

2022-12-10 | チロ基金
 12月10日にミンスク市内のニコライ・ヤポンスキー教会日曜学校で、日本の浮世絵に関するレクシャーが有志の信者さんにより行われました。
 私は残念ながら日本語の授業のため、出席することができませんでしたが、レクチャーに使う浮世絵を提供しました。

インスタグラムで少しですが紹介されています。こちら。

 提供した浮世絵はチロ基金支援者の方々からの寄贈品です。(もちろん江戸時代に刷られた本物の浮世絵作品ではありません。原寸大のプリントです。)
 普段は日本文化情報センターで使われている絵画資料ですが、ときどき他の施設に出張させています。
 浮世絵を寄贈してくださったチロ基金支援者の皆様に感謝申し上げます。ベラルーシで役に立っています。

2022年12月9日。ウクライナ侵攻から290日目

2022-12-09 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月9日。
 今日も一日中雪でした。

 無料語学アプリ「Duolingo(デュオリンゴ)」を提供するアメリカ企業「デュオリンゴ」の発表によると日本が最も語学学習にかける平均時間が長く、2位はベラルーシ、3位はハンガリーだったことが分かりました。
 日本とベラルーシが並んでいますね。日本で学習者が最も多い言語は英語で、韓国語と中国語が続きました。
 ベラルーシの場合は、とにかく外国語を勉強してスキルアップをするという人よりも、外国へ出国(就職)するために必要だと言う人が多いと思います。


 ミンスクは、西側諸国が2020年にベラルーシでクーデターが成功した場合に、ロシア連邦に対して敵対行為を開始することを計画しているという情報を持っていると、ルカシェンカは述べた。
 
 国際オリンピック委員会は今日、五輪サミットを開き、ロシアとベラルーシの選手をアジアで開催される国際大会に出場できるようにする提案を「検討」すると明かしました。
 ロシアとベラルーシはアジアの国ではないんですが・・・。でも国際大会に出られるんならなりふり構わず・・・になるんでしょうか。


 ウクライナでもお金を出せば徴兵を逃れられるそうです。富裕層向けに、兵役免除の証明書入手をあっせんする「脱徴兵ビジネス」について20代男性(医大生)が明かしたところによると、仲介の依頼があれば、仲間の医師がいる徴兵事務所などで検査を受けてもらい、心臓病などを装った診断書を軍に提出。その後、1週間ほどで兵役免除の証明書、通称「ホワイトチケット」を入手できるそうです。費用は68万~136万円程度。 
 男性は「武器を手にしたくない人に選択肢を提供している」と正当化するが、抜け穴拡大を恐れる当局は取り締まりに力を入れるそうです。
 お金さえあれえば、ということですね。
 このような脱徴兵システム、ロシアにもベラルーシにもあると思います。


 2022年ノーベル平和賞。ウクライナの人権団体「市民自由センター」、ロシアの人権団体「メモリアル」、ベラルーシの人権活動家のアレシ・ビャリャツキ氏の同時受賞となったのですが、刑務所に収監中で裁判を待っているビャリャツキ氏は不在。代理で夫人のナタリア・ピンチュク氏がノルウェーに到着しました。
 手紙など一切のコミュケーションを取ることができない状態だと話しています。弁護士すら面会できず、非常に厳しい状態に置かれていることが分かりました。
 ウクライナの人権団体「市民自由センター」の代表は、ロシアの人権団体「メモリアル」代表との共同インタビューを拒否。何だか平和的な光景ではないのですが、今は仕方がないのかもしれません。


 ロシアが実効支配しているルハンシク州の病院をベラルーシが支援しています。もうすぐ新年なので、それに合わせて人道的医療支援をしているのですが、病院側が示した支援してほしいものリストを見ると、今不足しているものが見えてきます。紙おむつ、​​大人用おむつ、​包帯、 絆創膏、 車いす、杖などだそうです。

 

2022年12月8日。ウクライナ侵攻から289日目

2022-12-08 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月8日。
 今日は太平洋開戦の日ですね。当時の人達はどんな思いだったのかと想像してしまいます。

 ロシアで麻薬密輸などの罪で実刑判決を受け、収監されていた米女子プロバスケットボールリーグのブリトニー・グライナー選手が今日、米ロ両国の囚人交換が成立したことによって釈放されました。武器密輸に関与した罪でアメリカで収監中だったロシアの武器商人ビクトル・ボウト氏も釈放されました。
 同じように現在、ベラルーシで服役中の日本人男性も釈放されないかなと思ったのですが、よく考えたら日本にベラルーシ人囚人がいないですよね。
 と考えていたら、今日のベラルーシのニュースで、近々恩赦が出されるとのこと。
 約8500人がたいしょうだそうです。ただし、恩赦は、麻薬や過激主義に関連する犯罪を犯した者には適用されないそうなので、前述の革命を起こそうとした日本人男性や、政権転覆を図ったとされるコレスニコワ氏などは対象にならないようです。
 年金受給者、身体障害者、深刻な慢性疾患を患っている人、未成年者、妊娠中の女性が恩赦の対象だそうです。また18 歳未満の子供を扶養している市民も対象ですが、 未成年者に対する犯罪を犯して服役中の場合は除外されるそうです。当然、児童に対する性犯罪で服役中の場合も恩赦の対象になりません。ベラルーシは小児性愛者の犯罪行為には法律が厳しいです。日本がゆるすぎるのかもしれませんが。


 ベラルーシの反政権派スベトラーナ・チハノフスカヤ氏(40)が共同通信の書面インタビューに応じ、「ウクライナの勝利だけが平和をもたらす」と述べ、ウクライナを支持する姿勢を示しました。そのことは以前にも発言していましたが、軍事行動でベラルーシ領を利用するロシア軍部隊や物資の鉄道輸送への妨害が十数件起きていることについて「必要な時にはさらに妨害の用意がある」と表明しました。つまり、ベラルーシ国内でのロシア軍への妨害活動をベラルーシ国外にいるベラルーシ野党が関与しているということです。


 水泳選手で五輪メダリストのアレクサンドラ・ゲラシメニャの裁判が今月行われます。しかし本人が国内にいないので、代わりに父親が裁判にかけられることになっていましたが、今日、裁判所は親ではなく本人を裁判にかけることが正しいと判断し、被告人不在のまま裁判を行うことを決定しました。
 ゲラシメニャ元選手は政府を批判する署名をし、その後リトアニアに出国。そこで反政権派のスポーツ選手だけを集めた野党ベラルーシ・スポーツ連帯財団を設立。その後この団体はベラルーシ政府から過激派認定を受けました。
 今日のニュースを読んでいたら、この財団は今もリトアニアに正式登録されたままで存在していますが、ゲラシメニャ氏は内部の意見の相違から、すでに脱退。今はリトアニアにも住んでいないそうです。ベラルーシのスポーツ界はどうなるのか心配ですね。

 

2022年12月7日。ウクライナ侵攻から288日目

2022-12-07 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月7日。
 今日は一日中雪が降っていました。

 ベラルーシ軍は今日から8日にかけて舞台と装備を移動させます。テロ対策の演習が目的だそうです。ウクライナに進軍するのではないかという懸念もありますが、どうでしょうか?
 移動期間中は特定の公道・地域を通る市民の移動などが制限されるほか、訓練目的の模造兵器の使用も計画されているそうですが、どの地域が影響を受けるのか、どのような形で演習が行われるのか報道されていません。
そこに住んでいる人たちだけが分かっていれば良いという考えです。(軍事機密に関わることなのであまり広く報道しない。)
 5日と6日にロシア国内へのウクライナ側のものと思われるドローン攻撃があったばかり、またロシア国防大臣がベラルーシを公式訪問したばかりのタイミングでの軍の移動です。


 ミンスクで中国の支援を受けて建設中のナショナル・サッカースタジアムで今日の午後8時頃、火災が発生しました。1000ヘクタールの敷地が延焼しています。死傷者はいません。
 来年完成予定のスタジアム(3万3000人収容)だったのですが、計画が大幅に遅れそうです。


 ロシア大統領は今日、同国が核兵器を使用するのは敵の攻撃に対応する場合のみだと述べました。
「我々は気違いではない。核兵器をカミソリのように振り回したりしない。」
とも述べました。


 5日と6日にはロシア内陸部にある軍用飛行場などがドローン攻撃を受けました。その直後にこの発言ですよ。
 ウクライナ政府は公式には、今回の攻撃はウクライナ軍によるものであると明言していません。
 長距離用ドローンをウクライナ側から飛ばすとしても数百キロも離れた場所です。ロシアの空の防衛はザルなのかと思われていますが、実際にはロシア国内にいてウクライナを支持するパルチザン(レジスタンス運動)をしている集団が行ったことではないでしょうか。
 どちらにせよ、ロシアが空からの攻撃を防げなかったことに変わりはありません。


 ロシアで製造困難に陥っているとい旅客機Tu214航空機の製造をベラルーシ国内で行うことになりそうです。
 半導体など部品はベラルーシで調達できるのでしょうか。


 キーウ市長は今日、ロシアによる重要インフラへの空爆が続けば、キーウでは今冬、電力や暖房、水の供給が断たれる可能性があり、「アポカリプス(世界の終末)的なシナリオ」も起こり得るという見方を示しました。
 暖房付きの避難所約500カ所を用意しているものの、キーウが全面的な停電に陥った場合、360万人の市民全員の収容は困難と指摘。現時点で避難の必要はないと強調しつつも、状況が悪化した場合に備え、避難の準備を整えるようキーウ市民に呼びかけました。
 今、日本など外国へ避難しているウクライナ人は何とかその場で冬を越してほしいです。
 ベラルーシにもウクライナから避難民が来ているのですが、到着当初は住む場所などをコルホーズなどから支援してもらい、一息つくのですが、言葉の壁もないのに就職先が決まらず、長期滞在できなくなって、経済的に困窮しているウクライナ人が今出てきているようです。
 今、ベラルーシは多くの若者世代が出国してしまい、人手不足に陥っているのですが、それでもなかなかうまく就職ができないようです。避難民ができる職種と求人されている職種のミスマッチが起きているようです。

2022年12月6日。ウクライナ侵攻から287日目

2022-12-06 | ベラルーシ旅行・長期滞在・留学注意情報
 2022年12月6日。
 早朝にロシアのクルスク州の空軍基地近くの燃料タンクが攻撃されたとするクルスク州知事のコメントをウクライナ側がSNSで紹介しました。ウクライナ側が関与している可能性があります。
 昨日のロシアの空軍基地2か所へのドローン攻撃についてウクライナ側は関与していたのか。ロシア国防省報道官は
「ウクライナはロシアの長距離航空機を無力化するために、ソ連製の無人機を使い、軍用飛行場の攻撃を試みた。」
と発言。ソ連時代にドローンは製造されていなかったので、あくまで無人機ということです。
 ニューヨーク・タイムズ紙は、ウクライナ政府高官が自国の関与を認めたと伝えました。


 ベラルーシ教育相によると、ベラルーシ人が外国の大学へ留学する場合、兵役義務を延期できない法律改正案が検討されているそうです。
 ベラルーシには18歳以上の男性は兵役義務がありますが、ロシアを含む外国へ留学しているベラルーシ人の学生は兵役義務の呼び出しを受けたときに、
「今、外国に住んでいるので帰国できません。留学期間が終わるまで待ってくれませんか。」
と延期を要請することすらできなくなる、ということです。
 つまり、外国の大学で勉強しているときにもある日、兵役義務に就いてくださいと母国の軍から連絡が来る可能性があり、来たらすぐに帰国して指示通り徴兵センターに行かないといけないということです。日本の大学に留学している人は飛行機の予約などどうすればいいのでしょう。
 ただし、ベラルーシ政府から国のプログラムで外国の大学へ留学に派遣されるタイプの留学生は、延期要請が許可されるそうです。
 この法案が成立するかどうかはまだはっきりしませんが、おそらくそうなるでしょう。
 確かに国からすれば、例えば祖国で戦争になったときに、のんきに外国で勉強している場合か、急いで祖国防衛のために銃を手に取るのが当然だろう・・・という考えに基づいているのだろうと思います。


 ベラルーシ国内に3店舗あったH&Mが全て閉店しました。完全撤退です。


 国際オリンピック委員会広報部長は昨日、ウクライナに侵攻したロシアと攻撃を支援したベラルーシ両国の選手について、国際大会から除外するように全競技の国際連盟や大会主催者に勧告した2月の制裁を現時点では解除しない方針を示しました。