YEAR3210

風に転がる迷走日記

WE ARE THE HOMELESS 2

2011-02-09 21:16:45 | 日記
新宿歌舞伎町、早朝。
道端には酔いつぶれたサラリーマンが沢山倒れている。
ヤマサン、ユージンはボルネオからやってきた自転車を
地球上で最大の文化だと信じて疑わないネーモヤンを
引き連れてその倒れている人々の財布を丁寧に奪っている。

ヤマサン
「世の中、不景気不景気だって騒いでるけど、どこが不景気なんだか
オレにはよくわからねーなあ」

ユージン
「そんなに無理してせかせか働かなくてもなんとかなりもんだよ、オトーサン」
そういいながら倒れている人の指輪をはずしている。

ヤマサンはサラリーマンを離れゴミ捨て場へ。

ヤマサン
「おれはよーお金よりこんなのの方がどきどきするうだよーなあ」

ユージン
「あに、ゆってったーよヤマサン、金があればなんでもかえっぺーよお」

ネーモヤン
「トーキョーマラソン、ナンバーワン トーキョーマラソンセカイイチ!」

普段の朝の仕込みの時間はいつもこうして過ぎてゆく。

必要以上に儲かってしまうので荒川までタクシーを飛ばしてしまう3人だった。
タクシーの中でユージンはいつものように缶チューハイをあおる。

こうして一日が始まる。

荒川の河川敷は本日も快晴。焚き火の煙は墨田のほうに流れている。


   作者 注 この物語は登場人物は実在の可能性がありますがストーリーはすべて創作によるものです。