YEAR3210

風に転がる迷走日記

空飛ぶUNKO

2011-02-19 20:08:00 | 日記
今使っているパソコンが超高齢者になったので
最新のパソコンを買った。そうは言いつつこのパソコンは
まだ動くのでこのまま使う。ご臨終まで使うつもりではいるのだ。
しかしいつポックリ逝ってしまうのか、わかりもしないので
パソコンを買った。ノートパソコンとは言いつつもかなり画面は
大きい。誰がノートパソコンと名づけたのかは知らないが
ノートではない。奥行きのことを省いたら電子レンジぐらいの
大きさだ。だからパソコンメーカーの方々はノートパソコン
という言い方改め、デンシレンジパソコンと言い換えたほうが
いいかもしれない。
新しく購入したパソコンは無線でつないでもらった。ムセン、つまり
無線である。センが無いのにインターネットが出来てしまう。
この技は誰が考案したのであろう。凄まじい業である。四の字がため
あるいは卍がために匹敵する技であろう。
おののいたのは、そのままインサツボタンに狙いを定めカチリとやると
その画面がインサツできてしまうところにある。
おれは大声を上げて感動した。それを尻目にセガレは寝転びながら
ポテトチップスを食べながら頬杖をつきながら「魔太郎が行く」を
読みながら。PSPをやりながら左足のつま先で
右足のふくらはぎを掻きながら、当然だろうという顔をしている。
時代を変えるのは人間だが人間の感性も変えてしまうのも時代である。
昭和生まれのオレはおののくしかない。平成生まれのセガレは当たり前
のことである。
この奇跡をオレは確認にいそしんだ。パソコンと同属にあるおかしな
機械、プリンタークンは生後三年。時代の流れの激しい昨今、すでに
中年の域に達している。このプリンターのスイッチを入れるとまず最初に
するのがウォーミングアップである。インクごと2往復する。これは
何の意味があるのだろう。捻挫や骨折が怖いのだろうとオレはにらんだ。
そしてその無線パソコンである。インサツスイッチを押すと既設の
パソコンを介してインサツしてしまうのである。オドロキでありますね。
無線パソコンのインサツスイッチを押すとまず最初にプリンターが
少しだけ反応する。ガチリ…。それからまたしばらくおとなしくなる。
信用していないオレは隣の小部屋のプリンターを確認に行く。
真夜中、寝付いた頃に携帯にメールを送ってきてその直後に今メールを送ってあり
ますと電話してくる大ばかやろうのナユキクンと同じ行為である。
プリンタークンはしばらくわが身に何が起きたのか考え悩んでいる。ココロ
の整理が出来た頃、おもむろにインクが動き出すのだ。ガチリ・・・
カシャ、・・・ウイーン、ジージージーてなかんじであるがそれがもどかしい。
そして何度かのウォーミングアップでインクだけが動く。なかなかはじまらない。
そしてしばらくの沈黙の後にやっと印刷が始まるのである。
オレは不思議でならない。セガレは当然という顔をしている。これぞジェネレーション
ギャップであろうか。おれは悔しいのでプリンタークンを困らせてやろうと思い
UNKOと一言書いてインサツを押した。プリンターはそれの反応してその言葉を
紙に書いた。オレはもう一度今度はUNKOという文字を千文字入力してインサツ
を押した。するとプリンタークンは迷うことなくその文字をインサツしたのである。
線の無いパソコンから空中を伝わってUNKOという文字が順番に古いパソコンに送られる。
そしてそこから今度は線を渡ってその文字がプリンタークンに届けられる。
従順なプリンタークンは何のためらいもなく命令された文字をインサツしやがる。
これは空中をUNKOという文字が千回も飛び回るということになる。途中文字の順番が
入れ替わるカノーセーだってあるはずだ。無線だし。ONKUだとかUKNOだってあるかもしれない。しかしそんなことも無い。ソーユーことを話すとセガレはあきらかに
ケーベツのマナザシでオレを見上げていた。その口から青海苔せんべいがはみ出していた。そしてプリンタークンはあいかわらずジージーと凝ってしまった駆動部の
運動に励むのである。その行動は友達のNEMOYANに似ている。