隅田川の河川敷、涙橋のたもと、屋台のおでんや「平木屋」は仕込みに忙しい。
午後四時、その界隈のホームレスがそろそろいっぱい引っ掛けに来る時間だ。
その忙しいさなか、保険屋イセザワはその土手のダンボールハウスに住む、
アメリカ人のマイクに対してかなり強引に保険の勧誘をしている。
マイク「オレガシンデモオレニハイッセントノカネモハイラネエ、ダカラオレハソレニハ ハイラナイケドネ」
イセザワ「何をおっしゃいますか。あなたにはレッキとしたフィアンセ、ドラミ・ファ ーがいるじゃないですか。彼女に保険金の受け取り人になっていただければ 立派なハカが立ちますよ」
マイク 「ハカハジュジカニナルノカ?」
イセザワ「もちろんなります。あ、マスター、ハンペンとタマゴ、それからぎゅースジ ちょうだい」
平木 「・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、・・・・・・・・・・・・・・ ハンペンと、・・・・・タマゴ・・・・ぎゅースジですか・・はいよ」
そこに仕事を終えたヤマサンとユージが帰ってくる
イセザワ「おかえりー、あれ、ネーモヤンはどうしたの?行くとき一緒だったんじゃなか ったっけ?
ヤマサン「やつは熱海までトレーニングだとか言いながら自転車で行っちまった」
イセザワ「またか。熱海か。一号線って結構車、はげしいよねえ」
ヤマサン「あそこはよートラックが多いから自転車で走っちゃあぶなくてしょーないね」
イセザワ「(笑い)」
マイク 「クルマニハネラレテシネバイートオモッテルンダナ」
イセザワ「そ、そんなことないさあ。ばかなこと言わないで」
マイク 「デモホケンキンノウケトリニン、イセザワサンにナッテイルトカキイテアリマ スケド?」
イセザワ「一応、形式的なもんよ。ねえマスター、カラシがないわ」
土手の向こうからヒヤトイの土木作業を終えた国男がやってくる。ぶら下げたレジ袋の中は東スポとラベルをはがしたペットボトル。首にはもともと白い黄色いタオル。一日に数回、職質される。いつもそれが自慢話になっている。東スポの風俗情報がいつも楽しみで必死に働いている。
国男 「ヘイベイビー、オーケーベイビー、イセザワちゃん、またなんかそそのかしてん のか。おれのこないだのニューインの保険金、まだおりねえのかよ。早くしろ よ」
イセザワ「国さん、こないだも言ってあるけど、性病はなかなか本部がいい返事しないの
よ。もう少しこうしょうしてみるからさあ」
(保険金はとっくに下りてイセザワの口座にある。)
午後四時、その界隈のホームレスがそろそろいっぱい引っ掛けに来る時間だ。
その忙しいさなか、保険屋イセザワはその土手のダンボールハウスに住む、
アメリカ人のマイクに対してかなり強引に保険の勧誘をしている。
マイク「オレガシンデモオレニハイッセントノカネモハイラネエ、ダカラオレハソレニハ ハイラナイケドネ」
イセザワ「何をおっしゃいますか。あなたにはレッキとしたフィアンセ、ドラミ・ファ ーがいるじゃないですか。彼女に保険金の受け取り人になっていただければ 立派なハカが立ちますよ」
マイク 「ハカハジュジカニナルノカ?」
イセザワ「もちろんなります。あ、マスター、ハンペンとタマゴ、それからぎゅースジ ちょうだい」
平木 「・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、・・・・・・・・・・・・・・ ハンペンと、・・・・・タマゴ・・・・ぎゅースジですか・・はいよ」
そこに仕事を終えたヤマサンとユージが帰ってくる
イセザワ「おかえりー、あれ、ネーモヤンはどうしたの?行くとき一緒だったんじゃなか ったっけ?
ヤマサン「やつは熱海までトレーニングだとか言いながら自転車で行っちまった」
イセザワ「またか。熱海か。一号線って結構車、はげしいよねえ」
ヤマサン「あそこはよートラックが多いから自転車で走っちゃあぶなくてしょーないね」
イセザワ「(笑い)」
マイク 「クルマニハネラレテシネバイートオモッテルンダナ」
イセザワ「そ、そんなことないさあ。ばかなこと言わないで」
マイク 「デモホケンキンノウケトリニン、イセザワサンにナッテイルトカキイテアリマ スケド?」
イセザワ「一応、形式的なもんよ。ねえマスター、カラシがないわ」
土手の向こうからヒヤトイの土木作業を終えた国男がやってくる。ぶら下げたレジ袋の中は東スポとラベルをはがしたペットボトル。首にはもともと白い黄色いタオル。一日に数回、職質される。いつもそれが自慢話になっている。東スポの風俗情報がいつも楽しみで必死に働いている。
国男 「ヘイベイビー、オーケーベイビー、イセザワちゃん、またなんかそそのかしてん のか。おれのこないだのニューインの保険金、まだおりねえのかよ。早くしろ よ」
イセザワ「国さん、こないだも言ってあるけど、性病はなかなか本部がいい返事しないの
よ。もう少しこうしょうしてみるからさあ」
(保険金はとっくに下りてイセザワの口座にある。)