丼季報亭「8万時間の休息」

旅の記録や季節の便りそれに日々の思いを軽いトーンで綴ってみました。

593. 草花に朝露が宿りはじめる頃20年ぶり50本超えと史上最年少記録達成

2022-09-06 09:17:07 | 季節の便り

 

あさがお2_page-0001.jpg

燕党に“村神”と崇められる怪物がついに歴史の扉を開きました。 
 ヤクルトの村上宗隆内野手(22)が2日、中日戦で中日の大野雄大投手(33)から50号3ランを放ち、日本人選手としては、2002年の松井秀喜氏(当時巨人)以来20年ぶり史上6人目(外国人選手を含むと10人目)となる50号を達成。 

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 松井と同じ55番を背負い 松井と同じ50本を超えたのは嬉しい快挙。 そして何よりもこの先に大いなる期待を抱かせるのは 22歳7か月での到達は、1964年に王貞治氏が記録した24歳3か月を抜き史上最年少記録であること。

 4日には51号を放ちすでに松井秀喜氏の記録を上回っていますが 残り22試合で本塁打数はどこまで伸びるのか。日本記録はヤクルトOBウラディミール・バレンティン(38)が2013年に打ち立てた60本。敬遠が異常に増えており 王貞治氏の55本の記録をまず超えられるかどうかです。

そうこうしているうちに 季節は白露(はくろ)、二十四節気の第15。 八月節(旧暦7月後半から8月前半)。

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白露(はくろ)とは、夜中に大気が冷え、草花や木に朝露が宿りはじめる頃。
降りた露は光り、白い粒のように見えます。日中の暑さも和らぎはじめ、だんだんと秋の気配が深まっていきます。

大気が冷えてきて、露ができ始めるころ。『暦便覧』では、「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」と説明しています。

白露 七十二候

 

白露 初侯 9月7日〜9月11日頃
草露白 くさのつゆしろし
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草花の上に降りた朝露が、白く涼しく見える頃。夏から秋への変わり目です。「露が降りると晴れ」という言葉があり、朝霧は1日の天気を伝えてくれます。

白露 次侯 9月12日〜9月16日頃
鶺鴒鳴 せきれいなく
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鶺鴒の声が響きわたる頃。鶺鴒は水辺を好む鳥のため、川の上流域に行くほど多く見られます。町なかでは、あまり見かけられないかもしれませんが、民家の軒下などにも巣を作ります。

白露 末侯 9月17日〜9月21日頃
玄鳥去 つばめさる
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暖かくなる春先に日本にやってきたツバメが、暖かい南の地域へと帰っていく頃。また来年の春先には戻ってくるので、しばしの別れとなります。

二十四節気は、小寒・大寒・立春・雨水・啓蟄・春分・清明・穀雨・立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑・立秋・処暑・白露・秋分・寒露・霜降・立冬・小雪・大雪・冬至

白露  旬のもの 果物 梨 なし  
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シャリシャリとした食感がくせになる梨。


日本で栽培されている果物の中では最も古く、
弥生時代の遺跡からも梨の種が見つかっています。
枝がついていた頭よりも、お尻に甘みが詰まっています。

白露  旬のもの 魚 秋刀魚 さんま
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秋の味覚の代表である秋刀魚。


美味しい秋刀魚は皮がピンと張り、背が青黒く光っています。
頭から背中にかけて盛り上がり、口先が黄色をしているのは脂が乗っているあかしです。

白露  旬のもの 野菜 南瓜 かぼちゃ
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おかずにもお菓子にも使えるかぼちゃ。


かぼちゃには免疫力を高めるBカロテン、冷え症改善によいビタミンEが多く含まれて
いるので、季節の変わり目であるこの時期にぴったりです。

白露  旬のもの 花 鶏頭 けいとう
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ニワトリのとさかのような花を咲かせることから、この名前がつきました。
トサカ系、久留米系、キルドシー系、プルモサ系と4つの系統に分かれており、草丈や花の形は様々です。

白露  行事 中秋の名月 
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旧暦の8月15日は満月にあたり、「中秋の名月」または「十五夜」と呼びます。
ちょうど里芋の収穫時期でもあるので「芋名月」とも呼ばれます。
日本では月見団子やすすきをお供えしますが、地域によっては芋や栗も供えられます。

この項  出典: 暦生活  および ウイキペディア
https://www.543life.com/season/hakuro





閑話休題 : 陰陽五行説



  核家族化が進み 三世代家族の同居が少なくなることで 祖父や祖母から 教えを受けることが少なくなっていった。 その最たるものが 暦のみかたではないか。 長幼の序と並び 現代社会ではすっかりなりを潜めたもののひとつである。

 前に述べた「土用の丑の日」についての 記事の中で 土用(どよう)とは、各季節の終りの約18日間のことで、これは五行思想に基づく季節の分類の一つであると記述した。 

 古来日本人は 暦を見て物事の判断基準としてきたが、最近は冠婚葬祭のような催事でもあまり気にしなくなった分野である。

そもそも、「土用の丑の日」の 土用について

古代中国の五行思想(万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるとする思想)では、『春』『夏』『秋』『冬』にそれぞれ『木』『火』『金』『水』が割り当てられ、季節の変わり目を『土』(土用)としている。

したがって土用は夏だけでなく、次のように春夏秋冬それぞれにある。
春の土用 … 立春の前の約18日間
夏の土用 … 立夏の前の約18日間
秋の土用 … 立秋の前の約18日間
冬の土用 … 立冬の前の約18日間
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「丑の日」とは?
数字と動物とを結びつけたのが以下の十二支。

子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)

十二支は年だけではなく、月や日にも用いられ、1日目が「子」、2日目が「丑」、3日目が「寅」と続いて12日で一巡し、13日目には「子」にもどる。したがって、約18日間の土用の間には、丑の日が1回だけの場合と2回の場合とがある。これが今年は
土用の丑が2回あった理由である。

土用の丑の日になぜ「うなぎ」?

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土用の丑の日にうなぎを食べるようになった由来として、巷間でよく言われているのは「平賀源内」説です。

 言わずと知れた江戸時代に出現した日本のレオナルドダビンチ 平賀源内は江戸中期の本草学(薬物に関する学問)者で戯作者。 うなぎは冬が旬なため、鰻屋では夏になると売り上げが落ちていたそうで、とある鰻屋からそのことで相談を受けた平賀源内が、「丑(うし)の日に『う』のつくものを食べると良い」という伝承を引き合いに出し、「本日丑の日」と書いたポップを貼りださせた。

すると売り上げが上がり繁盛したため、ほかの鰻屋も真似るようになり、土用の丑の日にうなぎを食べるという風習が出来たというもの。この説は有名だが、史実かどうかはわかっていない。ただ、江戸時代からの習慣であることは、間違いない。

さて ◆陰陽五行説の基本 は、木:もく、火:か、土:ど、金:こん、水:すい の五行にそれぞれ陰陽(甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸)二つづつ配する。(金は「きん」でなく「こん」と読ませる)

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◆陰陽とは: 甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸、を指し これを十干という。
 音読みでは、こう、おつ、へい、てい、ぼ、き、こう、しん、じん、き、と読む。

 音読みでは陰陽と五行にどう対応しているか分かりにくい。 訓読みにすると、甲:きのえ、乙:きのと、丙:ひのえ、丁:ひのと、戊:つちのえ、己:つちのと、庚:かのえ、辛:かのと、壬:みずのえ、癸:みずのと、となり、五行が明解になる(かのえ、かのと、は金)。

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 陰陽は語尾の「え」が陽、「と」が陰である。 「えと」 の呼び名はここに由来する。 語源は「え」は兄、「と」は弟である。「えと」は本来、十干ないし干支の呼称だった。きのえ、は「木の陽」という意味。

十二支にも五行が配されている。その前提として、四季に対応する五行は、春が木、夏が火、秋が金、冬は水である。 土はどこへ来るかというと、各季節の最後の月である。

 四季の変化は五行の推移によって起こると考えられた。また、方角・色など、あらゆる物に五行が配当されている。そこから、四季に対応する五行の色と四季を合わせて、青春、朱夏、白秋、玄冬といった言葉が生まれた。詩人、北原白秋の雅号は秋の白秋にちなんだものである。

 平賀源内の機転ですっかり有名になった「土用の丑の日」は夏の最終月(土の月、土用)の丑の日(丑は土の五行)ということである。

各季節に十二支を配すると、
春は、二月寅、三月卯、四月辰(五行は木、木、土)
夏は、五月巳、六月午、七月未(五行は火、火、土)
秋は、八月申、九月酉、十月戌(五行は金、金、土)
冬は、十一月亥、十二月子、一月丑(五行は水、水、土)、となる。

 陰陽五行思想(いんようごぎょうしそう、おんみょうごぎょうしそう)とは、中国の春秋戦国時代ごろに発生した陰陽思想と五行思想が結び付いて生まれた思想のことであるが 二つの組み合わせによって、より複雑な事象の説明がなされるようになったのである。

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 この項【出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』】
五行思想(ごぎょうしそう)は、古代中国に端を発する自然哲学の思想で、万物は木・火・土・金・水の 5 種類の元素から成るという説である。また、5種類の元素は、互いに影響を与え合い、その生滅盛衰によって天地万物が変化し、循環する、という考えが根底に存在する。
◆五行とは:
木(木行):木の花や葉が幹の上を覆っている立木が元となっていて、樹木の成長・発育する様子を表す。「春」の象徴。
火(火行):光り煇く炎が元となっていて、火のような灼熱の性質を表す。「夏」の象徴。
土(土行):植物の芽が地中から発芽する様子が元となっていて、万物を育成・保護する性質を表す。「季節の変わり目」の象徴。
金(金行):土中に光り煇く鉱物・金属が元となっていて、金属のように冷徹・堅固・確実な性質を表す。収獲の季節「秋」の象徴。
水(水行):泉から涌き出て流れる水が元となっていて、これを命の泉と考え、胎内と霊性を兼ね備える性質を表す。「冬」の象徴。



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2 コメント

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Unknown (愕然草)
2022-09-06 21:07:16
いつも季節の便りをありがとうございます。
何気なく眺めている朝顔が実に多彩なのに驚かされています。写真の朝顔はいずれも形が良いですね。
今日も昼間は30度超えで、その暑いこと。しかし確実に朝晩は涼しくなってきましたね。近くの虫もときどき鳴き始めました。
今朝は悪夢を見て、嫌だなあと想っていたら、心配した通り、不愉快なことがありました。気分が晴れぬまま帰宅して、録画していたエンゼルズ戦を観て、大谷翔平君の大活躍でもやもやが一挙に晴れました。単純ですね。まあ今年はMVPなどとは言わず、最後まで完走して、規定投球回数に達してもらいたいですね。
仰る通り、村上もすごいですね。ああいうぽっちゃり型の強打者というのは愛嬌があってよろしいですね。怪我もしにくいように思え、王さんを超えるのを今から楽しみにしています。途中で大リーグに行くようなら、それはそれで楽しみですが。
ではまたお元気でお過ごし下さい。
返信する
Unknown (丼季報亭)
2022-09-13 10:00:19
愕然草さん

いつもコメント書き込みありがとうございます。

朝顔は すべてが 円形や5角形のものばかりでなく写真掲載しているものは2.3件に一個くらい選択したものです。概して大輪は完全円形を得るのは困難を伴います。 すべてが完全だと編集時間を8割以上削減できますがそうもいきません。

今年は種子を入れ替えた初年なので多種多様ですが、今年分の種子がどれだけとれるのかで来年咲く銘柄が決まります。これからが正念場です。

朝顔の写真編集と 翔平君や村上君の活躍に メリハリと元気をもらっています。

もうじき秋分です、10月から 投稿のペースを少し変える所存です。飽きさせない程度にしたい思っています。

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