暦(こよみ)は中国から朝鮮半島を通じて日本に伝わりました。
大和朝廷は百済(くだら)から暦を作成するための暦法や天文地理を学ぶために僧を招き、飛鳥時代の推古12年(604)に日本最初の暦が作られたと伝えられています。(日本最古の歴史書である「日本書紀」の欽明天皇14年(553)6月の条に、百済から「暦博士」を招き、「暦本」を入手しようとした記事があります。これが、日本の記録の中で最初に現れた暦の記事です。)
中国から日本に渡ってきた『太陰暦』(新月の日を1日としてひと月を定めたもの)を 季節を記録するものとしてを用いていました。
それを春夏秋冬で二十四分割したものを、二十四節気(にじゅうしせっき)と呼びます。この場合、一年は二十四節気の「立春」から始まり「大寒」で終わります。季節をより身近に感じることのできるのが、二十四節気です。 二十四節気の23番目が小寒・24番目が大寒で寒さが最も厳しくなるころです。
小寒から節分までの三十日間のことを「寒の内」といい 寒が明けると立春になります。
『暦便覧』では「冷ゆることの至りて甚だしきときなれば也」と説明しています。
武道ではこのころ寒稽古が行われます。
大寒のころは雪が降りやすい時期ですが、寒波襲来の時期に降雨があると雪に変わり積雪します。
2年前の1月初旬は小寒のころ積雪がありました。(写真は2021年の積雪です。)
次の立春が1番目となり、立春を迎えると暦のうえでは春になります。大寒の最終日(立春の前日)が、豆まきでおなじみの節分です。
旧暦のころは、立春が新しい年の始まりを意味していたので、節分の豆まきは年越しの行事にあたるわけです。2023年の「節分」は、2月3日(金)です。
「立春」が固定された日でないため「節分」は2月3日と決められているわけではありません。「節分」は季節の節目のことです。
そのため、「節分」は毎年「立春」の前日に行われています。
2023年の大寒は、1月20日から2月3日です。
七十二候
さて 『七十二候(しちじゅうにこう)』 とは これも古代中国で作られた季節を表わす方法の1つです。おおざっぱな季節ではなく、1年を72分割しているのでより細かい変化がわかるものになっています。
各七十二候の名称は、気象の動きや動植物の変化を知らせる短文になっています。
中には、「雉入大水為蜃」(キジが海に入って大ハマグリになる)のような実際にはあり得ない事柄も含まれています。
古代中国で使われていた暦は 『太陰暦』 といいます。 現在では世界各国『太陽暦』が一般的であり、このため二十四節気と若干のずれを感じるのです。
二十四節気 24番目「大寒」の 七十二候(70候・71候・72候)は それぞれ次の通りです。
70. 初侯 1月20日〜1月24日頃 欵冬華 ふきのはなさく
凍てついた地面に蕗の花が咲き始める頃。地面には雪が積もり、強い寒さが襲ってくる時期ですが、草花は春に向けて着実に動き出しています。
71. 次侯 1月25日〜1月29日頃 水沢腹堅 さわみずこおりつめる
沢の水が氷となり、厚く張りつめる頃。この時期に、一年での最低気温の記録がでることが多く、氷点下に達する地域も多くみられます。
72. 末侯 1月30日〜2月3日頃 雞始乳 にわとりはじめてとやにつ
鶏が春の気を感じ、たまごを産み始める頃。自然な状態の鶏は、日照時間が長くなるにつれ、産卵率が上がっていくため、春から夏にかけてたくさん卵を産みます。
(注:掲載記事中 暦に関しては ①LOVEGREEN ②日本の暦 ③暦生活 ④ウイキペディア など多数を参照のうえ 引用しています)