週末の昼下がりのことです。 買い物の帰りに近くの歯科医の前で 人の良さそうな青年と、通りがかりのオバサンが なにやら深刻そうに話し合っています。
ふと 青年の足元を見ると巣から落ちたのか、まだ飛べないツバメの雛が一羽 所在なげにしています。
見上げるとおよそ3.5メートルの軒先にツバメの巣があり、3羽の雛が親の帰りを待ってにぎやかにさえずっていました。「あれから落ちたのか?それとも、落とされたのかなあ?それとも飛行訓練か?」
オバサンが 「このまま道端でいると 踏み殺されるか犬猫の餌になってしまう。可哀想だよ。」青年は「通りかかったら誰かがビニール袋に入れてここにかけてあったのですが・・・。」
すぐさま歯科医正面にあるクリーニング屋に飛び込んだもののなじみの女将さんはお留守。パートのオバサンらしい人が「脚立はありません。隣のお蕎麦屋さんと相談してくれます?」
埒があかないので、急遽自宅に戻り管理人室で脚立を借用。管理人さんと歯科医の場所へと急ぎました。 しばらく悩んだ青年は雛を新聞受けに隠して立ち去ろうとしているところでした。
脚立を組み立て 足元を抑え青年が上に昇って巣に雛を返そうとしますが、残り30センチばかり届かないのです。「脚立の位置を直近まで動かすから今度は、雛を巣に向かって投げてみたらどう?」悪戦苦闘すること10分。
何度も失敗の末に、ツバメの雛は無事巣に返されたのです。関わった三人ともにホッと安堵しましたが、青年が一番満足げにしています。「やったね。やれば出来るね。」 思わず「君はいい奴だねえ。いいことしたねえ。きっといいことあるよ。」
少し微笑んだ青年は 足早に駅に向かって歩いていきました。 管理人さんは脚立を束ねて管理人室に戻り、私はいつもどおり川端の散歩に出かけました。
翌朝 ツバメの巣を見上げると そこには三羽の雛しか見つかりません。 また落とされたのか、あるいは巣の中でうずくまっているのか どうなっちゃったんでしょうか?
これから南の島まで数千キロの航程を飛んで還るツバメたちの試練はこれからなのです。
少しでも 飛べそうになると 歩き始めた人の子同様 お子さんお孫さんには 親も目が離せませんねえ。
ベランダで毎日芳香を放っていたゴールデンカサブランカも ほぼピークを過ぎ、次いでピンクカサブランカが開花目前です。
今日も お立ち寄りいただき 有難うございました。
あの雛は どうも 飛行訓練で 落っこちたみたいですし・・・・。
今日現在 巣は空っぽですから
みんな 成長して 南の国へと
飛んでいったんでしょうね。
そう 思うことにしました。
丼
ありがとうございます!
でも、姿が見えないのは気になりますね!
どうしたのでしょうか~?