●"食糧費チーム"追加。更なるタコ部屋化
旅費不適正支出に関する調査が進む中で、おおよその実態と不適正額総額がおぼろげに見えるかのような佳境に入った10月の半ば、旅費に加えて「食糧費」についても再調査を行うことが調査委員会において決定された。食糧費とは、有り体に言えば、外部から有識者等をお招きして会議など行う際に供される茶菓子や弁当代、または職員が災害など緊急事態等で夜間対応する時のための夜食代などの支出費目である。
旅費の調査において、その一部が食糧費的な支出に流用されていることが見受けられたため、食糧費のあり方を検討するため、その執行実態を把握することを主眼に、前回調査では殆ど行われなかった懇談の相手方・会合場所への確認などをしっかりと行うことになったのだ。
それを聞いて我々調査班スタッフはゲンナリである。ガランとした広い会議室で3人プラス管理職1人でスタートした旅費調査班は、全職員による自己点検の結果取りまとめや、300近い職場の管理職へのヒアリング、1万件を越える郵送による宿泊先等調査など累次の作業増により、異動や兼務の人事発令による人員増が続き、常に10人以上が詰めて作業をしていたが、それでも私など"スタメン"組の一人当たりの負荷と疲労感は相当なものに蓄積していた。そこに食糧費の調査も上乗せになるとパンクは必至と思えた。
そんな状況はさすがに上層部からも把握されていて、急遽、「食糧費担当チーム」が増設されることになった。総括する副参事1名と主任ら4名による編成で、メンバーを見ると、財政課、人事課、出納管理課の経験者からの精鋭だ。どうやら我々"旅費チーム"が世話を焼かなくても自律的に機動してくれそうで頼もしい。私は大きな安堵を感じて自らの旅費不適正支出額の全体集計にいよいよ注力していけた。
食糧費班も同じ会議室の中に設置されたから、会議室はいよいよ資料と人の多さで過密になってきた。日に日に寒くなる冬の足音が聞こえそうな時季に入り、特に作業場である会議室は信濃川に面して海風の当たりが強い北側角に配置されていたので、室内は庁舎内でも最も寒くなりがちな部屋の一つであったが、短期集中型の調査作業に追われる職員達の人いきれによるムンムンとした空気も増員で更に熱を上げ、ワイシャツ腕まくりでも暑いくらいになっていた。
調査終盤には毎日のように深夜に及ぶ残業疲れも重なり、昼休みはもちろん作業の隙間を見つけては、壁際に会議用椅子を4~5台並べたのをベッドよろしく仮眠する者も散見されるようになってきた。「ああ、こういうのをタコ部屋って言うのかな…」。仮眠入りで薄れゆく意識の中でふと思う私であった。
(「人事課行革班8「食糧費チーム追加。更なるタコ部屋化」編」終わり。「人事課行革班9「不適正額の判明。深夜の会議室で独り」編」に続きます。)
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