西京極 紫の館

サッカー観戦、映画や音楽鑑賞、読書などなど、
日々のなんやらかんやらを書いてみようかな、と♪

十一人の賊軍  監督/白石和彌

2024年11月14日 20時17分09秒 | 西京極シネマ
【主演】
 山田 孝之
 仲野 太賀
 阿部 サダヲ
 尾上 右近
 鞘師 里保

【ストーリー】
1868年、旧幕府軍と新政府軍(官軍)の間で争われた戊辰戦争。その最中、奥羽越列藩同盟に属する越後・新発田藩では官軍と戦うか、寝返るべきかで藩論が二分されていた。新発田藩・溝口内匠は藩の存続の為、藩に忠誠を誓う剣術道場の主・鷲尾兵士郎らに密命を与える。それは十人の罪人たちを率いて新発田に迫る官軍を国境の砦で迎え撃ち、守り抜けというものであった。見事砦を守り抜けば無罪放免とするとの約束を罪人たちは信じるが…

【西京極の評価】
先日観た『シビル・ウォー』もそうなんだが、戊辰戦争も謂わば江戸末期に起こった“シビル・ウォー(内戦)”である。いつの時代も内戦ってのは凄惨なもので、敗者はもちろん勝者側にも大きな傷が残る。本作も結局どこにも本当の意味で勝者がいない話になっていて『七人の侍』のようなカタルシスはない。やたら首が飛ぶので最初こそ感じた衝撃も終盤は麻痺してしまった。ただ鷲尾兵士郎を演じた仲野太賀の鬼気迫る殺陣と、千原せいじやナダルらお笑い芸人たちの好演は意外にも見もの。

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆☆★★
 演出/演技 ☆☆☆☆★
 映像    ☆☆☆★★
 音楽/音響 ☆☆☆☆★

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動物界  監督/トマ・カイエ

2024年11月13日 20時57分32秒 | 西京極シネマ
【主演】
 ロマン・デュリス
 ポール・キルシェ
 アデル・エグザルコプロス

【ストーリー】
近未来。原因不明の突然変異により、人間の身体が徐々に動物と化していく奇病が蔓延していた。さまざまな種類の“新生物”は凶暴性を持つため施設で隔離されており、フランソワの妻ラナもそのひとりだった。ある日、新生物たちの移送中に事故が起こり、彼らが野に放たれてしまう。フランソワと16歳の息子エミールは行方不明となったラナを捜すが、次第にエミールの身体に変化が起こり始め…

【西京極の評価】
邦題とはちょっとイメージが違ってフランス映画らしい抒情的な映画。ケモナーになる者となれない者との関係は、移民問題だったり、宗教・民族の紛争であったり、コロナパンデミックであったり、国家の分断であったりと色々な社会問題のメタファーである。理解出来ない存在と共存出来るのか?なんだけど果たして…。ゲテモノホラーと食わず嫌いにならず思春期の旅立ちを描いた映画として観て欲しい。

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆☆★★
 演出/演技 ☆☆☆☆★
 映像    ☆☆☆★★
 音楽/音響 ☆☆☆★★

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ヴェノム ザ・ラストダンス(吹替版) 監督/ケリー・マーセル

2024年11月10日 21時48分19秒 | 西京極シネマ
【主演】
 トム・ハーディ(エディ/ヴェノム 声:諏訪部順一/中村獅童)
 キウェテル・イジョフォー(ストリックランド 声:斉藤次郎)
 ジュノー・テンプル   (ペイン博士 声:恒松あゆみ)
 リス・エバンス     (マーティン 声:内田直哉)
 スティーブン・グレアム(マリガン刑事 声:森川智之)

【ストーリー】
エディと一心同体となって強敵カーネイジを倒し、世界の危機を救ったヴェノム。エディとヴェノムは深い信頼関係で結ばれたバディとなり、見事なチームワークで敵を倒していく。そんな彼らは、シンビオートを極秘に研究する施設に侵入したことで特殊部隊に追われる羽目になってしまい、さらには地球外から飛来した新たな脅威と対峙することになるが…

【西京極の評価】
ヴェノム3部作の完結編。冒頭エディとヴェノムのイチャイチャから始まり、ストリックランド率いる特殊部隊の追跡を逃れるロードムービーに。終盤の展開は意外にもイイ話でかなり涙腺を緩まされた。とにかく今作のヴェノムは徹頭徹尾イイ奴なので、これで終わりって事はないと信じたい。当然の事ですがスタッフクレジットが終わっても絶対席は立たないで!

【総合評価】 ☆☆☆☆★(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆☆☆★
 演出/演技 ☆☆☆☆★
 映像    ☆☆☆☆★
 音楽/音響 ☆☆☆☆★

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トラップ  監督/M・ナイト・シャマラン

2024年11月07日 22時43分46秒 | 西京極シネマ
【主演】
 ジョシュ・ハートネット
 アリエル・ドナヒュー
 サレカ・シャマラン
 ヘイリー・ミルズ
 アリソン・ピル

【ストーリー】
クーパーは溺愛する娘ライリーのため、彼女が夢中になっている世界的歌手レディ・レイブンが出演するアリーナライブのプラチナチケットを手に入れる。クーパーとともに会場に到着したライリーは最高の席に大感激の様子だったが、クーパーはある異変に気づく。会場には異常な数の監視カメラが設置され、警察官たちが会場内外に続々と集まっているのだ。クーパーは口の軽いスタッフから、指名手配中の切り裂き魔についてのタレコミがあり、警察がライブというトラップを仕組んだという情報を聞き出すが…

【西京極の評価】
事前の広報レベルで「主役のクーパーが切り裂き魔」は周知された上での鑑賞。では一体どこがどんでん返しのネタになるのかと思えば…まさかまさかの…(でネタバレになるのでココでは書きません)。う~ん、ソレは期待したのと違う。シナリオは穴だらけだし、回収されない思わせぶりな伏線だらけ。見所はジョシュ・ハートネットの豹変っぷりか?あとはレディ・レイブンを演じているのがシャマランの実娘って…娘自慢かよ!?京都府内で公開館がたった1館ってのも頷けるわ。

【総合評価】 ☆☆★★★(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆★★★
 演出/演技 ☆☆☆★★
 映像    ☆☆★★★
 音楽/音響 ☆☆☆★★

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八犬伝  監督/曽利文彦

2024年10月31日 00時04分32秒 | 西京極シネマ
【主演】
 役所 広司
 内野 聖陽
 土屋 太鳳
 磯村 勇斗
 黒木 華
 寺島 しのぶ
 渡邊 圭祐
 河合 優実

【ストーリー】
人気作家の滝沢馬琴は、友人である絵師・葛飾北斎に、構想中の新作小説について語り始める。それは、8つの珠を持つ「八犬士」が運命に導かれるように集結し、里見家にかけられた呪いと戦う物語だった。その内容に引き込まれた北斎は続きを聴くためにたびたび馬琴のもとを訪れるようになり、2人の奇妙な関係が始まる。

【西京極の評価】
『南総里見八犬伝』を“虚”とした物語と、作者・滝沢馬琴がそれを創作するメイキングの“実”パートを交互に見せていく構成は、山田風太郎の原作小説と同じ。『八犬伝』パートはどうしても軽く面白味に欠けるが、そこを役所馬琴と内野北斎の演技で補っている感あり。映画のクライマックスは馬琴が芝居『四谷怪談』を観劇し、舞台裏で立川談春演じる鶴屋南北と問答をする場面。このシーンだけでも観る価値はあります。

【総合評価】 ☆☆☆★★(満点は☆5つ)
 ストーリー ☆☆☆★★
 演出/演技 ☆☆☆☆★
 映像    ☆☆★★★
 音楽/音響 ☆☆★★★

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