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SPECTACLE DIARY

かわいいお客様や今日あった症例などを紹介しています

不定愁訴のオンパレード

2013年04月11日 00時26分15秒 | インポート

今回来店してくださった方は

初めてメガネを掛ける40代後半の女性Aさん。

Aさんは仕事でよく近くを見たり、パソコンも常時ではないが使用している。
今回近くが見えにくいということで近用メガネを希望された。

来店された時から印象として

かなりしんどそうな感じにみえた。

検査の前に問診をとらせてもらい

その問診票を見て驚いた。

なんと
体の状態を尋ねている項目が

囲んだ〇のオンパレードだったからだ。


首こり、肩こり

頭痛

めまい

ピントフリーズ

飛ばし読み

乗り物酔い

物が2重に見える時がある

腰痛

胃腸が弱い

疲れやすい

といった内容だ。

こういった症状は2年前位からあったそうだ。


機械で計り、瞳孔間距離、利目(R)、遠方カバーテストで眼の動きを確認(外斜位)

そして検査に入り結果が下記の通りだ。

R=0.8(1.2×S+0.75D C-0.50D AX90)

L=0.7(1.2×S+0.25D C-0.50D AX90)


軽い遠視と判明

多分この遠視が問題あるんだろうなと思いながら

近くを計ることにした。



検査する前に近くに関しても眼の動きを

カバーテストで確認(かなりの外斜位)

次に輻輳近点を計測。

目標物を近づけていくと

眼前20cmで左眼が外に開いた。

正常値は8cm以内

20cmより近くにすると眼をそらし

気分が悪いといってやめてしまう。

重症だ。

Aさんは度がゆるいとはいえ

遠視があるので遠くも近くもピントを合わせるのに

調節を働かせて頑張らなくてはならない。

その時筋肉を使って合わせるため筋肉疲労の状態だ。

さらに左眼が少し外に向いていているので

近くを見る時は左眼の頑張りがきかず

右眼のみ使っている状態だ。


ピントを合わせようと

一生懸命になり力が入り

首回りの血流が悪くなり、凝りにつながる。

それが全身に回る。


よく2年間も我慢してたものだ。

本人は遠くが見えるのでメガネは掛けたくないし

必要ないと思っていたそうだ。

でも我慢の限界でメガネを掛ける気になったらしい。、


眼がいい人程、こういったケースは多いのだが

Aさんの症状はよっぽどだ。


今回の近用メガネは焦点距離1mに合わせ

輻輳を少しでも楽させてあげようとプリズムを入れ

調製することになった。


特に輻輳近点計った時

先に開散した左眼には多めにいれた。

本当は遠視があるので常にメガネを掛けていただきたいのだが

本人の意向から次の機会にして

先ず近くを見る時、作業する時は

必ず掛けていただくという約束していただいた。

1か月後再検査をさせてもらう予定なので

また報告させていただこうと思う。



これで少しでもAさんの症状が楽になればいいのだが

それを願うばかりだ。