今日の症例は
網膜剥離(右眼)の手術を先日された方で
近方用の眼鏡を調製しに来店されました。
R=(0.8×IOL×S-5.75D C-3.25D AX90)
L=(0.7×S-7.75D C-3.00D AX90)
白内障の手術も一緒にしていて
人工のレンズが挿入されています。
術前は
R=S-10.00D C-2.50D AX100
今お持ちの眼鏡の度数は
遠方用だけで近くは裸眼で見ています。
眼位のずれもあって
右上斜位で4.00△程あります。
複視の自覚はありません。
この方の趣味は読書で絵手紙もしています。
近くを見ることが多いのです。
作業の時、裸眼で見るわけですが
そうすると焦点距離が近くなります。
近くになるということは
寄り目を強くしてピントを合わせます。
合わせるのは眼の周りの筋肉(外眼筋)ですから
眼球が引っ張られるかたちになりますので
網膜にも影響が出て
この方のように剥離したりするのではと考えられます。
それと上下のずれも
力が強く入る要因になっていると思います。
ですから
今回調製させていただく眼鏡は
焦点距離を裸眼より遠ざけて33cmにしました。
上下のずれも補正し
寄り目も少し助けてあげられるレンズにします。
それにより
楽に焦点を合わすことができるので負担が掛かりにくくなると思います。
近視の人の場合、近くは
裸眼で見えますが
ある程度強い度数になってくると
見るものを眼に近づけて
より強い寄り目をしなくてはならないので
眼球に影響がでやすいです。
近視の進行、乱視の進行、網膜など
防げる病気は未然に防ぎましょう。
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