ペンタックスK-7が発表になりました。
Webでの評判をみると、なんだかすごく良さそうです。
雰囲気だけでも、なにやら強烈な魅力を放っているのが分かります。
この土日に開催された「おさわり会」も活況だった様子。
ペンタックス、「K-7体感トークライブ」を開催
実際現地に行った方の話でも、かなり混雑していたそうです。
熱心なファンが多いメーカーならではの現象なんでしょう。
やっぱりファンって大切だと思うんです、キャノンはファンなんてどうでもいいと思ってるみたいですけどネ。
...などというのはともかく。
ペンタックスのK-7についてのニュースリリースを、キャノンに憤りを覚えている1人のEOSファンの立場からレビューしてみたいと思います。
参考資料は以下2件。
高画質撮影を快適に楽しめるデジタル一眼レフカメラ
「PENTAX K-7」新発売
─一眼レフの本質にこだわったシリーズ上位機種─
紹介文の冒頭。
> 本製品は、Kシリーズデジタル一眼レフカメラの上位機種として、ハイアマチュア
> をはじめとする写真愛好家の方々が、高画質画像の撮影はもちろん、撮影自体をよ
> 快適に、確実におこなえる道具として高い満足感を味わっていただけるモデルと
> すべく開発いたしました。一眼レフカメラにとって最も基本的で重要な要素とい
> えるファインダーやシャッター、連写、露出、AF性能などを全て見直すとともに、
> 耐久性に優れ、高い質感が得られる金属製ボディなども採用しながら、ペンタックス
> らしい、コンパクトで携帯しやすく、機動性に富んだボディサイズを実現しています。
こちらはちょっと古い(2008/8/26)ですが。
約1510万画素CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC 4」を搭載した
ミドルクラスのデジタル一眼レフカメラ“キヤノン EOS 50D”
紹介文の冒頭。
> 新製品“EOS 50D”は、新たに自社開発した約1510万画素CMOSセンサー(APS-Cサイズ)
> と新設計の高性能映像エンジン「DIGIC 4」という2つの先進的なキーデバイスを
> 搭載し、さらなる高画質と高速画像処理とを実現したミドルクラスのデジタル
> 一眼レフカメラです。
あ、ナニ、クラスが違うの?
50Dは中級機、K-7は上級機。
じゃあK-7はEOS-1DMarkⅢと比べろとでも言うのかい?...バカ言うな!(笑)
といったところを踏まえた上で、K-7の読解開始。
>1.堅牢で機動性に優れた小型ボディ
へえぇ、最初の項目でボディに言及してるんだぁ!と正直驚きました。
キャノンの50Dのニュースリリース冒頭はCMOSとDIGIC4の話で、ボディ関連に触れているのはほぼ文末です。50Dがいかにボディを軽視しているかが分かります。
逆に言えばペンタは素子性能よりもボディ性能をウリにしている訳ですが、いまどきの素子ならどの程度の画像になるかはある程度想像つきますからね。何をアピールすべきかを踏まえた序列なんでしょう。
> さらに、77カ所にシーリングを施した防塵・防滴構造やマイナス10℃まで動作する耐寒性能
キャノン様なら40万円クラスの1D系でないとお目にかかれない文章ですが、K-7はたった13万円クラスのボディ。
こんな価格帯でコレをやってのけてしまうとは...もちろん細かい部分で性能が色々違うんでしょうけどねぇ。
> 2.約100%の視野率を実現した光学ファインダー
これもキャノン様では1D系にしか許されていない特権ですね。
> 視野が広く、ピントや構図の確認がしやすい
一眼レフにとって実に基本ですが、EOSデジタル2桁機では見たことのない文言です。
> マニュアルフォーカス時のピント合わせのしやすさを向上した “ナチュラルブライト
> マット III”フォーカシングスクリーンを新たに採用し、
キャノン様の中級機ではAF性能強化の話は聞きますがMFの話なんて聞いたことないですね、それだけAFに自信があるんでしょうきっと。
> 3.最高約5.2コマ/秒の高速連写
50Dより遅いじゃーん。なんて私は思いませんね。5コマ付近が適正速度ですわな。速くするなら6コマとか言わずもっと速くしろと。
> 4.トップクラスのゴミ除去性能を実現した“DR II(Dust Removal II)”機構
キャノン様は最近になってやっと搭載した機能ですね、あーだからQRセンターでカネ取るようになったのか(~でもあの有料化はまあ許される話だと私は思っていますが)。
> 5.高画質画像
> [1]有効約1460万画素の高精細画像
なんと5項めでやっと撮像素子に言及してます。
キャノンの50Dに対する態度との違いがとても明確に分かる気がします。
カメラとしての本質的な部分を見てくれと言いたいのがビシビシと伝わってきます。
> [2]高速・高性能画像処理エンジン“PRIME(プライム) II(PENTAX Real Image Engine II)”
ここは実写評価待ちかな?
> 6.新開発77分割測光
分割数凄いですねぇ。
数が多けりゃいいいってものでもないと思うので、実力も含めて35点のEOS 50Dとどんな勝負になるか興味のあるところ。
> 7.さらに進化した独自の手ぶれ補正機構“SR(Shake Reduction)”
ボディ側補正頑張りますねぇ。
> フィルム一眼レフ時代からの各種ペンタックス交換レンズ注1を活用でき、
> シャッタースピード換算で約2.5~4段分に相当する高い補正効果
昔のペンタマウントレンズでも手ブレ補正が使えるというのは相変わらず素晴らしい。
キャノン様は「手ブレ補正欲しけりゃ古いレンズを捨てて新しいIS付きレンズを買え」との仰せですね。
>“自動水平補正” “構図微調整(上下左右および回転方向)”などの機能を新たに採用
凄い! これこそデジタル一眼らしい新提案だと思います。
> 注1:装着可能レンズは、K、KA、KAF、KAF2、KAF3マウントレンズ、および
> アダプター使用によりスクリューマウントレンズ、645用・ 67用レンズです。
あらためて列記されると迫力あるなぁ。
いうまでもありませんが、キャノン様はEFマウントレンズだけしか使えません。
また古いシグマ製レンズはほぼ使用出来ません...ふざけんなよボケ。
> 8.顔検出AF、高速連写が可能なライブビュー機能
私にゃどうでもいい機能ですが、実態を言ってしまえば富士通の画像処理LSI「Milbeaut」の機能なんでしょ? まったくもってどうでもいいモノが流行っちゃったなぁ。
> 液晶モニターに表示される画像を確認しながら撮影をおこなえるライブビュー機能を搭載しています。
ライブビューも出来ますが光学ファインダーも手を抜いてないのが偉い、というか一眼レフなら当然なんだけど。
キャノン様の場合、中級機以下のライブビュー強化は、光学ファインダーの手抜きに対する贖罪の為なのではないかと思えてしまいます。
> 10.新開発11点ワイドAFセンサー
奥ゆかしくも、10項でやっとAFセンサーに言及です、凄いなぁ(笑)。
実力的には、なにやら劇的に進化しているというウワサですが...?
さすがにココは実機評価が出てくるのを待たないといかんですね。
AF性能に限っては、贔屓目抜きにみてもキャノンに一日の長がありますから。
あと、もの凄く興味深いと思ったのがコレ。
簡易防滴構造の標準ズームレンズ。
DA18-55mmF3.5-5.6AL WR
ああああぁっ!
そこはみんな見て見ぬフリをしていたのに(?)、敢えてそこを突いて来るか、ペンタックス!!
しかし超本質的なところですよコレは!(笑)
汎用レンズの防滴化というテーマ、本来はボディを防塵防滴にするなら避けて通れないポイントなんですよねぇ。
アホみたいにデカくて重くて高いレンズだけを防塵防滴にするのではあんまり意味がないですから。
その点、キャノンは40D/50D/5D2とも防塵防滴を謳っていませんから低価格レンズを防滴化する必然性は全然ありませんが(←当然すげー皮肉を込めて書いてますが)、ニコンはD300とかあるし、ちょっと見過ごせないんじゃないかなぁ?
...以上、K-7のニュースリリースを読んでみました。
気づけば凄い長さになってる!(笑)
嗚呼なんて暇なんだろう俺、と自省しております...orz
それにしてもK-7、発売以降にどんな評価が出てくるのか、楽しみになって来ました。
私自身はまず買わないと思いますが(スミマセン)、刮目して待ちます!