「白鍵と黒鍵の間に」を観てきました。バークリー時代に同じ時を過ごした南さんの渡米前の下積み時代と、アメリカから帰って来た直後の自分の下積み時代がオーバーラップしました。
何の経験も無く、大学のバンド活動だけでバークリーに入学して来た僕なんか、南さんにしたら相当お子ちゃまに見えたんだろうなぁ…と今なら思えます。
自分が帰国後、銀座等の夜店で演奏しててもヤクザに出逢う事は無かったし、あんな大量のチップを貰う事も有りませんでしたが、悶々とする事は同じ様にありました。自分の場合、「バークリー出てんのに何やってんだよ、オレ」でしたが(苦笑) でも、そのどうしようもない演奏と誰も聴いて無いって環境の中から、見つけ出したものは確かに有りました。だから、この映画の忘年会のシーンで終わってくれてたら、共感はマックスで、結構感動出来たと思います。正直、その後のビルの谷間の倒錯のシーン以降は僕には必要無かったかな。
バークリー留学に向け希望に満ちた若かりし頃から、その後の様々な苦労や挫折の繰り返しっていう、自分の人生も振り返る事が出来てストーリーに入り込めたので、そう言う意味で良い映画だったと思います。バンドマン経験の無い人にどう映るのかは分かりません。そして、バークリー時代、飲み会の度に開催される「南博ショー」を散々観て爆笑してた自分としては、鼻高々である様な、やっぱりとても遠い存在の様な、不思議な感覚でした。なんか、自分の人生を大切に生きよう、自分の音楽を大切にしよう…なんて思いました。
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