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状況優位、立場優位になった者たちは、露骨に非情になっていく。
戦場を二等兵として生きた人から、聞いたことがある。
戦闘有利に転じると、兵たちは催眠にかけられたように、状況
戦闘の恐怖の反動のように、無慈悲な殺戮に及ぶのだと、その人は言った。
敗北した地域の人々には、無残な悲劇だけが待っている。
優位な側に立てば、状況に冷静な対応がなされて当然と思うのは、
戦場外の人間の思考なのであろう。逆である。
それは今も様々な戦場の報道をみてもわかる。
殺戮、残酷、非行、強姦の展示場になってしまっている。
人は、状況転じれば恐ろしく無慈悲になってしまう。
ウクライナ侵攻の場面だけでなく、
アフリカでもアジアでも南米でも、そうした状況は世界中にある。
どうすれば国際機関が機能するのか、暗澹たる予感ばかりだ。
戦場、戦争に限らない。
優位な者たちの横暴は、社会の隅々に暗然とある。
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