環境教育な日々

環境教育事務所 野の塾工房たまご代表の後藤清史のブログ

8月14日 教育キャンプ場って

2011年08月14日 | 日記
先日、東北の公園に併設されたキャンプ場まで環境教育プログラムの運営の手伝いに行ってきた。
各エリアがものすごく広々しており、サイトも隣を気にする必要などないほどであった。
また、コテージも長期滞在に耐えれるだけの設備があり、施設間の距離も驚くほど広かった。
それ以上に驚いたのは、無料で利用できる温泉の入浴施設を持っていることだった。
屋外のトイレも驚くほど綺麗で、各所に設置されていた。
しかし、何かが気になる。

調理棟や炊事棟はあるのだが、食事棟がない。コテージや各テントに移動して食べろということか?
その為か、殆んど利用している人がいない。
これでは、食事作りをメインにしたプログラムの運営が難しい。
学習棟は、コテージエリアに一つのみ。ビジター棟にもレクチャー室が1つあるのだが…。
ビジター棟(管理棟)には、簡易コンビ二が開設され、現地スタッフは来園者対応の合間にレジ打ちをし、利用者へのサイト使用の説明や貸し出し物を渡していた。
スタッフの絶対数が足りていないことが直ぐに見えた。
この少ない人数で、サイト内の見周り、トラブル対応、退所後の清掃、日常管理、利用者教育までをこなしている。
俄かには信じられない体制。
公園自体は、別に管理センターを持ち全体管理を行っている。

是だけの規模と設備があるのに教育施設として機能している様子はない。
文科省が管轄する野外教育施設(自然の家)等とのすみわけを図っているのかとさえ思えてしまう。
本当にもったいない。スタッフが足りない上に学習施設が機能していない。
既存のスタッフも運営が先にたち、プログラムまで手が出ないのでは。
身なりや立ち居振る舞いまで気が回っていないのではないかとさえ思える。
決して悪い人たちではない。ステイタスのある職場にするだけでスタッフが変わることもあるのだが、現状ではただの管理人と化している。
運営者サイドが、場所の持つ価値(魅力)と現地スタッフの個人的資質に頼っていないか、リピーター率やリピーターが何を求めて再訪しているのか調査しているのか気になる。

教育施設として機能していない根本的な原因は、設計段階から考慮と融合が図られていないというのが正直なところ。
複合商業施設のような人を意識したトータルでのデザインが欠落している。勿論、スタッフへの配慮も。
ゾーニングは確りされているのだが…、区別のためのゾーニングとしか言いようがない。

キャンプ場に教育機能が求められるのは想定外?
ハードはなくてもソフトだけでも機能させれれば、公園価値はぐっと上がると思うのだが…



まずは、企業研修などから如何でしょうか。