陶磁器は、「成形(原土・原石、精製、土練り。削り、加飾)」-「乾燥」-「素焼き(750~900℃)」-「紬がけ(原料、精製、釉薬調合。下絵付け、加飾)」-「上絵付け(700~850℃)」-「本焼き(1200~1300℃)」の工程を経て「完成」します。
「ろくろ成形」による「湯飲み茶碗」制作は、以下の工程で行われます。……①土取りをする。②親指で穴を開け③外側の指とではさんで土を引き上げる。右手は親指をかけ内側に寄せるようにする。④底を締め、内外の人さし指で土をのばす。⑤底の形を決め、腰の位置を決める。⑥腰の余分な土を引き上げ、口を締める。⑦形を整え、なめし皮で口をつくる。⑧指先と腹を便ってしぼり込む。⑨ゆっくり糸をからめて切る。⑩両手の人さし指と中指で持ってはずす。……(引用:陶芸を楽しむ、樽沢康文、川松弘美、日本ヴォーグ社)
陶器市の一角に「ろくろ体験」コーナーがあり、男の子が指導者にサポートしてもらいながら、湯飲み茶碗づくりに挑んでいました。順番待ちをしているのか、小さな子が、うらやましそうに見ています。
土取りをし、親指で穴を開け、口径を広げ、土を引き上げていきました。指導者は内側、男の子は外側を担当し、両手で土を締めながら慎重に引き上げていきます。なかなかいい感じです。ほどよく引き上げ、形を整えました。もうすぐです。男の子が、右手を離し、水溜の方に手を伸ばした瞬間、「アーッ!」。粘土を挟んでいる内外の微妙なバランスが崩れ、形がグニャッと変形してしまったのです。アーアー、もうすこしだったのに、残念……。指導者はニコニコしたまま、塊を切り取り、「サー、もう一度!」と促していました。
僕もやりたいな…
両手で慎重に…
水溜の方に手を伸ばした瞬間…
アーッ!
グニャッとなった…
サー、もう一度…
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