つれズレ愚抄

つれ：「韓国大統領が罷免されたのに先立って、本邦のオンブ政務官が軽口叩いた廉て詰腹切らされたねぇ」

ズレ：「他愛のない自虐系オヤジギャグとはいえ、迂闊にも東日本大震災を追憶する時期と重なったのが命取りになったわな」

つれ：「どちらも国民感情を慮ればこその処断ってことかぃ」

ズレ：「不勉強故の寡聞にして朴さんの罪過のほどは定かならねど、長靴云々での断罪はいささか苛斂誅求な感が否めねぇぜ」

つれ：「北朝鮮さんみたいに機関砲で粛清される訳じゃなし、キツいお灸を据えられた苦々しさが向後の良薬にもなるだろうに」

ズレ：「気になるのはその手のおフザケを許容しない妙に張り詰めた空気が社会に充満してるのが、陰に籠った原発イジメやらフクシマ差別やらをかえって助長してるんじゃねぇかってところよ」

つれ：「折角罰則付きの百条委に御大がお出ましになるからには、これでもかとフザケ倒した慎太郎節を炸裂させてそういう空気を痛快に吹き飛ばして貰いたいねぇ・・」

つれ：「侍JAPANは強豪を２タテに下してWBC復権が期待される一方、MLBじゃ敬遠四球を申告制にするそうだよ」

 
ズレ：「ゲームの時間短縮が目的なら、ホームランのベース一周を省略した方が効果的てな声もあるみたいだぜ」

 
つれ：「ゴルフもプレーのスピードアップに向けてペナルティを減らすシンプルなルールへの変更を提唱してるし、世は挙げて時短ムードだねぇ」

 
ズレ：「そんな中にあって長時間労働の縮減を論じるに過労死水準を超える月１００時間の是非で綱引きしてるのはどうにも頓珍漢じゃねぇか」

 
つれ：「片や時短のためにルールを改めるのに対し、片や新たなルールを設けて長時間労働を容認しようて感じだもんねぇ」

 
ズレ：「とにかく使い倒したい企業と稼ぎたいなり職を失いたくないなりで残業する勤労者の需給を崩すルールでなけりゃワークのスピードはダウンするばかりで、いっそ例外なく時間外勤務は禁止にして違反すりゃ労使双方がペナルティくらいのシンプルなルールにしたらどうでぇ」

 
つれ：「そうなると時間外までサービスを要求する金主元や顧客にもペナルティとまたルールが複雑化しそうだけどさ・・」

 

つれ：「経済波及効果が３２兆円と言われても東京五輪は何かとドンデン返しが多いだけに、羊飼いの少年に狼が来たと呼ばわれたようで俄かには信じ難いよねぇ」

ズレ：「いみじくもかのチャーチル卿が仰る如く凡そ予測てなぁ政治家が看板に掲げておいて倒れた時の弁解を用意するためのツールなんだから、話は半分以下と眉に唾つけとくようでぃ」

つれ：「特に２０３０年までのレガシー効果で２７兆円てのが、いかにも問題先送り的な粉飾決算っぽいしねぇ」

ズレ：「逆に２０３０年までに背負い込む負債が２７兆円と言われる方が、目下の状況じゃストンと腑に落ちるくらいだわな」

つれ：「或いはそんな先々の推計にしたナゾは、２０２１年までの安倍長期政権に傷は付けまじてぇ餞のココロなのかねぇ」

ズレ：「国でなく都の試算てのがミソで、むしろ言い出しっぺの石原御大を筆頭とする五輪招致関連幹部が存命中は傷つかないようにてぇ配慮かもしれねぇぜ」

つれ：「豊洲移転犯人探しの責任擦り付け合いに懲りて、今のうちから膾を吹いた按配かぃ・・」

つれ：「自民党総裁任期を３期９年に延長した余勢を駆って、暫し止んでた解散風がまた吹き出してるねぇ」

ズレ：「この４月にもとの説があれば２０１８年９月の総裁選後かとの説もあり、衆院の先生方は浮き足立って国会審議どこじゃないんじゃねぇか」

つれ：「安倍さんの心中をお察しするに、アッキード事件が喧しくなるほど早いとこ解散してチャラにしようて気になるんじゃないかぃ」

ズレ：「結果が良けりゃ例の如く白紙委任理論で御破算を願えるものの、一抹の不安もあればこその慎重姿勢てこともありそうだぜ」

つれ：「それにしたって本気で改憲に取り組むなら、いずれは正々堂々とそれを正面に据えて国民の信を問う必要があるだろうにさ」

ズレ：「さすがに閣議決定とはいかないまでもそこは既に味をしめた集団自衛解禁手法で、初手は正論の渋ったポーズでも餌がチラつきゃ途端に尻尾を振る公明党さんを抱き込んでるうちに国会内の現有勢力で押し切ろうてぇ作戦っぽいやな」

つれ：「昭和憲法が進駐軍からの頂き物なら、今度の新憲法は幇間政党への心付けの賜物てな具合になるのかねぇ・・」

つれ：「注目の石原さん記者会見は言いたいことと聞きたいことが終始スレ違いてぇ感じだったねぇ」

 
ズレ：「さしもの御大にして麒麟も老いれば何とやらの印象を受けた方は多そうだわな」

 
つれ：「まさか本当にボケが入って駄馬になっちまった訳じゃあるまいけどさ」

 
ズレ：「無論御大は自身の知る範囲を率直に仰ってる筈で、要は良きに計らえと家臣に処理を丸投げしたお殿様とそういうトップに責任を丸投げする事務方との見解の相違なんじゃねぇか」

 
つれ：「事務方はトップの意向を忖度して気を利かせたのに対して、殿は家臣の労を多として記憶の片隅にすら残らないほどの見ずテンで承認した阿吽の呼吸ってもんかぃ」

 
ズレ：「大方アッキード事件も事務方が北政所の御尊名に気を回したってのが真相かもしれねぇぜ」

 
つれ：「そんな上の顔色を窺う気働きより、もそっと下々の意向を忖度して貰いたいもんだょ・・」

 

つれ：「アッキード事件の賑わいが増す中で、安倍さんは敵基地攻撃能力の保有にも食指を蠢かしてるみたいだねぇ」

 
ズレ：「そっちの方が集団自衛よりも専守防衛の範囲とタカを括ってるなら、またぞろ日本の平和ボケっぷりを世界に晒すだけだぜ」

 
つれ：「こっちは専守防衛のつもりでも、いきなりやられた方にすりゃパールハーバーと同じく奇襲先行の宣戦布告と受け取るのは間違いないだろうねぇ」

 
ズレ：「日本人が思う以上に未だ旧帝国陸海軍の脅威が周辺に轟いてるからには、本格的な戦争に突入する覚悟もなしに先制攻撃なんて言い出せばそれを口実に先制攻撃を受けかねないくらいの感覚で臨まなけりゃ軍事音痴も甚だしいってもんよ」

 
つれ：「やっぱりまず論じるべきは攻撃能力云々以前に自主的な交戦能力のある軍隊を保有するための９条改正からかもねぇ」

 
ズレ：「日本ほど頑なでなくとも専守防衛を旨とするスウェーデンさんは周辺の脅威に応じて一旦廃止した徴兵制を復活させるそうだし、そろそろ日本も言葉遊びの目眩ましでなく一朝事有れば血肉をしぶかせてとことん戦う気の有るや無しやを国民に問い掛ける時期なんじゃねぇか」

 
つれ：「安倍さんとすりゃそんな政権の命脈を縮める剣呑よりは、アッキードやらを目眩ましにのらりくらりとかわしとくのが盤石の延命策とタカを括ってるんじゃないのかぃ・・」

 

つれ：「東京五輪の次の候補地は名乗りを上げてたブダペストさんの断念で、パリとロサンジェルスの一騎打ちになったそうだよ」

ズレ：「新興ブラジルならまだしも苟も経済大国を謳われた東京にしてこのスッタモンダじゃ、失礼ながら旧共産圏の東欧勢がブルッちまうのも無理からぬわな」

つれ：「コンパクトに収まるのが招致の売り文句だったのに、新国立から始まって流れに任せりゃこっちがブルッちまうほど際限ない青天井で負担が膨れ上がる勢いだからねぇ」

ズレ：「テロ対策等も含めてここで東京が下手を打ちゃ、残った２都市も手を下して２０２４年に聖火を灯すべき会場がなくなりかねないとも危惧されてるみたいだぜ」

つれ：「五輪を迎える準備だけでも容易じゃないところに先行きが見通せない豊洲か築地かなんて懸案も抱えて、実のところはブラジル五輪以上の窮地なんじゃないかぃ」

ズレ：「あちらのような弾劾制度はないものの、国有地払下が尾を引くようだと安倍総理の首筋も涼しくなるしよ」

つれ：「就任以来のパフォーマンスが連戦連勝だけに、ひょっとすると小池御前はいよいよとなれば五輪辞退を掲げて一気呵成に首相の座を襲うてな行方も描いてらっしゃるのかもしれないねぇ・・」

 

 

つれ：「右寄り幼稚園への国有地売却が紛糾してる折柄、保育所から国旗国歌に馴染ませるてぇ保育指針改定案にはまたぞろアンチ安倍勢力から右傾化ブーイングが起きるんじゃないかぃ」

ズレ：「それよりは６人の枠に１２０人が殺到するような待機児童の解消こそ急務だろうとツッコミが入るのは間違いねぇやな」

つれ：「門前の小僧にお経を仕込むならいざ知らず、お世辞にも幼児向きとは言えないメロディ・リズムでチヨニヤチヨニと音声を口伝するより千代に八千代にの意味が分かる小学校からでも良さそうだよねぇ」

ズレ：「いよいよ少年法適用年齢引下げも検討を始めたことだし、教育も低年齢化を進めた早熟社会で高齢社会の中和を図ろうとしてるのかもなぁ」

つれ：「目先の少子高齢化社会を通り過ぎれば少数精鋭社会になって多国語移民も増えるだろうから、幼いうちから日本人意識を植え付けようとしてるのかもよ」

ズレ：「アクティブラーニングで小学校に入るや否や英語漬けにして無国籍人に育たないよう、せめてその前には君が代くらい叩き込んどこうてハラじゃねぇか」

つれ：「意味は分からなくとも何やら有難いお経になるならまだマシで、そう遠からず君が代も英語版を斉唱する世の中になりそうだねぇ・・」

 

ズレ：「道具立てからすると壮大な陰謀劇＋痛快銃撃アクションになりそうなところながら、話の流れ的には障害を持って生まれた主人公はそれ故の才能を活かして会計士になりました・・でもただひとつヒネったところは主人公は暗殺者だったのですてな奥さまは魔女的なシチュエーションコメディの趣が色濃く漂ってらぁな。
 シリアスなサスペンスと思って見るとどうにも唐突感が否めないエピソードの展開もコントに置き換えて解釈すれば場面ごとにきっちりとシニカルな含み笑いをとれるハイブロウなボケを潜ませてて、制作陣のモンティ・パイソン辺りへのリスペクトなりオマージュなりが感じられるようでぃ。
 何もしなくても背後に無数のくすぐりネタの交錯を察知できるほど登場人物それぞれのキャラが立ってるだけに、興業的に続編が望めるかどうかは定かならねどその折には新ネタでも回想ネタでもまた大いに笑かしていただきたいもんよ」